しふぉん「舞台の一幕のような一人旅の男の子」
人混みの中で浮かび上がる、ドラマティックな瞬間
「東京駅で改札を見下ろすことができるスポットを見つけて眺めていたところ、これからどこか一人旅に行くであろう男の子が目に入りました。電光掲示板を見上げるその姿は、まるでスポットライトに照らされているかのよう。リュックと改札が緑でリンクしているのもポイントで、レタッチで強調してみました」。
しふぉん
大学生 1997年生まれ、佐賀県出身。2018年夏にカメラを購入し、都内の夜景などシティスケープを撮影開始。SNSでさまざまなジャンルの写真を投稿し、話題に。バランスのいい水平垂直など、見ていて気持ちのいい構図を常に探している。
愛用カメラ:Sony α 7 Ⅲ。愛用レンズ:FE 24-105mm F4 G OSS。
payu「人だけれど、人っぽくない形になれた時」
人間のブツ撮りのような世界観に、癒しを感じる
顔の写らないヌードモデルとして、自らディレクションする写真で独自の世界観を発信。「人間味というよりも、人間のブツ撮りのような世界観に癒しを感じます。自分の身体が標準という固定概念があったのですが、写ることにより、私は人よりも骨盤が大きいな、首の骨が出ているな、など新しい気づきがあります。静かで素朴な一瞬ですが、切り取ってくださった写真家さんに感謝しています」。
payu
アーティスト、モデル 1996年生まれ。顔の写らないショートヘアやボブヘアのモデルを集めて、写真家とともに表現を追求。人体の要素が統一された中で、髪の毛の長さや厚み、骨の出方など少しずつの違いにより記憶が降り積もっていく様子などを投影している。泡のような編み物も制作。
矢野明日香「夕焼けに包まれたパリのマジックアワー」
この時にしか撮れない空と、エッフェル塔のコラボレーション
「フランス旅行中にルーブル美術館から出た瞬間、最高に美しい夕焼けに街が包まれていました。この時間が終わらないうちにと、急いでその場で一番きれいにエッフェル塔が見える場所を探してシャッターを切った一枚。マジックアワーは本当に一瞬なので、私にとって奇跡の瞬間を捉えた思い出の写真です」。
矢野明日香
写真家 東京都出身。広告会社、写真会社に勤めながら、独学で写真を学ぶ。現在は主婦の傍ら、観光局のPRなど旅行関係の撮影を中心に多岐に渡って活動中。『美しい写真術』(インプレス)など、書籍にも寄稿している。https://sherry1113asuka.wixsite.com/sherry
愛用カメラ:Sony α7 Ⅱ。愛用レンズ:Leica summilux 35mm F1.4、 NOKTON classic 35mm F1.4 。
加藤光「焼きたてパンのような ふわふわの愛猫」
光によって色が変化する美しい瞳に夢中です
「この春1歳になる、保護猫の小雨。窓際の大好きなこの場所で、毎日日向ぼっこするのが日課です。光がたくさん入るカーテン越しに、白い毛がふわふわと焼きたてのパンのように柔らかそうなお気に入りの一枚。写真を撮るときには光と影を大切にしていますが、小雨の瞳は光によってさまざまな色に変わるのが魅力」。
加藤光
フォトグラファー 愛媛県出身。趣味で写真を投稿していたインスタグラムが話題となり、フリーのフォトグラファーへ転向。@kosame.igでは、愛猫・小雨の写真を投稿。
愛用カメラ:Sony α 7 Ⅱ。愛用レンズ:NOKTON classic 35mm F1.4。
GENIC VOL.58 【クリエイターの目に移った特別なたき。My Best「おいしい瞬間」】
Edit:Satoko Takeda
GENIC VOL.58
テーマは「おいしい写真」。
口福を感じる料理やスイーツとの出会い、オリジナリティ溢れるフードの創作、こんなシーンには二度とお目にかかれないかもと思った瞬間。様々な表現者たちが繰り広げる “おいしい” の世界を召し上がれ。