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<記憶に残るバス旅を>子連れ旅行に最適な下田・南伊豆巡り

『東海バスフリーきっぷ』を使って静岡県の下田・南伊豆エリアを、親子で巡ってみませんか?今回は、フォトグラファーのMakiさんが、息子さんと出掛けた1泊2日のバス旅の様子をお届けします。ひと足早く春を感じられる南伊豆の一大イベント「みなみの桜と菜の花まつり」と、下田巡りを楽しんできました。子供と一緒に盛り上がれるスポットや、子連れに優しいお宿など、実は子連れ旅行におすすめのポイントがたくさんある下田・南伊豆エリアのバス旅。大人も子供も、記憶に残るような体験がきっとできるはずです。

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目次

子供と一緒に旅がしたくなる下田・南伊豆エリア

早咲きの桜・河津桜の名所である南伊豆。例年2月1日~3月10日に「みなみの桜と菜の花まつり」が開催され、多くの観光客が訪れます。同時期に河津町で開催される「河津桜まつり」とともに、伊豆の2大桜まつりとして人気です。
幕末に黒船が来航して開かれた港町として有名な下田。「下田海中水族館」や下田港など親子で楽しめるスポットや、子連れに優しい宿泊先が多く、子連れ旅行に最適です。下田駅周辺にはご当地グルメを楽しめるお店もたくさん。東海バスなら、下田駅から「みなみの桜と菜の花まつり」の会場や観光スポットへ簡単にアクセスできるので、下田駅を拠点にバス旅を進めていくと便利です。

1日目:下田エリア

主要駅から伊豆急下田駅へ

まずは、主要駅から東海道・山陽新幹線「こだま」に乗って熱海駅へ。伊豆急行線に乗り換えて下田駅に降り立ちます。下田駅は、出口専用改札のゲートが黒船モチーフになっていたり、駅前のバスロータリーに大きな黒船のオブジェが置いてあったりと、駅に着いた瞬間から“港町”を感じる雰囲気。バスロータリーにはオレンジ色の東海バスがたくさん並んでいて、バスが行き交う様子や、地元の学生から観光客までさまざまな人がバスを利用している光景が見受けられます。

伊豆急下田駅で下田・南伊豆を巡る『東海バスフリーきっぷ 石廊崎・下田2日券』を購入

東海バス下田駅前案内所で、『東海バスフリーきっぷ 石廊崎・下田2日券』を購入。大人2,400円、小人(6歳~11歳)1,200円で、下田・南伊豆エリアの東海バスが2日間乗り降り自由になるお得なチケットです。提示するだけで割引が受けられる施設もあるので、旅の始めにフリーきっぷを購入しましょう。
石廊崎・下田2日券を含め、全部で3種のフリーきっぷがあり、行き先や目的ごとに選ぶことができます。

東海バスを眺めながら「網元料理 徳造丸 伊豆下田駅前店」で海鮮ランチ

バスに乗り込む前に、下田駅前のバスロータリー内にある「網元料理 徳造丸 伊豆下田駅前店」でランチをいただきます。「新鮮・豪快・郷土の味」をモットーに、ボリューム満点の海鮮丼や、伊豆の海の幸を味わえる定食などを提供しているお店です。1階には地場産品直売の「海鮮家下田駅前店」も併設しているので、お土産選びにも最適。
2階に上がってお食事処に行くと、店内にはバスロータリーの様子を見渡せる大きな窓が。これから旅を共にするオレンジ色の東海バスが、忙しなく行ったり来たりする様子に子供も大喜び!どんなバス旅になるだろうとワクワクが止まりません。

やっぱり伊豆といえば金目鯛、ということで「金目鯛づくし膳」をオーダー。内容は、金目鯛の姿煮付け、金目鯛お造り、金目鯛しゃぶしゃぶ、金目鯛あら汁、縁起の黄飯ご飯、いか珍味三点盛り、とこれでもかというくらい金目鯛だらけ。伊豆を丸ごと味わってるような気分になれる、満足感たっぷりな贅沢御膳です。

豪快に一尾丸々使った金目鯛の姿煮付けは、この辺り特有の濃いめの甘辛い味付け。食べ応えもあり、大人も子供もお箸が止まりません。目にも鮮やかな黄飯との相性もバッチリ。分厚いお造りも新鮮でプリプリ、しゃぶしゃぶもあら汁も金目鯛の素材の味をしっかり感じられる上品なお味です。お腹いっぱい食べて、元気にバス旅をスタート!

網元料理 徳造丸 伊豆下田駅前店 基本データ

<住所>〒415-0035 静岡県下田市東本郷1-1-23
<TEL>0558-23-7200
<営業時間>平日 9:30〜16:45(LO 16:00)
土日祝 9:30〜15:45(LO 15:00) 17:00〜20:15(LO 19:30)
<休業日>水曜日(祝日の場合は営業)
<駐車場>あり

行き方・アクセス

<電車>伊豆急行線「伊豆急下田駅」から徒歩で約1分

海に浮かぶ水族館「下田海中水族館」へ

下田駅前のバス乗り場7番から東海バスに乗って、「下田海中水族館」へ向かいます。下田海中水族館は、下田港の入江をそのまま利用した、海に浮かぶ水族館。イルカやアシカなどの海の生物が自然に近い状態で飼育されていて、ショーやイルカと触れ合えるイベントが満載なのが特徴です。
下田駅から乗車後、「下田海中水族館」バス停までは約7分。『東海バスフリーきっぷ 石廊崎・下田2日券』提示で、入園料大人200円引き、小人100円引きの特典が受けられます。

下田水族館の中心にあり海に浮かんでいる「アクアドームペリー号」までは、入江の中を渡る通路を歩いて行きます。歩きながらふと横を見ると、その入江でイルカが自由に泳いでいてビックリ!まるで野生のイルカに出会えたような、初めての感覚に、胸が高鳴ります。

アクアドームペリー号には、伊豆の海を再現した大水槽があり、マイワシや大きなエイをはじめとした50種10,000点もの生物が暮らしています。トレーナーが潜水しながら水槽内の生物たちに餌をあたえる「魚の餌付けショー」は、迫力満点です。

メイン窓の他にも、大水槽を横から見られる窓があったりなど、色々な角度から大水槽を楽しむことができます。

アクアドームペリー号のさらに奥に進んでいくと、イルカとアシカのショーが開催されている「マリンスタジアム」があります。全面がガラス張りのプールで、イルカが大ジャンプや回転技を披露してくれたり、アシカとトレーナーによる水中ショーが見られたり。親子で大興奮です。
さらに、忘れられないような思い出を作りたいなら、海上のステージで行われるイルカショーを「アメージングシート」で観覧してみて。箱型の浮き船に乗って、海を自由に泳ぎ回るイルカの姿を、どこよりも近い距離で見ることができます。手を伸ばせば触れるくらいの近さに来て顔を見せてくれたり、頭上をジャンプしてくれたりなど、子供が何かを感じ、心を動かされるような特別な経験ができるはずです。

下田海中水族館 基本データ

<住所>〒415-8502 静岡県下田市3-22-31
<TEL>0558-22-3567
<休館日>無休
※2024年12月10日(火)から12月13日(金)は 館内整備のため休館
<駐車場>あり

料金

大人(中学生以上)2,400円/小人(4歳から小学生まで)1,200円
※フリーきっぷ提示で大人 200円引き/小人 100円引き

行き方・アクセス

<電車>伊豆急行線「伊豆急下田駅」から東海バスで約7分「海中水族館」バス停下車すぐ
<車>伊豆中央道・修善寺道路「月ヶ瀬IC」から約50分

東海バスで下田駅へ

海の生き物たちとのふれあいを楽しんだら、東海バスに乗って下田駅へ戻ります。下田駅でバスを乗り換えて約3分、「道の駅開国下田みなと前」バス停で下車。バス停のすぐそばにあるピンクの建物が、今回の旅の宿泊先「黒船ホテル」です。ホテルの入口にはレンタサイクルやキックボード、子供用の自転車や三輪車などがあり、入る前から子連れに優しい宿というのがわかります。

下田港目の前の「黒船ホテル」に宿泊

海とつながっているかと錯覚するような温泉露天風呂や、地元で獲れる近海魚を中心とした料理が自慢の「黒船ホテル」。全客室から下田湾を一望できるため、幕末にペリー艦隊が入港し、開国の舞台にもなった歴史ある港を、部屋でくつろぎながら堪能することができます。

ホテルに入ってすぐに、豪華で広々としたロビー&ラウンジがお出迎え。そこでウェルカムドリンクとお菓子をいただき、ホッと一息。一面の窓から見える下田港の景色を楽しんだり、近くにある大きな水槽を眺めたり、キッズスペースで遊んだりと、ロビー&ラウンジだけでもしばらく遊べるくらい、子連れには嬉しい空間です。

黒船ホテルにはさまざまなタイプの部屋がありますが、今回宿泊した部屋は、2022年3月にリニューアルした、西館(リニューアルルーム)5階の「Theリゾート」。海がテーマの、ブルーと白を基調とした、爽やかで和モダンな空間です。入ってすぐに大きな窓から見える絶景に興奮。「わー!」と大人も思わず叫んでしまうほど。大きくて低めのベッドが2台用意されているのも、子連れには嬉しいポイントです。

部屋の窓からは下田港に停泊している黒船も見え、子供が夢中になること間違いなしです。
部屋を一通り楽しんだら、7階にある大浴場へ。「海原の湯」と「渚の湯」の2つがあり、男女入れ替え制です。それぞれに内風呂と露天風呂があり、どちらも露天風呂から下田湾を一望できます。夜の入浴は、下田港に停泊している船がライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれるのでおすすめ。景色とともに下田温泉をゆったり満喫し、体の芯から温まるのを感じます。

温泉を楽しんだ後は、黒船ホテル内のお食事処にて夕食をいただきます。地場産の刺身や、金目鯛の煮付けなどの豪華な和食がずらり。新鮮な海の幸を心ゆくまで味わうことができます。

子供用の食事もボリューム満点です。エビフライやパスタ、ポテトフライなど子供に人気のメニューだらけ。夢のようなラインナップに、思わず笑顔が溢れてきます。ご馳走を前にし興奮気味で、乾杯〜!今日あったできごとを親子で話しながら、楽しく美味しい時間が流れます。

2日目:南伊豆エリア

見た目にも美味しい朝ごはんをホテルで

朝食は、小鉢がたくさんついた彩り豊かな和食膳。朝から栄養満点で、体に優しいお食事をいただけば、お腹も心も満たされ充実した1日が過ごせそうです。

子供用には水色の可愛いお重に入った洋食が提供されます。蓋を開けるワクワク感で朝からテンションが上がります。
夕食、朝食ともに新鮮な食材と手の込んだお料理で、伊豆の食を十二分に楽しませてくれます。

黒船ホテル 基本データ

<住所>〒415-0013 静岡県下田市柿崎3-8
<TEL>089-909-4859
<駐車場>あり

行き方・アクセス

<電車>伊豆急行「伊豆急下田駅」から東海バスで約3分「道の駅開国下田みなと前」バス停下車すぐ
<車>新東名高速道路「長泉沼津IC」から約2時間

ホテルの目の前から下田港をクルーズ

チェックアウトしたら、ホテルの目の前の港から伊豆クルーズ「下田港内めぐり」へ。幕末開港歴史の港・下田港をペリーが来航した際の黒船に見立てた遊覧船「サスケハナ」に乗って下田港湾内を一周し(約20分)、伊豆の透き通った海や、海岸沿いの伊豆の街並みなどを堪能できます。秋から春にかけては船から「カモメの餌付け」の体験をすることも(状況により、飛来が見られない場合があります)。

取材時には波の影響で乗船できなかったのですが、ホテルの部屋の窓から見える黒船を間近で見るだけでも十分楽しめました。船を見に朝の散歩に出掛けるのもおすすめです。

提供:伊豆クルーズ

船内にはさまざまな客席があり、快適なクルーズを体験できます。

伊豆クルーズ 基本データ

<住所>〒415-0000 静岡県下田市外ヶ岡19
<TEL>0558-22-1151
<駐車場>あり

料金

下田港内めぐり 大人1,500円/小人750円
※フリーきっぷ提示で乗船料10%オフ

行き方・アクセス

<電車>伊豆急行「伊豆急下田駅」から東海バスで約3分「道の駅開国下田みなと前」バス停下車 すぐ
<車>新東名高速道路「長泉沼津IC」から約2時間

下田駅から東海バスで「みなみの桜と菜の花まつり」へ

東海バスに乗って下田駅へ。バスを乗り換え、次の降車は「九条橋」バス停です。下賀茂温泉の青野川沿いで、例年2月1日から3月10日にかけて開催される「みなみの桜と菜の花まつり」へ向かいます。青野川沿い両岸4.2kmに約800本の早咲きの桜・河津桜の並木が続き、河津桜と菜の花によるコラボレーションも見どころ。期間中は日によってさまざまなイベントが催され、この季節に下田・南伊豆に来たなら外せないスポットです。

会場までは下田駅から東急バスで約20分。街中からどんどん山の中へと向かっていく感じで、その道中にも至る所にピンクの河津桜が。会場に着くまでの間にどんどん気分が上がっていきます。

会場近辺の「日野」バス停を通る頃には、車窓一面に菜の花畑が。美しい景色に感動!
乗客には地元の方もいて、バスの降車ボタンを押したがっている子供に「次降りるから代わりに押してくれる?」と声を掛けてくれ、とても温かい気持ちに。地元の方の優しさに触れることができるのも、ローカル路線バス旅の特権です。

みなみの桜と菜の花まつりは、どこもかしこも自然の絶景スポット

九条橋バス停付近には、みなみの桜と菜の花まつりの総合案内所となる、道の駅「下賀茂温泉 湯の花」があります。道の駅の裏手に並木通りがあり、通りを少し歩き始めると、果てしなく続く河津桜のピンクのトンネル、そして青野川の斜面に沿うように咲く黄色の菜の花が。そこはもう別世界です。
みなみの桜と菜の花まつりの最大の特徴は、自然の形のままの景観が美しいこと。“まつり”という名ですが、装飾や屋台がたくさんある賑やかなお祭りではなく、自然そのままを楽しむお祭り。ゆったりとした時間が流れ、どこもかしこも自然の絶景スポットになっています。のんびりとピクニックを楽しむのに最適で、犬のお散歩スポットとしても人気です。

河津桜の木は、背が低くてボリュームのあるものがたくさん。小さな子供とのショットが撮りやすく、カメラママやカメラパパには嬉しいポイントです。子供が目の前で花を見て触れられる高さなので、子供目線で広がる可愛いピンクの世界に感動すること間違いなしです。

河津桜のピンク色、菜の花の黄色、そして若草の緑色、空の青色。4色の春色パステルカラーに包まれて、まさに春の絶景ここにありです。

みなみの桜と菜の花まつり期間中には「お花見人力車」が登場。人力車に乗り、いつもより高い目線で、より近くに寄って、桜を楽しめる約20分(1人 3,000円 ※桜の咲き具合によって、コース変更あり)のコースです。会場全体を回れたり、徒歩では行くのが難しい場所へ行けたり、全体を見渡せる橋からの壮大な景色が見られたり、歩いて回るのとは一味違った世界を堪能できます。子供も、見たことのない目線の高さと人力車のスピード感に大喜び。
期間中には他にも「伊勢海老みそ汁サービス」や、「夜桜ライトアップ」、「みなみの夜桜と竹灯り」などが開催されています。

みなみの桜と菜の花まつり 基本データ

<住所>〒415-0303 静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂
<電話番号>0558-62-0141(南伊豆町観光協会)
<開催期間>2024年2月1日〜3月10日
<駐車場>あり(まつりシーズン中は有料)

行き方・アクセス

<電車>伊豆急行「伊豆急下田駅」から東海バスで約20分「九条橋」バス停下車 徒歩で約3分
<車>伊豆中央道・修善寺道路「月ヶ瀬IC」から約1時間15分

お花見人力車

軽井沢観光人力車てやんでぃ屋
※次年度以降の実施については、HP等からお問い合わせください。

バス旅を終え、下田駅から帰路へ

夕方のピンクゴールドに輝く、風情のある桜に後ろ髪を引かれつつも、東海バスに乗って下田駅へ戻ります。この旅でこんなことがあったね、などと親子で振り返りながら、目の前に広がる自然の美しさをたっぷりと堪能。下田駅からは特急「踊り子 58号」で都内へ帰ります。

子連れでも気軽に行けて親子で楽しめる下田・南伊豆バス旅

ひと足早い春を感じられる、みなみの桜と菜の花まつり。いつか行ってみたいと思っている人も多いのでは?実は、こんなにも気軽に行けるのです。都内から下田駅までは新幹線や特急電車で快適に、さらに下田駅からは東海バスで約20分という手軽さ。旅行というと、車がないと不便かな、運転どうしようかな、といった不安を感じることもありますが、車がなくても気軽に行ける下田・南伊豆エリアのバス旅は、“子連れ旅行”というハードル自体をグッと下げてくれます。ちょっと気分転換にお出かけしたいな、綺麗な河津桜を見に行きたいな、など、思い立ったら小さな子供と一緒でもすぐに行けてしまう、そんなお手軽さが魅力です。
バスでさまざまなスポットを巡ること、それ自体が子供にとっては旅の大きな楽しみのひとつ。下田・南伊豆エリアには桜はもちろん、他にも子供と一緒に楽しめる場所がたくさんあるので、親子での思い出作りの舞台に選んでみてはいかがでしょうか。

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Maki

母、時々フォトグラファー 。大阪府出身。子供の誕生をきっかけに、一からカメラを始め、四季折々の身近にある自然を愛でながら、我が子との日常写真を撮っている。カメラが好きなママ・パパ向けに、もっと我が子と楽しみながら撮る方法を伝えるオンライン写真講座を開催。我が子を被写体に、子供関連の商品やホテル・観光施設などの撮影、機材のレビュー記事など、企業案件にも携わっている。
愛用カメラ:Sony α7 IV、Canon EOS Kiss M
愛用レンズ:Sony FE 14mm F1.8 GM/FE 35mm F1.4 GM/FE 135mm F1.8 GM

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