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1人と2匹の子供たち YURIE FURUYA | 連載 うちのねこ

気まぐれで、マイペースで、わがままで...そして、ただただ愛おしい存在。そんな愛猫と暮らす4名の写真家による、「うちの子」たちの写真をご紹介。どっぷりと猫沼に落ち、愛情を込めて切り取られた至福の愛猫ギャラリーです。全4回の連載、第4回はフォトグラファーのYURIE FURUYAさんです。

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目次

プロフィール

YURIE FURUYA

フォトグラファー 1991年生まれ、静岡県出身。フランス西部在住で一児の母。フランスをはじめヨーロッパ圏内でフリーランスのWEBマーケター、ライターとしても活動中。
愛用カメラ:FUJIFILM GFX 50R、MINOLTA X700、PENTAX 17
愛用レンズ:ROKKOR 50mm f1.4

CAT DATA

ノワ(♂ もうすぐ3歳)
おっとり人見知り。愛情表現が濃厚。

みかん(♂ もうすぐ1歳)
やんちゃで好奇心旺盛。人懐っこくてあざとい。

1人と2匹の子供たち

まんまと猫沼に落ち、猫に踊らされ、いい意味で諦めがつくようになった(笑)

「冷蔵庫を覗きながら、何やら企んでいる娘とノワ。ピントは甘いけど、とてもいい瞬間」。

「猫を魅力的に撮る秘訣は、その子の性格や行動パターンを知ること。我が家の場合、のんびり屋のノワとやんちゃなみかんの対比を写真に残せると面白いです。また、猫って昼と夜で黒目の大きさが変わるので、撮りたい表情になる時間帯を知っておくといいかも。昼はキリッと、朝と夜は子猫みたいに撮れます」。

「二人が相棒のように同じ景色を眺めていて、今!と思ってシャッターを切りました」。

「それぞれくつろいでいる、マイペースな子供たち」。

「テーブルの上で好奇心旺盛なみかんと、おっとりと窓辺にいるノワ」。

なんでもない日常だけどほんの少し特別な猫と子供の時間

「フランス西部のナントという街に暮らして5年目になります。フランス生活に慣れて子育ても落ち着いてきた頃、猫の里親になりました。猫を迎える前は、一人っ子の娘にとって優しく思いやりを持って接する初めての存在になるだろうと思っていたのですが、実際は兄弟のように一緒に走り回って遊んでいます。基本マイペースな生き物の彼らは、こっちの事情なんかお構いなし。娘にとっては、自分の意に反した行動を常にする究極にエゴイストな存在と共存することで、いろいろと学んでいるようです。猫を撮るときは、子供を撮る際と同様にその子の行動を邪魔せず、その場の空気を壊さないよう心がけています。人間の子供以上に一瞬の出来事が多いので、シャッターチャンスを逃して残念な気持ちになるのは日常茶飯事。猫たちは自分のしたいことに従って生きているだけなのに、人に癒やしを与えてくれるというとんでもない生き物。まんまと猫沼に落ち、猫に踊らされ、『可愛いは正義』と思いながら撮っています。猫を撮ることで、いい意味で諦めがつくようになりました(笑)。私の写真のテーマは、猫や家族など“特別ではないただの日常を残す”こと。写真は私自身の記憶で、なんでもない日常だけどほんの少し特別な一瞬を捉えています」。

GENIC vol.74 うちのねこ
Edit:Satoko Takeda

GENIC vol.74

2025年4月号の特集は「It’s my life. 暮らしの写真」。

いつもの場所の、いつもの時間の中にある幸せ。日常にこぼれる光。“好き”で整えた部屋。近くで感じる息遣い。私たちは、これが永遠じゃないと知っているから。尊い日々をブックマークするように、カメラを向けてシャッターを切る。私の暮らしを、私の場所を。愛を込めて。

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