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【#フォトグラファーが伝える地元の冬景色:4】yuki<新潟>

自分の故郷や住む土地の魅力、空気感を伝える写真を撮り続けているフォトグラファーたち。季節感豊かな美しい地元の風景を追いかけ、風光明媚な四季それぞれの表情を切り取っています。地元愛の深い彼らが撮る、素晴らしきニッポンの冬景色をお届けします。
4人目は、作り込み過ぎないナチュラルな世界観が魅力の、yukiさんです。

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yuki

写真家。新潟県出身。急遽、広告撮影を任されたことをきっかけにカメラを始め、そのまま写真の魅力に引き込まれ、今に至る。本業の傍ら、新潟を中心に色鮮やかな四季を追いかけ、壮大な自然を生かした、人の存在を意識できる風景を撮影している。
愛用カメラ:Nikon D700
愛用レンズ:AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR

新潟

現実を出し過ぎず、見て欲しい“美しい冬”だけを表現したい

「新潟県の三条市で撮影しました。雪が積もった河原に白鳥が飛来し、かわいく寄り添う姿。寒い中にも温かみを感じたワンシーンです」。

写真に関わることで氷点下の辛い朝が美しく楽しく思えるように

「雪国の冬は、他の地域では想像できないような景色があらゆるところで見られます。特別な観光地ではなくても、冬の厳しい寒さによって生まれる美しさや感動を多く感じることができます」。
車で移動する機会が多く、カメラは常に手元にある生活を送っているそうで、「新潟のメリハリある四季や美しい大自然などを目にすると素通りすることができず、ついつい写真を撮ってしまいます。特別な場所ではなく、普段の生活の中で出会った景色を撮ることが多く、もはやクセみたいなものになっています。普通に仕事をして生活していると、新潟の冬は正直大変なことしかありません。ですが、写真に関わったことで、氷点下の辛い朝が美しく楽しく思えたり、大変な豪雪の日が普段では考えられない景色を見せてくれて感動したりと、冬をすごくポジティブに変えてくれたんです」。

「氷点下の朝がただただ美しく感動したので、仕事に向かう途中の刈谷田川を開運橋から撮影。レタッチは雪や光など白の明暗や、寒暖色の調整に気を使います。できる限り目で見た現地の雰囲気や空気感を大切に、8割リアルに2割ファンタジーを意識しています」。

「新潟市の海沿いにあるこの小さな丘に、雪が積もることはあまりありません。とても珍しいタイミングに出会えたので思わず撮影しました。ストロボで撮影し、降っている雪にも光をあて丸ボケにすることも重要なポイントでした」。

ただ見ている人の心にすっと入り、ちょっと癒されるような写真を撮っていきたい

「シンシンと雪が降り積もる夜にも感動してしまいます。場所としてお気に入りなのは新潟市にある福島潟というロケーション。とても美しい冬を見せてくれます。雪国の冬の感動的な風景写真を撮るためには、天気予報に詳しくなることも重要。もしかすると、すごく大切なことなのかもしれません」。

「新潟市の福島潟湖畔で迎える冬の夜明けはとても神秘的で美しかったです。そこにあえて人を入れたことで、誰にも撮れない自分だけの一枚に。身近な風景に感じられたらいいなと」。

「魚沼市大栃山にある国道252号。雪の降り始めの程よい降雪量と、雪景色に連なる赤が珍しい光景で素通りできずに撮影。赤いスノーシェッドの緩やかなカーブを利用し、手前と奥の距離感が出るようにしました」。

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GENIC VOL.61 【フォトグラファーが伝える地元の冬景色】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC VOL.61

特集は「伝わる写真」。
私たちは写真を見て、何かを感じたり受け取ったりします。撮り手が伝えたいと思ったことだけでなく、時には、撮り手が意図していないことに感情が揺さぶられることも。それは、撮る側と見る側の感性が交じり合って起きる化学反応。写真を通して行われる、静かなコミュニケーションです。

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