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「Q.19 動いている被写体を魅力的に撮るには?」ヨシノハナ|Portrait Q&A 19/45

写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のPortrait Q&A特集。人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「ポートレートの答え」はここにあります。
今回の回答者は、優しい光に包まれた何気ない日常を切り取る、写真家のヨシノハナさんです。

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目次

プロフィール

ヨシノハナ

写真家 1996年生まれ、東京都出身。東京造形大学デザイン学科写真専攻卒業。元フォトグラファーの父の影響で写真を始める。雑誌やファッションブランドのルックを撮影するほか、個展など多方面で活動している。
愛用カメラ:Nikon FM2
愛用レンズ:Nikkor 50mm f/1.4S

Q. 動いている被写体を魅力的に撮るには?

A. 被写体と一緒にたくさん動いて「その場を楽しむ!」

今ある状況、伝えたいものをどれだけ「瞬間的」に残せるか

Model:唐田えりか( 「私が撮りたかった女優展 Vol.1」より)
「河川敷での撮影。光輝いた瞬間の切り取り」。

「久しぶりに会った友達と。後ろ姿が愛おしく感じました」。

「バレエの発表会にて。想像が膨らむ写真」。

Model:田中花向
「静けさと心強さ」。

ピントを合わせるなら、カメラへの慣れと予測が大切

「揺れ動く心情を」。

「ポートレートにおいて動いている被写体を撮るとき、ピントを合わせることに注力しすぎないほうがいいと思っています。今ある状況、伝えたいものをどれだけ瞬間的に残せるかが重要だと思っているからです。意識的に撮り分けているわけではないですが、被写体がブレていればその時の空気感やその場の状況などを、写真を見る人に伝えやすいと思います。ただ逆に、しっかりピントが合っていると、時を止めたかのような強い印象を与えやすい。動きのあるものにピントを合わせるためには、たくさん写真を撮ってカメラに慣れること。そしてある程度“予測すること”が大切になります。私自身は、風が来た瞬間などを感じ取ったり、両目を開けながら撮って周りの環境を常に意識したり、遊び心を第一優先にしたいから、まったくピンにこだわっていません。撮影のときは手荷物は少なめにして、被写体と一緒にたくさん動いたりその場を楽しむようにしています。また、私は被写体と日常会話以外のコミュニケーションはほぼとりません。こういうものが撮りたいなど話してしまうと相手の良さが引き出せない気がするからです。難しいことは考えすぎずに、とにかく楽しむこと、それがなによりもポートレートが上達するうえで大切なことだと思います」。

GENIC vol.73【Portrait Q&A】Q. 動いている被写体を魅力的に撮るには?
Edit:Megumi Toyosawa

GENIC vol.73

2025年1月号の特集は「Portrait Q&A」。ポートレートの答えはここにある

人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「答え」はここにあります。写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のQ&A特集です。

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