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美容にこだわりはないつもりなのだけれど/市川渚の“偏愛道” Vol.06

市川渚<連載コラム>第1・第3日曜日更新
ファッションとテクノロジーの世界で活躍する
クリエイティブ・コンサルタント市川渚が
身の回りのモノ/コトへの強いこだわり=偏愛を語る!

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美容にこだわりはないつもりなのだけれど/市川渚の“偏愛道” Vol.06

先日、私のInstagram ストーリーズで「何に対する偏愛に興味があるか」というようなアンケートを取らせていただいたのだけれど、思いの外、美容分野に対する回答をたくさん寄せていただいて驚いた。

尊敬するビューティエディターやライターの友人の視点に接する度に、「私は美容に対して、こだわりは特に持っていないなあ」と自分で思い込んでいたからである。

ちなみに、トレードマークになっている前髪は2週間に1度美容院へ行ってカット。
カラーをしていない地毛なのだけれど、痛んだロングヘアほど美しくないものはないので、1ヶ月〜1.5ヶ月に1度は美容院でトリートメントを受けている。「髪型、変えたいな」と何度も思っているが、結局変えずにここ数年、ほぼ同じ髪型だ。

20代後半に1度だけ、バッサリ切ったことがある。
それを除けば、前髪の長短はあるものの、二十歳くらいからほぼ髪型は変えていない。パッツン前髪に黒髪ロングがトレードマークになってしまって離れられないというのもあるけれど、10代の頃、やりたかった髪型はほぼやり切った感があるというのも一つの理由。
色々試して行き着いた先がこの髪型とも言えるかもしれない。
とはいえ、40,50代になったら金髪にして刈り上げたいなと思っている。ファンキーなおばちゃんになりたい。

私は前髪に若干生えグセがあるので、欠かせないのが小さなコテ。
高校生の頃からこの「ヴィダルサスーン」のコテを使っていて、前のモデルが壊れてしまったのでこれが2代目だ。

個人的にはピンク×黒というカラーには全く納得がいっていないのだけれど、長さが最短で3cmくらいしかない短い前髪でも使いやすいサイズのコテは、これ以外におそらく存在しない。旅先にも必ず持っていく。
正直なところメイクポーチを忘れても何も思わないけれど、このコテを忘れるとテンションが下がる。明らかに。

スタイリング剤でベタベタするのが好きじゃないのだけれど、最近よく使っているのが「OLAPLEX」のクリームとオイル。
乾燥の酷い季節のアホ毛がだいぶ落ち着くし、トリートメントにもなる。香りも人工的な感じではなくて好み。

これ以外に特別なことはとくにしていなくて、髪の毛を洗ったらこれらを塗って乾かして、これまた長年愛用している「メイソンピアソン」のブラシでとかすだけだ。
乾かすのに時間がかかるだけで、意外にパッツン黒髪ロングは楽な髪型である。

前髪繋がりで毎日絶対に持ち歩いているもの、それはコーム。前髪が乱れないようにするための必需品である。
愛用しているのは「ACCA KAPPA」のコーム。カーボニウムという炭素繊維製なので、前髪だけでなく長い後ろ髪をとかしても静電気が起きづらい。
ブラックでシンプルなデザインなのもお気に入り。
これも1度無くしてしまって同じものを購入しなおしたので2代目だ。

メイクに関しては、さほどこだわりがないのだけれど、ツールには多少のこだわりが。
「ARTIS」のブラシは撮影でメイクさんが使っているのを見て、探しに探して購入したもの。

ガンメタのものは日本でも売っているのを見かけるのだけれど、このシルバー×ホワイトのものは日本でも海外でもなかなか見つからなくて、手に入れるまで数ヶ月かかった。
このブラシを使ってファンデーションを塗ると驚くくらい仕上がりが変わるし、アイブロウブラシの使いやすさも天下一品である。

メイクがいまいち苦手だという人には、コスメ自体よりもツールにお金をかけてみることをおすすめする。
左端のパウダーブラシとシャドウブラシはTHE CONRAN SHOPで購入した「BACHCA」のもの。白×白木のブラシってあまり見かけないのでお気に入り。旅行用のヘアブラシもこちらのものを愛用している。

他にメイクでこだわりがあるものは、リップくらいだろうか。
リップの色はその日のスタイリングにあわせて、出かける直前に選ぶのだけれど、最近はこの4本がスタメンで待機している。

ここ1年くらいのお気に入りは、1番手前の「FENTY BEAUTY」のオレンジが強めのレンガ色。迷ったらこのリップをつければ、どの季節でもなんとなく決まる。
日本では残念ながら手に入らないので、何本かストックしてある。色ものコスメはアメリカに出張で行った時に買うことが多い。

スキンケアに関しては、乾燥しないように気を使っているくらい。
色々なモノを塗って表面的なアプローチをするよりも、栄養バランスの取れた食事をする、適度に身体を動かす、ストレスを溜めない、というようなことを心がけ、心も身体も健やかに保つことが美に通ずるのではないかと思うようにしている。

さて、「美容にはそんなにこだわりないんだけどな」と思いつつ書き進めたら、そこそこ話が長くなってしまった。
結局、身の回り、至るところに無意識のうちにこだわっているみたいだ。

【市川渚の“偏愛道” 】バックナンバー

Vol.05 私流、旅の必需品たち
Vol.04 記憶の解像度を上げる“旅のしおりづくり”のススメ

市川渚

1984年生まれ。N&Co.代表、THE GUILD所属。
ファッションとテクノロジーに精通したクリエイティブ・コンサルタントとして国内外のブランド、プロジェクトに関わっている。自身でのクリエイティブ制作や情報発信にも力を入れており、コラムニスト、フォトグラファーやモデルとしての一面も合わせ持つ。

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