プロフィール
濱田紘輔
写真家 1990年生まれ、三重県出身。東京を拠点にクライアントワークを手掛けるかたわら、『Between Me & the US』(全国取扱店舗にて販売中)や『THE LAUNDRIES』など写真集を出版し、全国各地で個展を開催。WOOLRICH JAPAN がシーズン毎に発行する写真集『WISH YOU WERE HERE』の撮影を継続。(WOOLRICH代官山店にてノベルティとして配布し、同店舗では同作品プリントが常時展示)。
愛用カメラ:PENTAX67II、Nikon F100、FUJIFILM GFX50SII
愛用レンズ:PENTAX67 90mmF2.8
収録作品の一部をご紹介
WOOLRICH OUTDOOR LABELでは、シーズンごとに全国各地のアウトドアフィールドを巡り、旅や自然、土地固有の文化をテーマにドキュメンタリー形式で撮影した写真集『WISH YOU WERE HERE』シリーズを発行してきました。これまで十勝、軽井沢、奥日光、遠野を舞台に制作し、作品はノベルティとして配布されるほか、シーズンビジュアルとしても展開。5作目となる本作は、山形県・遊佐町の自然と文化に焦点を当て、遊佐町の象徴である鳥海山や庄内平野に広がる田園風景、そしてこの土地で暮らす人々の営みに見られる“風”と“祈り”の文化が、ブランドのシーズンテーマと深く呼応したことから、制作が実現しました。なお、本作はシリーズで初めて撮影自治体である遊佐町からのご協力・ご支援のもと撮影・制作されています。
2025年秋冬のテーマ「田園の風」は、遊佐町で感じた風景から生まれました。遮るものなくそびえる独立峰・鳥海山、山に抱かれた田園、日本海から吹く風、そして防風林として連なる黒松の景観。静けさの中に息づく、自然と共にある暮らしからインスピレーションを得て、素材・色調・フォルムに反映し、WOOLRICH OUTDOOR LABELらしいフィールドウェアとしてコレクションに落とし込んでいます。
本作では、遊佐町の象徴である鳥海山、庄内平野の田園、そしてこの地で暮らす人々を中心に撮影を行いました。日本海と鳥海山に挟まれ風が強い遊佐町では、江戸時代より自然の猛威から家や畑を守るためにクロマツの植林が進められ、今も農家を中心にその保全活動が受け継がれています。写真集では、その歩みと現場の様子を丁寧に追いました。また、鳥海山ではガイドによる保全活動に密着し、登山者を安全に導く姿を記録。伝統技法「遊佐刺し子」では、かつて橇木山作業の安全祈願のために文様が施された法被の歴史を紹介し、山と人をつないできた文化を描いています。さらに「アマハゲ」「さんど小屋」などこの地に根付いた祈りの行事にも触れ、先人から続く営みと現代の風景を重ね合わせながら、遊佐町の“現在”を写し取りました。現代は“風の時代”とも呼ばれる価値観の転換期にあります。目に見えない風や祈り、人々の営みの連続性を感じながら、この土地が形づくられてきた背景を読み解き、見る人に新たな問いを投げかける写真集です。
引用は全て、写真集「WISH YOU WERE HERE YUZA」プレスリリースより
写真集「WISH YOU WERE HERE YUZA」情報
仕様:h244mm × w166mm
ページ数:64ページ
写真・文:濱田紘輔
監修:河埜隆土(WOOLRICH JAPAN)
デザイン:仲村健太郎(Studio Kentaro Nakamura)
編集:内田洋介
印刷:藤原印刷
発行:WOOLRICH JAPAN
配布開始日:2025年12月17日(水)
配布方法:WOOLRICH各店舗・オンラインストアにて、WOOLRICH OUTDOOR LABEL商品ご購入時にノベルティとして配布
※予定数に達し次第終了
展示情報:WOOLRICH 代官山店にて写真作品を展示