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【撮影と表現のQ&A】瀬堀圭世/Q.同じ人を撮り続けられることの喜び、醍醐味とは?

さまざまな写真家、フォトグラファー、クリエイターが登場するQ&A企画。
「知ることは次の扉を開くこと」。
今回は、モデルの長澤メイを5年以上撮り続けている写真家、瀬堀圭世さんに質問です。

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瀬堀圭世

写真家 1982年生まれ、宮崎県出身。フィルムカメラをメイン機に写真を撮りながら、2007年より全国各地で定期的に作品を展示し発表。現在は東京を拠点に活動中。
愛用カメラ:Canon AE-1、CONTAX T3
愛用レンズ:Canon FD 28mm F2.8/EF50mm F1.4

瀬堀圭世 Instagram

Q.同じ人を撮り続けられることの喜び、醍醐味とは?

A.自分の写真を信頼してくれる人がいることで、こう撮るべきという縛りから解放される

撮影機材:Canon AE-1 × Canon FD 28mm F2.8

<2017冬>「出会った日の1枚。河川敷で並んでパンを食べ、和やかに撮影開始したのですが、実はモデルさんをむやみに歩かせてはならん!と、数日前にひとりロケハンをしました。緊張していた私に、ずっと笑顔で応えてくれたメイちゃんは天使のようでした。水面を見つめる横顔が初々しくもあり、今見ると距離感も感じる1枚」。

“撮影する”から“一緒に過ごす”という時間に変わっていく

「長澤メイちゃんとの出会いは2017年の冬。共通の知り合いの美容師さんとの作品撮りでした。第一印象は、姿はもちろん話し方や動きまでもが"かわいいひと"。あれから約5年半、写真展もやりつつ、3,4ヶ月に1回以上の頻度で撮り続けています。メイちゃんがすごく魅力的なこと、私の写真をとても信頼してくれていることが、撮り続けたくなる、撮り続けられる理由だと思います。最初は美しく撮らなきゃという勝手なイメージがありましたが、メイちゃんはどんな写真も絶対に否定しない。前髪が乱れていたり、動いている瞬間の中途半端な顔だったり、普通は残念に思うような写真も全部受け入れて、むしろそういう写真を好きだと言ってくれます。メイちゃんを撮るたびに『こう撮った方が良いのではないか』という縛りから解放され、自由な感覚になっていきました。家族以外の人を撮り続けられるってなかなかないことですが、定期的に撮っていると、撮影するだけではなく、"一緒に過ごす"という時間に変化していきます。誰かを撮り続けることは、"撮りたい"と"撮られたい"が両方続かないと成り立たないことで、本当に貴重なことだと思います。だから私はとても幸せ。『シワシワになるまで撮ってね』と言われているので長生きしなきゃです(笑)」。

撮影機材:CONTAX T3

<2019夏>「寝起き姿を撮りたくて、当時のメイちゃん宅に朝一番にお邪魔して撮影。寝起きはこの時しか撮ったことがないので貴重な1枚」。

撮影機材:Canon AE-1 × Canon FD 28mm F2.8

<2020夏>「メイちゃん20代最後の記念に、水着姿で撮ろうと友人宅にプールを設置。撮影中ゲリラ豪雨で避難、その後大きな虹がかかっていたのが印象的でした。この日の中で私が一番気に入っている写真。キラキラの水面に浮遊するメイちゃんがとてもキュート」。

撮影機材:FUJIFILM GA645Zi Professional

<2023春>「一番最近撮った写真。私がインスタに"庭のミモザが咲きそう"と書いたらすぐに、『ミモザ大好き!写真撮ろう!』とメッセージが来たので、咲いたら連絡すると約束して撮りました」。

長澤 メイ Instagram

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GENIC vol.67

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