目次
プロフィール
板坂佳枝(Yoshie Itasaka)
写真家 1984年、大阪生まれ。
2010年より放浪旅を開始。北米大陸やヨーロッパ大陸、旧ソ連および社会主義圏、パレスチナなど、歴史的対立の傷跡を残す地域での長期的なプロジェクトを通じて、戦争、記憶、紛争後の社会における “Human Landscape” というテーマを探求する。これまでジョージア、イスラエル、東ウクライナなどの旅を記録したリトルプレスを多数出版。2020年には東京大学「memu earth lab」にて「糧」の視点から北海道 十勝地方の資源再読をテーマにフィールドリサーチを企画、キュレーションし、その記録をまとめる。2025年11月、ウクライナのシリーズを発展させた写真集『Infinity Complex Landscape』をドイツの出版社Kehrer Verlag から刊行。
戦争がその土地と人々にもたらした深い心理的・身体的な傷跡は、容易に癒えるものではなく、むしろ世代を超えて響き続けるでしょう。この写真シリーズを通じて、もはや取り戻すことのできない過去への深い郷愁、より良い未来への揺るぎない希望、そして紛争の外側に生きる私たちにとっても決して無縁ではない責任について、改めて考えるきっかけとなれば幸いです。
ステートメントと展示作品の一部をご紹介
『Infinity Complex Landscape』は、“Land in Between”に位置する複雑な土地の歴史を、日本人の視点から再考することを目的としたプロジェクトです。2022年2月24日、ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻を契機に始まった戦争を背景に、マスメディアによって流布されてきたステレオタイプを超え、ウクライナの歴史、そしてそこに生きる人々の現実に光を当てることを試みています。
2014年のウクライナ危機以降、5年以上にわたりウクライナを旅し、ザカルパッチャ州からオデッサ、キエフ、ハリコフ、ドニプロ、ザポリージャ、マリウポリ、クリミアなど各地域を巡る中で、ソ連崩壊後の資本主義移行による社会経済的分裂や都市と地方(農村/工業地帯)の格差、世代間のイデオロギーのギャップ、歴史的土地認識の差異などを目の当たりにしました。こうした経験から、分断された時間(壁)を克服する困難さについて考えさせられるに至りました。
── 板坂佳枝 / Yoshie Itasaka
板坂佳枝 写真展「Infinity Complex Landscape」情報
開催日時
2026年6月26日(金曜日)~7月26日(日曜日) 11:00~19:00
休廊日:月曜日
入場料
無料
会場
POST
- 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
- Google Map
行き方・アクセス
<電車>
JR山手線・東京メトロ日比谷線「恵比寿駅」から徒歩で6分
イベント情報
オープニングレセプション
開催日時:6月26日(金) 17:00~20:00
スナックBAN 17:00~18:30
板坂佳枝 × 山谷佑介 (写真家) × 小林孝行 (flotsam books)
作家と親交のある2名をゲストに迎え、ワインを提供予定。
※参加費無料、予約不要。
山谷佑介 (写真家)
小林孝行 (flotsam books)
トークイベント 板坂佳枝 × 畠山直哉
開催日時:6月27日(土)15:00~16:30
登壇者:板坂佳枝 × 畠山直哉
参加費:1,100円(税込)
定員:25名
「写真は何を伝え得るのか ― 写真と想像力」
一枚の写真が持つリアリティは、それを見る者の経験や記憶、想像力、その時々の精神状態によって大きく変化する。そのリアリティを他者に伝える術はあるのだろうか。写真によって、失われた風景を詠むことは可能なのだろうか。 畠山直哉氏との対話を通じて、あらためてその問いに立ち返ってみたい。
トークイベント 板坂佳枝 × 津田直
開催日時:6月28日(日)15:00~16:30
登壇者:板坂佳枝 × 津田直
参加費:1,100円(税込)
定員:25名
「土地の声を通して見つめる世界」
旅を日常に生きる写真家が、土地の声を通して見つめる世界とは。
体験から神話を乗り越え、表層を再構築し、新しいリアルを見ることは可能なのだろうか。
という問いを持つ板坂が、旅やフィールドワークを通して消えゆくものを写してきた写真家・津田直氏と、その土地に立つことで感じてきたことを語り合います。
板坂佳枝 写真集『Infinity Complex Landscape』 情報
仕様:ハードカバー
サイズ:165 mm × 230 mm
ページ数:288ページ
ISBN:978-3-96900-218-6
デザイン: 加納大輔
テキスト: 松里公孝
言語:英語
出版: Kehrer Verlag
価格:9,900円(税込。本体9000円)
刊行年: 2025年