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ふとした瞬間 山根悠太郎 | 連載 『毎日撮るあの人の』7DAYS

気がつけばカメラを手に取っている、心が動くままにシャッターを切っている。特別な瞬間も当たり前の日常もーーオン・オフ問わず日々、呼吸するように、ただただ楽しく写真を撮っているという3人の写真家に、とある1週間を見せてもらいました。全3回の連載、第1回は写真家の山根悠太郎さんです。

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目次

プロフィール

山根悠太郎

写真家 1998年生まれ、島根県出身。2018年より東京祐氏に師事。2021年4月に独立。自身の作家活動の他、ポートレートを中心にファッションをはじめ、ジャンルを問わず活動。
愛用カメラ:Leica M10P、Leica M10 Mono chrome、Canon EOS R5
愛用レンズ:Summicron Mf2/50mm、Summilux M f1.4/35mm、RF50mm F1.2 L USM

ふとした瞬間

DAY1 よく行く蕎麦屋さんで

「2人で展示を見て、いつも行く蕎麦屋さんで食事して帰った。妻と出かけるときは車の助手席に座る姿もよく撮っている。意図はないけど、なんだかその姿が好きで」。

DAY2 ロケバスで世間話

「ロケ撮影中、モデルさんのメイク中になにげなく撮った1枚。お世話になっているロケバスドライバーさんと花粉が辛いと世間話しながら」。

DAY3 京都へ旅行

「妻の誕生日が4月なので、毎年春になると京都へ旅行する。この日は京セラ美術館へモネ展を見に行き、夜は家族で誕生日前夜祭」。

DAY4 妻の誕生日当日

「軽く街ぶらして、お気に入りの宿に早めにチェックイン。オールインクルーシブでくつろがなきゃもったいないので。ホテルのフロントの方に、『おかえりなさい』と言われるようになった」。

DAY5 天橋立方面までドライブ

「義父の運転で天橋立の方へ。観光船でカモメの餌と称して、かっぱえびせんが売られていた。大丈夫なのか?観光客のインバウンドの方がほとんどだった」。

DAY6 千葉でロケ中に6×6のブローニーを使ってみる

「千葉の端っこの方でロケ撮影中、買ったものの出番があまりない6×6のブローニーを持ち出して撮影。この日は親しいロケバスさんだったので、モデルになってもらったり、風景を撮ってみたり」。

DAY7 近所の公園で

「そういえば花見らしい花見をしていないねと近所の公園へ。桜は散っている姿が僕は好き。また来年も春になったら」。

ただただ楽しく記録する、満足のない自己満足

「写真を“始めた”という意識はありませんが、高校2年生のときに先輩に教わったのが最初です。ファーストカメラは父がくれたSonyの小さなミラーレスでした。写真が好きだと気づいたのは、好きなことにしか集中できない僕が、続けられて仕事になったから。師匠の東京祐氏のもとでアシスタントとして、視点や表現の仕方を学ばせていただいたことが大きかったと思います。今では自分の好きなことが仕事になっていて、写真あっての生活、生活あっての写真、そこが循環しているから続けられる。『衣食住』そして『写』。写真は自分が生きていくために必要不可欠なものです。写真が好きな理由は、言葉がいらない気がするから。作品への理解を他者にある程度委ねられて、必ずしも答えがAじゃないといけないわけではない。Bでもいいし、Cでもいいと思えるところが好きです。身近な存在や、車から見えた景色はいつも無意識に撮っています。ふとした瞬間、ただそこにいる人・物・景色を撮ることが好きですね。撮ることで何か自分に気づきを与えてくれるような気がします。自分が撮った写真に、たいそうな大義名分はありません。満足のない自己満足のようなもので、日々ただただ楽しく記録するだけです。夢はとにかく写真を続けることで、それが何かの形になったらうれしい。家族をテーマにした写真集はいつか出したいと思っています」。

GENIC vol.75 『毎日撮るあの人の』7DAYS

GENIC vol.75

2025年7月号のテーマは「I love photography ただ、写真が好きで」。

写真は移ろいゆく季節に目を向けることを教えてくれた。
写真は心の奥にしまい込んでいた自分の感情に気づかせてくれた。
写真は自分らしく生きていいよと励ましてくれた。
写真はかけがえのない仲間と巡り会わせてくれた。
写真は素晴らしい世界の見方を示してくれた。

写真から、たくさんのものをもらってきた。
だから、好きな理由はひとつじゃない。

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