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色に恋して。デジタル写真をフィルム風に「FUJIFILM フィルムシミュレーションの魅力」vol.23 くさのしほ

デジタルカメラで撮影した写真を、フィルム写真のようなカラーに。そんな夢のような機能が、富士フイルムのデジタルカメラに搭載されています。その名も「フィルムシミュレーション」。フィルムを交換するような感覚で色再現を楽しめる機能で、その数なんと20種類。フィルム時代から90年以上にわたり、色の表現を研究してきた富士フイルムだからこそ作れる機能です。

「Xシリーズ」「GFXシリーズ」すべての機種で使用できるとあって、この機能に恋して、富士フイルムのデジタルカメラを愛用し続ける写真愛好家やフォトグラファーも多数。

そこで本連載では、「フィルムシミュレーション」の魅力をお届け。毎回1名のクリエイターがお気に入りのフィルムシミュレーションで撮影した作品とともにその魅力を語ります。第23回は、写真家のくさのしほさん。富士フイルムの「X-T5」で撮影した作品とともに、お気に入りのフィルムシミュレーションについて紹介します。

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目次

プロフィール

くさのしほ

写真家 1994年生まれ、千葉県出身・東京都在住。6歳と2歳の女の子を育てながら、家族写真を中心に出張フォトグラファーとして活動中。長女の出産を機にカメラを購入し、子どもの成長や、ありのままの家族の日常を撮り続けている。

初めてフィルムシミュレーションを使ったあの日、雷に打たれたかのような衝撃を受けた

私にとって写真とは、子育て中の自分を救ってくれた、魔法のようなもの。手がつけられないほどのイヤイヤも、正直つまらない毎日の公園も、カメラを持って行くだけで楽しくて、大変なことも愛おしいと思えました。子育てでいっぱいいっぱいになりそうなとき、いつも私のことを救ってくれたのは、間違いなくカメラという存在でした。

そしてカメラは、もはや暮らしの一部のような感じです。手に取りやすいリビングの棚にいつも置いていて、子どもの保育園のお迎えだったり、ただコンビニに行くだけだったり、なんでもないときも首にぶら下げて持ち歩いています。よく撮るのは、我が子たち。あとは、お花や、光や影がキレイだなと感じたところをよく撮っています。

camera:X-T5 lens:XF23mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:CLASSIC Neg.
「夕方の公園で、ブランコに乗った6歳の娘は高くまでこぎ、2歳の娘は小さく揺れている。その対照的な姿が微笑ましく感じ、シャッターを切りました。CLASSIC Neg.は白と赤のワンピースの色も印象的に引き立ててくれて、姉妹の対照的な姿がより印象に残る一枚に仕上げることができました」。

写真をはじめて5年、これまでに複数台の富士フイルムのカメラを愛用してきました。最初は、別のメーカーのフルサイズカメラを使っていたのですが、大きくて持ち出しづらいこともあり、もう少し気軽に持ち運べる小ぶりなカメラが欲しいなと思いはじめました。それがきっかけで、迎え入れたのが、富士フイルムの「X-E4」でした。

カメラ仲間から、「フィルムシミュレーションのCLASSIC Neg.がすごい!」という話を聞いていたので、最初の1枚目からCLASSIC Neg.に設定して撮りました。ファインダーを覗いた瞬間、もう、めちゃくちゃ好き!と。大袈裟かと思われるかもしれないのですが、雷に打たれたくらいの衝撃でした(笑)。あの日から、私は富士フイルムの虜です。それからX-T4に乗り換え、そのあともX-T5、X-E5と、発売と同時に購入し、愛用しています。

とにかく、富士フイルムにしか出せない色が大好きです。自分好みのフィルムシミュレーションを使えば、ファインダーを覗いた瞬間から自分の好きな色で撮れるので、本当に楽しいです。楽しいという思いが写真にも表れるのか、自然と好きな写真がたくさん残せています。

camera:X-T5 lens:XF23mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.
「仕事帰りに、自分への小さなご褒美として買ったポピーの花。空の色を自然な優しいトーンで表現してくれる気がして、NOSTALGIC Neg.を選びました。蕾の初々しさや、これから花開いていくことを楽しみに思う気持ちまでも柔らかく表現してくれています」。

今回使った「X-T5」は、ダイヤルの配置が素晴らしく、操作がしやすいところが魅力です。絞りオートに設定し、露出補正で明るさを変えながら撮影することが多いのですが、ダイヤルがとっても回しやすく簡単で、動き回る子どもを撮影するのも手こずらずに、瞬時に撮影することができます。また、あえてシャッタースピードを遅くしてブレた写真を撮りたかったり、逆に暗い室内ではブレないように調整したりなど、どんな撮影も迷わずすぐに設定して楽しむことができます。

また、重くも大きくもなく、カメラを握りやすい。それでいて画質がとても良いところも気に入っています。よく写真をプリントするのですが、紙に印刷したものもすごくキレイです。ダブルスロットのため、SDカードの破損などもしもの時に備えられて安心できるところや、手ブレ補正がついていること、選べるレンズが豊富なこと、そして見た目が可愛いことも魅力です。

camera:X-T5 lens:XF35mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:CLASSIC Neg.
「たくさん遊んだ帰り道、ふと見ると後部座席でぐっすり。生まれたときからずっと変わらない寝顔が愛おしく、また、夕方の光に照らされているところに温かさを感じました。CLASSIC Neg.は何気ない日常の風景に物語を感じさせてくれます。たくさん遊んで寝てしまった娘の姿と、その日一日楽しかったその空気感までも残せた気がします」。

そして何より、やっぱりフィルムシミュレーションが一番の魅力です。ぐちゃぐちゃに散らかった家の中も、いつも通っているなんてことない散歩道も、フィルムシミュレーションを設定して撮るだけで、「なんかいい感じ」に残せることは、X-T5だけに限らない、富士フイルムのカメラの強みだと思います。

My favorite フィルムシミュレーション

X-E4を購入してすぐ、試し撮りのつもりで娘を連れて夕暮れ時に散歩に出かけました。本当に毎日毎日通るなんてことない道で、ただ娘が歩く後ろ姿を撮ろうとファインダーを覗いたら、目の前の景色がどこか懐かしくドラマチックに映っていました。あれほどまでに心が動いたのは、後にも先にもあの一度だけだと思っています。以来、「CLASSIC Neg.」はずっと好きです。

今回は、CLASSIC Neg.に加えて、「NOSTALGIC Neg.
」と、今まであまり使用していなかった「MONOCHROME+ Ye FILTER」も試してみました。MONOCHROME+ Ye FILTERがとってもよくて。コントラストが強すぎず、柔らかい雰囲気に仕上がるので、とても使いやすいと感じました。

1:CLASSIC Neg.

やっぱり、一番好きなフィルムシミュレーション。
CLASSIC Neg.の、どこか懐かしく感じるフィルムライクな色味が好きです。最も好きだと感じる色が「緑」で、その次が「赤」。バキッと発色の良すぎる緑色はあまり好きではなくて、その点、CLASSIC Neg.で撮る緑は、彩度が抑えられているけれどとても自然で、本当に大好きな色味です。また、赤は朱色っぽく、深みのある色にしてくれるところが気に入っています。緑が多い場所を探してよく撮るようになりましたし、赤い洋服や赤い小物などを自然と集めるようになるくらい、CLASSIC Neg.の緑や赤の表現に魅了されています。
また、CLASSIC Neg.で撮った写真は、最初からフィルムライクな色味なのもあってすごく編集がしやすく、自分の好きな色に持っていきやすいと感じています。

camera:X-T5 lens:XF23mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:CLASSIC Neg.
「小学校と保育園が終わったあと、天気が良ければ公園によく行っています。この日も、よく晴れた夕暮れ時に近所の公園に行きました。二人で大きな葉っぱを持って、ふざけて私を睨みつける表情が可愛くて撮影しました。CLASSIC Neg.ならではの深い緑色が、緑いっぱいの公園に合っていました。次女の赤い服もどこか懐かしい色味に写っていてお気に入りです」。

2:NOSTALGIC Neg.

CLASSIC Neg.よりも柔らかく、可愛らしく写る気がしています。家の中での写真によく使っています。クセがないので、どんな写真にも合うのですが、インテリアや食べ物、あとはスナップ撮影にもすごく良さそうだなと、今回改めて感じました。これからどんどん使っていきたいです。

camera:X-T5 lens:XF35mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.
「休みの日、自宅の階段で撮りました。長女はこの階段に座っておやつを食べたり、お絵描きをしたりするのが好きで、気づくとよくここに座っています。2歳の次女はお姉ちゃんの真似をするのが大好きで、自ら隣に座りに行くのがとっても可愛いです。家具や木の色味など、見たままに近い色で残してくれるので家の中ではNOSTALGIC Neg.をよく使っています」。

camera:X-T5 lens:XF35mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.
「家族でキャンプに行ったときに撮影しました。新緑の季節で、黄緑色の葉っぱがとってもキレイでした。背景の湖と山々のおかげで、より手前の新緑の美しさが引き立っています。新緑の柔らかい優しい色合いを残したくてNOSTALGIC Neg.を選びました。その日感じた心地よさや静かな時間まで表現できました」。

3:MONOCHROME+ Ye FILTER

コントラストが強すぎず、柔らかい雰囲気に仕上がります。カラーだと色味がたくさんあってごちゃごちゃした写真になってしまったり、自分の納得いく色を出せなかったりすることがたまにあるのですが、そんなとき、モノクロにするのもいいなと思っています。また、色ではなく、色の濃淡や肌や髪の質感を見せたいときなどに使用するのも面白いです。

camera:X-T5 lens:XF35mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:MONOCHROME+ Ye FILTER
「よく晴れた夕暮れ時、保育園から帰ってきた次女と近所を散歩したときに、家の目の前の道路で撮影。半袖半ズボンの洋服と麦わら帽子に夏を感じるところと、なんともいえない表情が大好きな一枚です。カラーで表現するのもとっても可愛かったのですが、MONOCHROME+ Ye FILTERにすると、より懐かしく感じる味のある写真になりました」。

くさのしほさんが恋したフィルムシミュレーションの特徴

1:CLASSIC Neg.とは?

スナップシューターに愛用されてきたネガフィルム「SUPERIA」がベース。メリハリのある階調と、彩度を抑えつつも明部と暗部の色味を変えることで深みを増した色で、立体的な表現が得られます。

camera:X-T5 lens:XF35mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:CLASSIC Neg.
「休みの日に家族で公園に行ったときの写真です。カメラを向けると、長女が次女をぎゅっと抱き寄せてくれたのが可愛くてシャッターを切りました。姉妹ならではの距離感や仲の良さが伝わるお気に入りの一枚です。CLASSIC Neg.にすることで緑が落ち着き、二人の距離感や仲の良さも伝わる空気感を出してくれました」。

2:NOSTALGIC Neg.とは?

1970年代、カラー写真を芸術として定着させた「アメリカンニューカラー」の代表作を想起させる色再現が特徴。ハイライト部を柔らかくアンバーに描写する一方で、シャドウ部も色乗りのよさでディテールを残します。

camera:X-T5 lens:XF23mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:NOSTALGIC Neg.
「仕事での撮影中、紫陽花の“花”がキレイで撮った一枚です。“花びら”の模様まで写るようぐっと寄って撮影し、編集の際のトリミングで、“花びら”が画面いっぱいになるようにしました。NOSTALGIC Neg.は、鮮やかに見せすぎることなく、柔らかな色の深みや落ち着いた雰囲気の表現になります。紫陽花の淡い紫や白など、色の違いも自然に写してくれるため、“花”そのものが持つ上品さや美しさが引き立ちます」。

3:MONOCHROME+ Ye FILTERとは?

「モノクロ」は、モノクロ写真のモードです。通常のモノクロに加えて、コントラストを高める「イエロー(Ye)フィルター」はヒトの眼が眩しいと感じやすい黄色を吸収することができるため、自然にコントラストを強調します。モノクロは少し硬めのほうが好き、もしくはハイライトの冴えを強く見せるためグレーからシャドウがわずかに濃いめのほうがいいという場合に便利なルックです。

camera:X-T5 lens:XF35mmF1.4 R
フィルムシミュレーション:MONOCHROME+ Ye FILTER
「夕暮れ時に、2歳の娘と散歩をしていた帰り道に撮影しました。大きな麦わら帽子はかぶってくれるのに、靴はどうしても履きたくなくて裸足という2歳児全開なところや、大人の足だったら5分もかからない帰り道も30分かけて帰ったことなど、見返すと懐かしい気持ちになる一枚です。MONOCHROME+ Ye FILTERにすることで、夏の日差しや光と影の美しさ、大きな麦わら帽子をかぶり裸足でしゃがみ込む小さなシルエットが際立ちました」。

くさのしほさんが使用したカメラ

X-T5

Xシリーズの原点である「小型・軽量・高画質」にこだわり、写真を最優先に設計されたモデル。5軸・最大7.0段のボディ内手ブレ補正機能や、ファインダー倍率0.8倍/369万ドットの高倍率EVFを搭載。カメラの軍艦部には、ISO感度/シャッタースピード/露出補正をコントロールする3つのダイヤルを搭載。操作感を最適化したことで、従来機より小型/軽量化した557gのコンパクトボディの実現と操作性の高さを両立した一台。

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