menu

【“好き”を極める表現:2】Chez Mitsu

好きだからシャッターを切り続け、好きだから自分らしい表現を追求し続ける。そんな“好き”を極めた7人の表現者たちが辿り着いた独自の世界観にフォーカス。見る人の心を動かすトキメキを宿した作品とその想いに迫りました。
第2回は、甘く儚いスイーツで見る人の五感を刺激するフォトグラファー、Chez Mitsuさんです。

  • 作成日:
  • 更新日:

ADVERTISING

Chez Mitsu

フォトグラファー 山梨県出身。2020年10月からカメラをはじめる。写真撮影をはじめると同時にSNSへの投稿をスタート。現在では数々の企業案件を受けると同時に、地元では飲食店の商品撮影を依頼されるなど、活躍の幅を広げている。YouTube「Chez Mitsuのアトリエ」にも注目。
愛用カメラ:Sony α7C/α7 III
愛用レンズ:CONTAX Planar T*50mm F1.4 MM、SIGMA 85mm F1.4 DG DN | Art

甘美な透明感に恋して

「自宅に咲いたユキヤナギとフランス版ショートケーキとも言われるフレジェを一緒に撮影。早春の雰囲気を出したいなと思い、花とイチゴを組み合わせました」。

「桜のシロップや花の塩漬けを使ったソーダ。桜の花もソーダの気泡もすぐ消えてしまう儚さという共通点があります。それを表現した一枚。急に猫が飛び乗ってかわいい表情で見つめた瞬間を残せてとても嬉しかったです」。

「カンパニュラとその色を模した錦玉羹。半逆光は透明なスイーツを撮るときのお気に入りの光の差し方です。普段あまり和菓子を作っていなかったのですが、この写真を機に和菓子の美しさを知って作るようになりました」。

花もスイーツたちも刹那の美しさがある

「花もスイーツたちも刹那の美しさがあります。時間が経てば溶けて形をなくしたり、食べたらなくなってしまいます。お花も枯れてしまいます。だから美しい一瞬を写真に残しておきたいんです。なかでも光にかざすとより美しく見えるものたちが好きです。透け感が美しい透明スイーツや、光にかざすとまるでガラス細工のように透ける花たちにときめきを感じます」。

「タピオカが入った海のような錦玉羹。前ボケや後ろの玉ボケを入れ、奥行きを出す黄金螺旋構図に。背景に紫陽花を入れることで夏の涼しげな雰囲気にできたと考えています」。

「ガラス瓶や花、モンブランといった高さが違うものを三角に配置してスッキリした空間を意識しました。黄色のビタミンカラーと余白を多く入れることで優しい写真にできたなと思っています」。

「桜の花びらと本の上に置いたタルトシトロンで、ゆったりした春の午後に読書している時間を表現。また、別れの季節でもある春の寂しさをタルトシトロンの酸っぱくほろ苦い甘さで表しています。日の丸構図でスイーツを目立たせたこと、桜での視線誘導、レースを使って印象的な影をつけたのがポイントです」。

「プリンを作りながら食卓で撮影。ハーバリウムや花など小道具を黄色で統一して物語性を出しました。食べる美味しさだけでなく、作っているときの楽しさも伝わればと思い、卵などプリンの材料を置いて臨場感を出しました」。

見ている方が食卓のワンシーンに訪れたような写真にしたい

被写体となるスイーツはすべて手作りだそう。「自分で作ったものたちは家族のように愛おしいので、もっとかわいく見てもらいたいと思って撮影します。その思いが見ている方々にも魅力的だと感じていただけるのではないでしょうか。ご家族やお子さんを撮る方の写真が魅力的に感じるのと少し似ているかもしれません。ただ、写真だと味はお伝えできないので、その場の雰囲気を味わえるような写真になるよう工夫しています。例えばみずみずし“シズル感”を出すことや、自然光で撮ることで、季節や時間帯などその場の空気感がよりいっそう伝えられる気がします。まるでそこにいるような、見ている方が食卓に訪れたような、そんな写真にしたいと考えながら撮ることが私の写真の特徴なのかなと思います」。

Chez Mitsu Instagram
Chez Mitsu Twitter

GENIC vol.66【“好き”を極める表現】
Edit:Megumi Toyosawa

GENIC vol.66

GENIC4月号のテーマは「撮らずにはいられない」。
撮らずにはいられないものがある。なぜ? 答えはきっと単純。それが好きで好きで好きだから。“好き”という気持ちは、あたたかくて、美しくて、力強い。だからその写真は、誰かのことも前向きにできるパワーを持っています。こぼれる愛を大切に、自分らしい表現を。

GENIC公式オンラインショップ

おすすめ記事

【“好き”を極める表現:1】コナミ・サルポア

【伝えたいニッポンの風景:1】齋藤朱門

次の記事