【プロ・達人が教えてくれる 明日からちょっと上手くなるフードフォト講座 #1】Nana*

一番身近な撮影対象でありながら、もっとも難しいとも言えるフードフォト。いらない影に困ったり、おいしそうに見えなかったり…。そこで、素敵なフード写真を撮影している食や写真のプロたちに、構図やアングル、ライティングなど、すぐに参考になるワザの数々を教えていただきました。フードフォト講座 #1は、フォトグラファーのNana*さん。隅々まで要チェックです!

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Nana*

フォトグラファー、ライフスタイルショップオーナー 商品広告撮影、アートディレクション、スタイリング、フォト講座の講師、フォトセミナー登壇など幅広く活動。人気のフォトグラファーWEBマガジン ヒーコにて、テーブルフォトテクニックに関する記事を執筆中(https://xico.media/author/nana/)。
愛用カメラ:Sony α7 Ⅲ
レンズ:撮影により異なる

フードフォト&テーブルフォトの 知っておきたい4つのポイント

【POINT 01】被写体の魅力を出す“ 光の向き”を味方につけて

「光の向きとは、"被写体に対し光がどんな方向から当たっているか〞ということを言います。光の向きによってハイライトやシャドウの入り方が異なるので、立体感や質感の表現に違いが生じます。そのため、フードフォトを撮るときには〝光の向き〞を意識することがとても重要です。自然光で撮るときは室内の照明は消すのがおすすめです」。

光の向きはどのように使い分ける?
「例えば被写体の立体感を表現したい場合には、サイド光でシャドウを際立たせたり、艶感を表現したい場合には半逆光を利用するなど、その被写体をどう見せたいかによって、光を使い分ける必要があります。自然光で撮影するときは、光源がひとつなのでライティングのように光を複数箇所から当てることができません。そのため、表現したいことの優先順位を考えて、光を使い分ける必要があります」。

半逆光でプリンの艶を捉えて

「プリンのおいしさを表すのは色とカラメルの艶感。この2つが伝わるような光を探します。これは半逆光で撮影したもの」。

逆光で撮影するとハイライトが入りすぎてカラメルのいい感じが伝わらなくなります。色とハイライトのバランスを考えて撮影を。

サイド光で立体感を表現

「焼き菓子の立体感が伝わるようにサイド光で撮影しています。空気感を伝えるために引きで余白を取り、さらにシャドウを多く入れています」。

【POINT 02】テーブルフォトには三脚がマスト

「テーブルフォトは、設定したゴールに向かって一から作り上げていくものです。イメージがしっかり出来上がっているほど、それに近い理想的な構図を作ることができます。この写真は、中央のボウルに視線を誘導するために、周囲のアイテムをフレームアウトさせて配置し真俯瞰で撮影しました。構図を微調整するときに三脚はとても役立ちます」。

三脚を使うメリット
①シャッタースピードが遅くてもブレずに撮れる
② 水平垂直を取りやすい
③ライブビュー画面を見ながら、客観的に冷静に判断して撮影できる
④ 両手が空いているので、光やスタイリングの微調整ができる

【POINT 03】スタイリングはカメラの「ライブビュー」を使って

「ライブビューとは実物(3D)を2Dに置き換えたもの、つまりそれがほぼ完成図であると言えます。実際に自分の目で見えている被写体と、レンズを通した画は見え方が異なります。また、使うレンズによって写し出され方も変わるので、配置したものを撮ったら思っていたものと違った、なんて場合も。スタイリング時にライブビューをしっかり確認することで誤差が少なくなり、イメージ通りの写真に近づけることができます」。

真俯瞰撮影は三脚+床で
「カメラを手に持ってテーブルの上で真俯瞰撮影をすると、水平垂直を取るのが難しく、傾いてしまうことがあります。また、テーブルの上に三脚を載せるのはテーブルの面積が大きくないとできず、カメラを覗くのもディスプレイを確認するのも困難です。真俯瞰で撮れる三脚+床で撮影すると安定感もあり、ライブビュー画面を見ながら配置することも可能なので試してみてください」。

【POINT 04】一般的な構図に当てはめてみることが配置の最初の一歩

主役にしたいアイテムを決めて「対角線構図」に

「一番見せたいものをまず1つ決めて、それが引き立つように構図を作ります。あれもこれもと欲張ってしまうと、写真に統一感がなくなり雑然とした印象になってしまい、何を伝えたいかが不明瞭になることが多々あります」。

プレートなどの見せたいもの(メイン)は手前に置き、カップ(サブ)などを奥に配置する対角線構図。奥のものはボケるように絞りを設定すると、メインがより引き立つ。

アイテムを3つくらいに絞って「くの字構図」に

「アイテム数が多くなるほど、配置やスタイリングの難易度が上がります。2つの場合は対角線構図、3つの場合はくの字や三角構図など、一般的な構図に当てはめて配置すると、バランスの良い構図になります」。

「く」の字を描くようにジグザグに被写体を配置する構図。3つ以上の被写体があるときにバランス良く配置することができる。(写真は逆くの字)

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GENIC VOL.58 【プロ・達人が教えてくれる 明日からちょっと上手くなるフードフォト講座】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC VOL.58

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