思い出とリンクする「青春」のワンシーン tomosaki

「アーティスト『ハニーワークス』さんの曲名『告白予行演習』を添えてSNS に投稿したら、なんとご本人からリアクションが！まさにSNSドリームを体感できた作品」。

「少女が夏に立ち向かっていく様子を表現した作品。ちょうど自分がフリーランスになると決意した頃に撮ったこともあって、その時の心情がそのまま写真に落とし込まれています。これを見るたびに、初心を思い出して頑張ろうという活力が湧いてくる1枚」。

「コロナ禍で県外にも行けなかった時、何か撮れるものはないかと考えて撮影したのがこちら。アイデアひとつで、どこにでも転がっている被写体も魅力的になるんだと初めて気づきました」。

「コロナ禍で写真を撮っていた頃にとても孤独を感じ、それを紛らわしたいという想いから、地元福井で撮った作品をSNSに投稿するように。フォロワーの方に『すごい青春だね』という反応を多くいただき、写真で懐かしさを感じてもらえるのが嬉しくて、より青春のシーンを撮るようになりました。投稿し始めてから1年半でフォロワーが急増したのですが、これはやはり福井県の景色の素晴らしさのおかげ。アニメに出てくるような田舎の風景は、初めて見てもなぜか懐かしさや共感を生むのだと思います。それと同時に、自身の作品創りに欠かせないのは色編集です。青春の思い出は美化されるものだから、その思い出に近づくような色味にレタッチして表現しています」。

「福井の花火大会にて。公園で遊んでいた地元の子供達に協力してもらいました。この瞬間は、自分も思い出の中の夏休みにいた気がします」。

「青春を描いた写真は主に地元 福井県で撮影しています。これは、撮影場所である東郷地区の方がとても喜んでくれて、地元のイベントに誘ってくれたり、この写真を題材に、ボーカルユニット『ミセカイ』さんが曲を作ってくれたりと、たくさんの出会いを呼んでくれた写真」。

「また、フォロワーが増えたことにより、余白のある写真を追求するようにもなりました。見た人が余白から過去を連想して思いを馳せることができるよう、撮影地や機材情報などは極力載せません。それに加え、SNSの投稿はキャプションにもこだわります。Instagramでは見る人に投げかけるような言葉を添え、それぞれの人が自分なりの回答を探せるように。そうするとコメントなどを通じて、コミュニケーションが生まれやすい気がします。逆にXではわかりやすい言葉を添え、純粋に写真を楽しんでもらうようにしています。SNSに掲載した私の作品を通じて、あの頃の思い出をひとつでも頭に浮かべてもらえたら、すごく嬉しいです。自分が生きていることの素晴らしさや、人生の価値に気づけるような作品を作っていきたいです」。

GENIC vol.71【個性を作風に乗せてSNSで脚光を浴びる表現者たち】
Edit：Satomi Maeda