menu

<Nikon Creatorsの履歴書>第4回:SAORI「Zがクリエイターとして成長させてくれた」

Nikonのカメラとレンズをこよなく愛するクリエイターを12回にわたって紹介する連載「Nikon Creatorsの履歴書」。Nikonと出会って、表現の幅が広がったり、作風に変化が起きたり、“撮る”人生に大きな影響があったという12名にフォーカス。カメラを好きになったきっかけや写真の道を目指した経緯をはじめ、Nikonとの出会いや、Nikon Zシリーズと一緒に歩んできた道のりを振り返りながら、作品とともにそのヒストリーを紐解きます。
第4回はNikon Zシリーズと出会って、自分の写真を好きと思えるようになったというSAORIさんの履歴書をお届けします。

  • 作成日:
  • 更新日:

SAORI

Travel creator
カメラ歴6年。OLを辞め、カメラとパソコン片手にわくわくを求めて旅をしながら、その経験が誰かのキッカケになったらいいなという想いで、目にした景色や素敵な体験を撮って発信している。旅行PRや企業SNS運用、専門学校の講師など幅広く活動中。

SAORI Instagram
SAORI Twitter

【BIOGRAPHY】
<22歳>
大学卒業&就職
<30歳>
Instagramを本格的に開始
<31歳>
ミラーレス一眼を購入
ドローンを購入
動画のサロンに入り、勉強を始める
YouTubeでの発信スタート
<32歳>
会社員を辞める。トラベルクリエイターとして活動開始
マリアナ政府観光局の公式インスタグラマーとしてサイパンに45日間滞在しPR
マリオットインターナショナルのPR&SNSコンテンツ撮影
旅行代理店のWEB素材撮影でインドネシアのコモド島へ
12月 Nikon Z 6と24-70mm f2.8を購入
<33歳>
9月 Nikon Z fc と 16-50mmを購入
<34歳>
8月 Nikon Z 30のプロモーションメンバーに起用される
<35歳>
2月 CP+2023オンライン登壇

私とカメラの関係の始まり

中学生の頃にガラケーで撮り始め、スマホに移行後、SNSがきっかけで写真が好きに

中学生の時に、カメラ機能がついたガラケーが普及しはじめ、それで写真を撮るようになりました。友人や家族との日常を気軽に撮って楽しんでいたのを覚えています。写真に対して大きな興味が湧いたのは、Instagramが流行ってから。写真を撮る機会が格段に増えました。当時はスマホで撮っていましたが、できるだけおしゃれな一枚が撮りたくて、旅先やカフェなどで試行錯誤していましたね。そうしてInstagramに写真をアップするようになってから、「さおさんの構図で撮りました」と同じスポットに訪れて写真を撮ったという報告が届くように。私の写真が誰かの行動のきっかけになれたことがとてもうれしくて、さらに写真が好きになりました。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「トルコ旅行で。特に観光スポットではなく、朝ごはんを食べに行くのに、歩いている時の視界がイスタンブールの街らしくて切り取りました」。

ミラーレスカメラを体験してからどんどん写真への“欲”が!

人生のファーストカメラは31歳の時。Instagramで発信をする中で写真に対する”欲“がどんどん芽生えてきて、カメラデビューをしたいと思っていた頃、GENICの企画でミラーレスカメラを使わせてもらったんです。カメラを使えば、スマホよりももっと良い写真が撮れるようになるし、もっと写真に興味を持てそうだし、購入すれば自ずと勉強もするだろうと思って、試用させてもらったカメラを購入しました。その後、さらに写真をレベルアップしたいと思い、また動画も始めたかったので、より高解像度で動画に強いカメラに買い替え。すると意識が高まって、いろいろな人の写真やカメラを目にすることが増え、もっと高画質なクオリティの高い写真を撮りたいと、さらなる欲が! Instagramのコンテンツの質を上げて、より良いアカウントと認識してもらえることを目指そうと思うようになりました。当時はまだ撮影のお仕事はしていませんでしたが、写真を撮ることを仕事にできたら、と思い始めたんです。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「2021年の元旦、富士山の後ろから日が昇り、少しずつ空が明るくなり始めた頃。とはいえまだ暗い中、星も、富士山も、湖の反射までもがきれいに一枚におさまった、さすがZ 6と思った写真」。

2019年、Zシリーズと出会って

Z 6を購入しようと決めた動機は"情報"より"実感"

撮影機材:Z 6 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
「バリのホテルでミラー越しに撮ったお気に入り。写真のクリアな質感や周りのボケ感など、Z 6の写真が好きな理由が詰まっています」。

もともと旅行が大好きで、旅をしながら生きていきたい、旅先の素敵な景色や体験をシェアしたいという思いが強く、会社員をしながらブログやInstagramで発信していました。そんな中、サイパンに1ヶ月半滞在し、PRするというマリアナ政府観光局の企画に合格。参加を決めたタイミングで、少し不安もありつつ、フリーでやっていくことを決意しました。
Zシリーズとの出会いは2019年に会社員を辞めて、トラベルクリエイターとして活動を始めた32歳の時。GENICから借りてZ 6を使わせてもらったのが最初です。第一印象はボディーが手にしっくりきて、感覚的にメニューが使いやすい!というもの。それまでもフルサイズのミラーレスカメラを使っていましたが、なかなかメニューを覚えられず、撮りたい時に撮りたい設定にできないこともあり、カメラ歴が短い私にとっては納得がいく写真を撮るのが難しくて。そんな私にZ 6がすっとなじんだのは、使いやすさが一番の理由かもしれません。もう1つ、写真を現像した時のクリアな質感や色味などが、シンプルに私の好みでした。好みの写真が撮れるとうれしくなって、使っているうちにZ 6を相棒にしたいなと心が動き始めたことを今でも思い出します。
正直カメラに詳しいわけではないので、スペック情報だけを見ても自分に合うのかがわからず、ステップアップできずにいました。でも、Zシリーズを試す機会をいただいことで気持ちが固まり、2019年12月にZ 6とZ 24-70mm f/2.8 Sを購入。私にとって大きなお買い物でしたが、いろいろなシーンでしばらく使ってみて、自分との相性の良さを実感できたことが決め手になりました。

Zは「使っていて良かった!」と思う瞬間が何度もあるカメラ

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「インド旅行で朝日を見に行った時の写真。これがZ 6との初めての海外旅行でした。撮るのが楽しくて、Z 6にハマったのはこの時です」。

プライベートな旅でも、お仕事での撮影でも、Z 6を愛用しています。主要な設定など片手で簡単にできて、旅先でパパッと撮りたい時にも使いやすく、細かいことですが、グリップやボタンが押しやすいのもお気に入りのポイントです。何よりの魅力は写真のクリアな質感!フォロワーさんもその違いに気づいてくれる方が多く、使っているカメラを聞かれたことが何度もあり、Z 6を使っていて良かったとつくづく思います。またトラベルクリエイターとして撮影した写真を納品する際にも、写真のクオリティはもちろん、信頼のできる高解像度なカメラを使っていることで、クライアントに安心してもらえるというメリットもあると感じます。そういう意味でもがんばって購入して正解でした。あくまでカメラは表現するツールだと思っていますが、良いツールを手に入れたことで、私のトラベルクリエイターとしての幅が広がり、経験値が上がったことは間違いのない事実です。

自分の写真を好きと思えるようになったのはZのおかげ

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「インドのタージマハルを訪れた時の写真です。これはトリミングをしていますがそれでも解像度が高く、建物の写りがとてもクリアで、良い写真が撮れたと思わせてくれた一枚」。

トラベルクリエイターとしての活動をスマホで始めて、それからいろいろなカメラで撮ってきましたが、自分の写真を好きと思えるようになったのはZ 6を使うようになってから。普段はAモード(絞り優先モード)で撮影することが多いのですが、カメラのポテンシャルが高いので、納得のいく写真が撮れるようになりました。私のスキルだけでは撮れないような写真がZのおかげで撮れていると思いますし、実際、周りの反応も良いので、自分の写真に自信がつきました。それは勘違いした自信かもしれませんが(笑)、よりカメラが好きになって、さらにたくさん写真を撮るようになったのも、撮影環境に合わせて試行錯誤しながら撮ることが楽しくなったのも、Z 6を使うようになってからです。Zは私にいろいろなきっかけを与えてくれて、私をどんどん成長させてくれるカメラでもあります。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「韓国のカフェで、光を受けた葉っぱのエネルギーを感じて撮影。明暗差がある環境でもきれいに捉えられました。普段SNSに載せる写真とは違いますが、見るたびにカフェで過ごした時間を思い出します」。

表現のバリエーションも広がりました。もともと私はInstagramのために写真を撮るようになったこともあり、旅先での素敵な景色を背景に自分自身を被写体にした写真や、カフェでいわゆるおしゃれっぽいテーブルフォトを撮ることが大半でした。Z 6を使うようになってからは、目に留まった旅先の日常や街の風景を切り取りたくなることが増えました。それはSNSに載せたいというより、自分の思い出のために、この素敵な一瞬をこの旅の記録として残しておきたいと思うようになったからです。その写真を眺めて旅を思い返しては、幸せな気分に浸っています。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「ホテルの朝食シーン。落ち着いた雰囲気を意識しつつ、リアルな朝食が伝わるように、構図にもこだわって撮影しました」。

写真に自信が持てるようになり、表現の幅が広がったことで、仕事の領域も広がり、撮影のお仕事をたくさんいただくようになりました。クライアントさんに写真の構図やクオリティを褒めてもらえることも多いですし、リピートで依頼いただいたり、お仕事を紹介いただいたりする時に、自分の成長を感じます。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「翠嵐ラグジュアリーコレクション京都での乾杯シーン。新緑がきれいな時期だったので、背景をぼかしてグリーンの世界を生かしつつ、メインで伝えたい『乾杯』にフォーカスした写真に。このきれいなボケ感もZ 6の大好きなところです」。

お仕事で撮影する場合は、私のInstagramにアップするような写真ではなく、クライアントさんのブランドイメージや雰囲気に合わせた写真を撮ります。そういったさまざまなシチュエーションに対応できるようになったのもZ 6のおかげです。もともとフードや寄りの写真にはあまり興味がなかったのですが、お仕事でそういう写真を求められた時にチャレンジしてみたら、納得のいく写真が撮れて。今ではプライベートでも積極的に撮るようになりました。

「Zで撮る」ことで"新しい私"も発見

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「Z 6を使い始めた頃にハワイのサンセットタイムに撮った一枚。水のつやつやな質感がたまらないのと、あえての逆光もZ 6だとこんなに素敵な写真が撮れるんだと感動しました。見るたびにハワイでの特別な時間の記憶が蘇る、思い出深い写真です」。

私は写真を撮るようになって、目に映る空間の細部だったり、太陽や自然の光だったり、普段は気にしていなかったことにも目がいくようになり、一瞬一瞬、自分がそこにいられることにも感謝するようになりました。写真には自分の好みがすごく反映されるので、たくさん撮っているうちに自分を知ることができるのも魅力かなと思います。Z 6を使ってから、特にボケを生かした写真を撮ることが増えました。今まではそういった写真の楽しみ方を知らなかったけれど、あえて手前に草などのボケを入れてフレームのように構図をつくったり、風景の中に人はいるけどメインではないようにぼかしたり。私って意外とこういう写真も好きなんだと、自分自身の新発見でしたね。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「窓から差し込む朝の光に、手前にあえてぼかして入れた朝食、ベッドでくつろぐ姿など、この空間での過ごし方として私が伝えたいことを一枚で表現できたと思います」。

写真を撮る時に意識しているのは「空間を伝える」こと。そこに、強調しない程度の存在感で、自然に人物が写っているような写真を、好んで撮っています。空間だけだと目を引きにくいですが、人という被写体を入れることで、その場の様子や雰囲気がより伝わると思っていて、そういう写真を撮るのが好きだし、自分らしいのかなと。中でも私らしさが出せたお気に入りは、大好きなホテルステイでの朝の時間の写真。限られた空間の中での撮影は難しい部分も多いですが、光の感じや前ボケなど、雰囲気たっぷりに写し出すことができたのは、このカメラとレンズだからこそです。

Zが動画撮影をより楽しくしてくれた

旅のテンションをそのまま記録に残せることが楽しくて

読み込み中

What I eat for breakfast

撮影機材:Z fc +NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
「ホテルステイの朝を切り取ったVlog。お部屋の中なのでカメラの置き位置には限界があるものの、ズームレンズでさまざまな画角で撮ることができ、バリエーションのある画が撮れたと思います。ふんわりしたクリエイティブピクチャーコントロールのピュアを使うことで世界観も統一できました」。

動画を撮り始めたのは2018年の年末頃。写真よりもその場の空気感が伝わりやすく、情報量も多くて、さらに環境音や声、BGMなども重ね合わせることによって、没入感がアップするのが魅力だと思います。自分で作った動画を見ていても、旅している時の情景が蘇り、感情が刺激されて、ワクワクしてしまいます。撮影前に考えることが多いので少し大変ではあるけれど、その場の雰囲気を感じて楽しんでもらえたらいいなという想いで作っていて、構成を練って、思い描いた通りに撮影する面白さがあります。旅している時のテンションそのままのおしゃべりを残しておけるのも楽しいです。

軽くて高画質なZ fcでVlog撮影が簡単になり、すっかり夢中に

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

Vlogを始めた頃は、ミラーレスやアクションカメラ、スマホなど、いろいろ使って撮影していました。でも、画質は良いけれど、重たくて撮影が大変だったり、小さくて簡単に撮れるけれど、モニターが小さく映像の確認がしづらかったり、画質が悪かったり……、なかなかしっくりくるものに出会えていませんでした。Zシリーズで動画を撮るようになったのは、Z fcを貸していただいたことがきっかけ。小さくて軽いので、片手で持ち歩いて撮影ができ、バリアングル式画像モニターでセルフィーもしやすく、すぐに自分にフィット。画質も良く、モニターでしっかり確認しながらの撮影もできることも気に入って、Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRレンズとともにZ fcを購入したのが2021年9月のことです。
Z 6よりコンパクトで、いつでも気軽に持ち歩いて撮りたい!という旅Vlog欲を満たしてくれます。私は一人旅も多いので、カメラを遠隔操作できるNikonの専用アプリ「SnapBridge」を愛用。カメラから離れた位置でもスマホで写りを確認しつつ、リモート撮影できるので助かっています。何よりもZ fcはボディーがかわいく、持っているだけでテンションアップ。Vlogを撮影するとなると旅の間中、ずっとカメラを持ち歩くので、コーディネートに合うことは私にとって重要なんです。

もっと良い動画を撮りたい!と向上心を持たせてくれるZ fc

【VLOG】リッツカールトン日光で過ごした癒された日【ご褒美ステイ】

撮影機材:Z fc +NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
「リッツカールトン日光に宿泊した時のVlogは、初めてZ fcで撮影した動画。一人旅だったのでバリアングルモニターが大活躍し、撮影のしやすさを実感しました」。

初めてZ fcを使ったのは、おひとり様ホテルステイのVlogを撮った時。シネマティックな動画というより、一緒にお出かけしている気分になれるようなラフなVlogを撮っていきたいと思っていたので、自分目線の構図で、私らしいホテルでの過ごし方を、ただただ楽しく撮影したのを覚えています。
Zで動画を撮る1番のメリットは、画質です。素敵な景色や体験は美しい画質で残したいですし、ずっと見ていたくなるような高画質であることは、何より魅力的だと思います。今はスマホでも良い動画は撮れますが、それでも画質の差は歴然です。またカメラで撮るとなると、いつもとはマインドも変わって気合を入れて撮ろう!というモードになるので、動画を撮ること自体が楽しくなります。より良いものを撮りたい、作りたいという向上心を持たせてくれて、それを実現してくれたのは、Z fcです。

動画コンテンツで起用された思い出深いZ 30

Z30「TRAVEL WITH ME IN HOKKAIDO」SAORI | Vlog with Nikon | ニコン

撮影機材:Z fc +NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

2022年8月に発売されたZ 30のプロモーションメンバーに起用していただいた時は、とてもうれしかったです。それまで動画は趣味としてYouTubeにVlogをアップしていましたが、本格的な動画コンテンツのお仕事、しかもいつも愛用しているZの新機種ということで、さらに喜びが増しました。動画は自分がただ好きでやってきたことですが、無駄ではなかったと感じられる出来事でしたね。
Z 30を使わせていただいた時、最初に感じたのはずばり、軽い! カメラを旅行やお出かけに持っていくのは荷物になると思う人も多いかもしれませんが、Z 30はそのハードルを下げてくれる軽さだと思います。初心者でも操作しやすいタッチパネルのモニターで、セルフィーしやすいバリアングル式画像モニターなのもお気に入り。
Z 30で撮影したコンテンツ「TRAVEL WITH ME IN HOKKAIDO」は、シーンごとに音楽を変えているのと、ところどころに撮影時の環境音を入れているのが細かなこだわりです。特に音に合わせてピザが1ピースずつ減っていく場面が気に入っていて、ぜひ注目して見てほしいと思います。

自分を誇らしく思えたCP+2023オンライン登壇

【SAORI】「Z fcで撮る、女子一人旅VLOGとその裏側」Z fc、Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、Z 40mm f/2(SE)│ニコンCP+2023オンライン

撮影機材:Z fc +NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、NIKKOR Z 40mm f/2(SE)
ニコンCP+2023オンライン

2023年はカメラをやる人にとって憧れの舞台でもあるCP+2023に登壇できて、感無量でした。登壇動画はイベント会場でも流れたのですが、そこで数年前から同じ目標に向かって、それぞれがんばってきたクリエイターたちと顔を合わせることができ、自分たちが成長して、同じ場にいられたことが誇らしかったです。カメラを続けてきて良かったと心から思いました。
その時に発表した作品が「Z fcで撮る、女子一人旅VLOGとその裏側」。私自身がよく楽しんでいるおひとり様ホテルステイの魅力と、"時間を贅沢に使える特別な日"というテーマが伝わるような画作りにこだわりました。またZ fcなら一人旅でもVlogをこれだけ撮れるということを知ってほしかったので、自分の全身や手元だけ、あえて手持ちでセルフィーをしているシーンなど、いろいろな構図を取り入れて撮影しています。

トラベルクリエイターとしての現在地

Zを相棒に1年の約1/3を旅するライフスタイル

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

今はホテルなど旅行系のPRをメインに活動中で、その他にも、企業SNSの運用やコンテンツの撮影など、旅や写真に関わるお仕事がほとんどです。年に120日以上は旅していて、そのうち完全なプライベート旅は30%くらい。私が旅に出る理由は、日常にはない刺激を受け、新しい価値観に触れられるからです。絵に描いたような絶景や古代の遺跡などを目の前にした時の高揚感は何とも言えませんし、現地の人の生活や文化を実感することで、私自身の価値観もアップデートされていきます。もちろん素敵なことばかりでなく、体力や忍耐が必要な場面もあるので、旅するようになってからは心が広くなった気がしますね(笑)。
旅のメインの相棒はZ 6。私でも持ち運べるサイズ感と重さ。そして、グリップが握りやすく、設定も片手で操作できるので、今!という瞬間にパパッと撮れて、暑さにも寒さにもどんな環境にも強いカメラだから。写真のクリアな色味も大好きで、旅先で見た場所の色をそのまま表現してくれるところが一番気に入っています。

トラベルクリエイターとしての活動に欠かせない今の私のZファミリー

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「冬の北海道で。白樺並木の存在感を出したくて、あえて被写体を下の方に置いて撮りました」。

Z fcはVlog撮影用に愛用しています。写真も動画も1台で撮れたら、と思うこともありますが、使い分けた方がデータの管理も楽だったり、カメラの設定もそれぞれ保持しておけたりとメリットもあるので、結果良かったと思っています。ただそれでも旅中ずっと、2台持ち歩くのは正直大変です。だからすべての旅でどちらも完璧にとは思わず、今回はVlogをメイン、今回は写真だけでVlogは撮らないなど、あらかじめ決めて1台で出かけることもあります。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「ウズベキスタンでの一枚は、旅行会社にも提供したもの。美しい装飾の全体像を画角に入れたくて、遠くから撮影するなど、少し手間はかかりましたが、大きさも伝わる良い写真だと思います。こういう時にもズームレンズが本当に便利で助かっています」。

愛用レンズは2本を使い分けています。NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sは写真用のZ 6に。いろいろ試してみて、単焦点レンズもすごく良いのですが、旅先での荷物を減らしたい、でも良い写真が撮りたいという願いを両方叶えてくれるのがこのレンズでした。一本でテーブルフォトも景色も撮れるし、f2.8の明るさやボケ感も良く、クオリティの高い写真が撮れるので、旅しながらも心に余裕を持って写真を楽しめているのは、このレンズの力も大きいです。
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3VRは、Z fcでのVlog用として使っています。Vlogではセルフィーをするので、広角で撮れることが私にとっては重要。かつ雰囲気を出す映像ではぐっと寄って撮りたいこともあるので、ズームで調整が効くこのレンズが大活躍で、Vlog撮影を簡単にしてくれます。とてもコンパクトなので本体も含め、持ち歩くのに最適な組み合わせと思っています。

Zで撮った写真や動画で"もっと伝えたい"という意欲が活動のモチベーションに

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「SNSで反応が良かったのは、バリのヴィラでくつろいでいる時の一枚。ヴィラの美しい空間を伝えたかったので、少し離れた位置に三脚を立て、「SnapBridge」を使って手元のスマホで構図を確認しながら、試行錯誤したのを覚えています。自分のお気に入りの写真に反響があると、とてもうれしいです」。

旅は、ビジュアルでイメージを伝えられる要素が多く、行きたい!という動機につなげやすいので、旅と写真は切り離せません。そもそも私は旅先での素敵な景色や体験などをシェアしたいと思い、伝える手段として本格的に写真を始めました。旅でいいなと思った場所やコトをそのままのテンションで撮るようにしているのは、見る人が私と同じ体験ができるような再現性があるものを撮りたいから。今、トラベルクリエイターとして活動できているのは、そういう想いにこだわって写真や動画をやってきて、ブレることなく発信を続けてきたからだと思います。私の投稿を見て同じ場所に出かけてくれたり、同じ構図で撮ってくれたり、さらには同じカメラを買ってくれたという話を聞くと、SNSでシェアしてきて本当に良かったとしみじみ感じます。
Zと出会いが、撮ることをより好きになり、もっと写真や動画を通して伝えたいと思わせてくれた。Zがいてくれたから、私はクリエイターとして成長できたと確信しています。思い切ってZを購入した、あの時の自分を褒めてあげたいです!

Zシリーズと描く未来予想図

Zと一緒により多くの人に良い影響を与えられるクリエイターを目指して

今後も行ったことのない場所へZと一緒に出かけて、その場所の雰囲気や感動が伝わるような写真や動画を撮れるようになりたいと思っています。特にZ fcを使った動画の撮影に注力していきたいですね。事前に構成を考え、撮影にもたっぷり時間をかけて、旅をテーマにしたPVのようなものを撮りたいと考えています。これからスイスやケニアに行く予定なので、Zで撮るのが今から楽しみ!来年はスペインなどにも行くつもりで、ヨーロッパの街並みやおいしい食べ物など、感性の赴くままにシャッターを切りたいと思っています。いつか再訪したいのはエジプト。前回はまだZを持っていなかったので、次はZを連れて遺跡を巡りたいです。

撮影機材:Z 6 +NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「バンコクでのマジックアワーを撮った写真。空の色が本当に素敵だったので、この瞬間を逃したくないと思い撮影しました。薄灯りだったのですが、とてもクリアに撮れてZ 6の性能に改めて感動」。

SNSで自分が発信したコンテンツを参考にしてもらえることが増えてからは、間違った情報は載せられないなと気が引き締まる想いが強いです。コンテンツの正確さや客観性もより気に掛けるようになったし、写真にもさらにこだわりを持つようになりました。まだまだ今の自分の写真に満足はしていません。純粋にもっと良い写真が撮れるようになりたい。そのためにもZの新機種へのステップアップも視野に入れています。より高機能でさらに使いやすくなっていると思うので、タイミングが合えば考えたいなと。レンズに関しても、単焦点で明るくよりきれいな写真が撮れるZ 50mm f/1.8 Sがあると、お仕事の幅も広がると思い、購入を検討中です。
将来に関して特に大きなビジョンを持っているわけではありませんが、これからも魅力的なコンテンツを作って、より多くの人に良い影響を与えられるクリエイターになれたらいいなと思っています。それに付随してお仕事がもっといただけるようになればうれしいですね。そのためにも、もっともっと自分自身が満足できる写真や動画が撮れるよう、一歩ずつ成長していきたい。だからこれからもずっとZが私の相棒です!

おすすめ記事

連載<Nikon Creatorsの履歴書>

#ニコン に関する記事

次の記事