山本 奈衣瑠
モデル 雑誌や広告MVなど幅広い分野で活動中。
モデル業の傍ら、2019年6月にコンセプチュアルマガジン「EA magazine」を編集長として仲間と共に制作し現在2号目を発行。
愛用カメラ:iPhone 7
旅の中で目があった、気がしたものたち。
「友達と沖縄に行った時のビーチ。綺麗だから撮っただけなんだけれど、今見ると“あ~さっさと海の方に行ったんだなあ”ってその時の感じまで思い出せる。大事な思い出の写真」。
旅先の何気ない風景が、いつか心の栄養に。
自身を“西洋絵画&建築オタク”という山本さんにとって、旅先の何気ない風景もアートになる。
「普段と変わらないお散歩の延長で旅をしています。だから被写体が特別なものでなくても、なんとなく目があった気がした時にシャッターボタンを押していることが多いです」。
「長野で電車に乗っている時に見た風景。窓は風景の変わる絵。窓や枠のある写真はよく撮ってしまいます」。
「カリフォルニアのハンティントン・ライブラリーの入り口にある、ただの手すりと四角い台のようなもの。夕暮れ時でとっても綺麗な色をしていて、美しいカーブとこの謎の四角が一つの作品のように見えました。っていうか、作品なんだと私は思っている…!!!!!」。
旅は、距離や時間が遠いものと、今ここにいる自分との繋がりを感じる機会なのだそう。
「自分が生まれる前からそこにあって、きっと死んだ後もずっとあり続けるものとちゃんと触れ合っておきたいんです。ふとした時に昔みた景色やものが、その時の自分の心を助けてくれたりもする。もう、一生会うことができないかもしれない瞬間を、一生自由に思い続けていいところが旅の豊さだと思います」。
本来の役割とは違うものに見える、そんな瞬間が旅にはある。
「イタリアのローマで。街中でよく見かけるこのようなもの(ただの破けた張り紙じゃないのです!)を見つける度に、これを専門としてる作家がいるのではないかと思ってしまいます」。
「岡山県でお散歩していて目の前に現れた景色。その瞬間、私にはジョン・エヴァレット・ミレーの絵画・オフィーリアに見えて“あー!”っと叫びました(笑)。遥か昔の絵画に似た景色や色を見つけると、私の知らない時代と今がちゃんと繋がっているように感じます」。
「パリのポンピドゥーセンター。作品を囲む女の子たちが作品に夢中で動かないので、それ自体が作品のように見えて面白かったです。美術館では、作者達が空の上から私達のことをそんな目線で見ているんじゃないかと思います。というか、見ていると信じています」。
「新潟県の妙高市で見つけたものシリーズ。何者かの足跡!」。
「これは完全にイヤフォンをして音楽か何かを聞いています。何を聞いてるんだろうと思うとおかしくて、この写真を見ると笑ってしまいます(笑)。畑に囲まれてる場所できっと優雅なクラシックなどを聞いてるだろう…と見せかけて聞いていないと思います!」。
Information
『EA magazine』
「選択できる個人を増やしたい」をテーマに、読者と制作者それぞれが「自分という存在を問い直し、より深く自分について知り、世界とどのように繋がっていくか」を考えるきっかけとなるコンセプチュアルマガジン。
Instagram @ea.project.ea のプロフィールに記載してあるURLから購入可能。
GENIC VOL.57 【表現者たちの旅スタイル】
Edit:Yoko Abe
GENIC VOL.57
テーマは「100人の 旅という表現」。
表現者たちのオンリーワンな旅スタイルや、撮欲も満たすひとり旅、旅するように暮らす多拠点生活など、様々な旅する人とその想いに迫ります。