喫茶トラノコク
クリエイター Kon、7、ツッチー、ユーピケの4人組ユニットによる、SNS上の理想の喫茶店「トラノコク」。いつか現実の喫茶店を開くことを夢見ながら、YouTubeチャンネル「空想喫茶トラノコク」も開店中。最新刊「東京を旅する 異世界喫茶店めぐり」(KADOKAWA)を2023年6月2日に発売。
愛用カメラ:Canon EOS R6/EOS RP
Q.カフェで素敵な一枚を撮る方法は?
A.お店の個性や雰囲気が伝わるように心がける
「東京・神保町の<さぼうる>。窓際の席がお気に入り。自然光を浴びる置き物たちを見ていると、なんだか心が躍ります」。
料理の特徴を理解して写真に生かす
「お店では、名物があればそれを選ぶようにしています。老舗の喫茶店など、お客さまに愛され続けているメニューはそのお店の顔であり、イメージを作っているものなので。そしてまず、質感や温度など、その料理がどういったものかをしっかり観察します。冷たい飲み物やデザートなら色温度を少し低くしたり、氷や炭酸の泡などにフォーカスしたりします。温かい料理なら、湯気が写るように光の向きを考えます。また、パスタを巻き上げる様子やプリンをすくう様子など、手を入れることで写真を見る人に食べるシーンを想像してもらうのも、美味しそうに見せる演出として有効です。そして、自分が食べたいものを選ぶことも忘れてはいけません。自分が本当に食べたいものを撮ることによって、その時の最高のパフォーマンスを発揮できます」。
マナーを守りながら、お店の人との会話を楽しむ
「東京・上野のコーヒーショップ<ギャラン>。大きな窓とゴージャスな内観が織りなす、昔懐かしい雰囲気を切り取りました」。
「カフェの環境にもよりますが、日中なら光が入りやすい窓辺に座ることが多いです。窓際を選べない時は、反逆光で撮影できる場所か、お店の空間を広く見渡せる席を選びます。窓の形や照明が特徴的な場合は、それが効果的に写るよう意識します。夜はランプやろうそくなど温かい光が入る席が好ましいです。店内を撮りたい時は必ずお店の許可を取りますが、可能な範囲で、お店のマスターや店員さんとメニューに関してなど会話を楽しむのもポイント。その時の会話や食べたものの思い出が、写真とともに残ることも醍醐味です。もちろん店内にいるのは自分たちだけではなく、混雑時には希望の席に座れなかったり、お店によっては撮影を禁止している場合もあります。お店の世界観を保つためにも、ルールやマナーを守ることを心がけています」。
「東京・西荻窪の<六ペンス>。おとぎ話のような世界観に没頭できる、この一人用の席がとても好きです」。
GENIC vol.67【撮影と表現のQ&A】喫茶トラノコク/Q.カフェで素敵な一枚を撮る方法は?
Edit:Satoko Takeda
GENIC vol.67
7月号の特集は「知ることは次の扉を開くこと ~撮影と表現のQ&A~」。表現において、“感覚”は大切。“自己流”も大切。でも「知る」ことは、前に進むためにすごく重要です。これまで知らずにいたことに目を向けて、“なんとなく”で過ぎてきた日々に終止符を打って。インプットから始まる、次の世界へ!
GENIC初のQ&A特集、写真家と表現者が答える81問、完全保存版です。