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プロフィール
Bleg Bayraktar
コンテンツクリエイター/フォトグラファー 2000年生まれ、ベルギー出身、韓国在住。2023年にファイナンスの学位を取得し、2024年は銀行に勤務。2025年に写真とコンテンツ制作へフルタイムで転向。2026年、初の写真集を制作、初の写真展を開催。
愛用カメラ:Sony α7C II、FUJIFILM X100VI
愛用レンズ:FE 24-50mm F2.8 G、Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA
People, Trust, Color
僕のライフスタイルは「人を撮ること」で成り立っている
あえて内面的な部分から距離を置き、グラフィカルに切り取ることを意識している。
「このままデスクの前で人生を終えたくない」。本当にやりたいことに耳を傾けた
世界中を旅しながら、カメラ付き眼鏡で街角の人々に声をかけ、そのやり取りを動画で切り取る──そんな独自のスタイルがSNSで大きな共感を呼び、わずか1年で150万人以上のフォロワーを獲得したBlegさん。「ロックダウン中、アジアのストリート写真をよく眺めていました。生命力があり、物語に満ちていて、遠い世界のものなのに『自分もその世界を体験したい』と強く思ったのを覚えています。最初は祖父のフィルムカメラを借りて撮り始め、その後、母と兄から初めてのカメラをプレゼントしてもらい、写真が日常の一部になっていきました。僕はとてもシャイですが、人に対する深い好奇心があり、話したい、知りたい、撮りたいという気持ちがずっとありました。ストリート、ライブ、ポートレート、ウェディングなど様々な撮影を経験しましたが、完全にコミットするまでには時間がかかりました。転機は4年前。日本の一橋大学への交換留学中に初めてストリートポートレートに挑戦。勇気を出して声をかけて撮ったものの、精神的にとても疲れてしまい『もう二度とやらない』と思いました。それでベルギーに戻り、学位を取り、金融の仕事に就きましたが、どこか満たされない感覚が残っていて。“正しい道”を歩いているはずなのに、心が追いついていないような感覚。そしてある時、『このままデスクの前で人生を終えたくない』と気づき、本当にやりたいことに耳を傾けることにしました。2024年、2週間の休暇を使って日本に戻り、すべてをやり直す決意をしました。そこから旅も写真も本当のスタートを切ったのです。作品や経験をSNSで発信し始めると、8か月でフォロワーは100万人を超えました。現在の住まいは韓国のソウル。これまで訪れた国の中で、最も心地よく感じられた場所。独特のエネルギーとリズムがあり、自分の感性と深く響き合い、作品づくりの大きなインスピレーションになっています。ソウルに落ち着く前は、約9か月間旅をしていました。新しい場所・人・文化を知ることが好きで、写真はその好奇心を補完してくれる存在。旅をするときは、常に写真が目的の中心にあります。僕のライフスタイルは“人を撮ること”を中心に成り立っています」。
人は見た目こそ違っても、その奥にあるものは皆同じ
その場に自然に現れる“誰か”がフレームを完成させてくれる
カメラは自分の内側と外の世界をつなぐ“橋”になり得る
「僕はとても内向的な性格ですが、Steve McCurry、Billy Dinh、Monaris、Pape Sanといった写真家たちに強く影響を受けました。彼らが写真を通して人とつながる姿を見て、カメラが自分の内側と外の世界をつなぐ“橋”になり得ると気づきました。最初は遠くから人を撮るだけでしたが、今はストリートポートレートが好きになりました。人に近づくことに以前よりずっと慣れたからです。僕の撮影スタイルは完全にスナップ。考えすぎないほうがうまくいきます。迷っていると、瞬間はすぐに消えてしまう。声をかける前はいつも緊張しますが、相手が心を開いてくれた瞬間、緊張は消えます。そこからは直感的で、流れに身を任せるような感覚になり、その状態で撮った写真が一番強いと感じることが多いです。被写体は性別や年齢などのカテゴリーではなく、『その街で生きる日常の人々』です。その人の存在感、スタイル、帽子やタトゥー、髪型、あるいはその場の状況など、心に触れた瞬間を基準にしています。人は見た目こそ違っても、その奥にあるものは皆同じだと感じています。ストリートポートレートを始め、この一年で学んだ大切なことはとてもシンプルで“外に出ること”。考えすぎても、待っていても写真は生まれないから。ちゃんと外に出て、強い自然光や良い構図を見つけたときは、歩く速度を落として観察します。その場に自然に現れる“誰か”がフレームを完成させてくれる感覚です。被写体とその場の空気が自然に溶け合っているような、そこにいることが必然に感じられる瞬間が好きです。見る人には日常の中にある美しさを感じてほしいです。人や瞬間の中に、誰もが見落としがちな美しさがあるからです。私にとってのストリートフォトグラフィーやストリートポートレートとは、『自分の目で見た世界を、そのまま世界に見せてあげるための方法』だと思っています。今後も世界中を旅し、すべての国で人々を撮りたいです」。
STREET PHOTOGRAPHY Q&A
Q. ストリートフォトに必要なマインドは?
A. 好奇心、自発性、良い意図
Q. あなたのストリートフォトに欠かせない要素とは?
A. 人、信頼、色
Q. 撮影時に大切にしているルールは?
A. 敬意、直感に従う、撮った後もその場に留まること
GENIC vol.78【Eyes on the Street それぞれの視点が語る街角】
Edit:Megumi Toyosawa
GENIC vol.78
- 2026年4月号のテーマは「Street Photography 名もなき瞬間」
- 街にある無数の光景の中で、理由もなく心をつかまれる一瞬がある。
カメラを向けると、世界が少しだけ深く息をする気がして、そっとその瞬間をすくいあげる。
誰かの日常、街の呼吸。
そこには、題名のない小さな物語が潜んでいる。
私たちはまた今日も、名もなき瞬間に出会いに、街に出る。 - GENIC SHOP
