村上賀子 プロフィール

村上賀子
1986年、宮城県仙台市生まれ。2012年、武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程デザイン専攻写真コース修了。コンセプチュアル・フォトのパイオニアとして知られる写真家・山崎博氏に師事。個人の記憶やアイデンティティーを社会的出来事や生活環境と相関的に捉えながら、可視と不可視のイメージを交錯させる写真プロジェクトを展開。国内外にて作品制作・発表、執筆やウェブプロジェクト、イベントへの参加など、東京を拠点に活動中。
「生きているあかり」とデンマークの人々の暮らし

デーン人はヴァイキングとして古代ヨーロッパ史に名を残した北欧民族のひとつだ。デーン人は北欧の神々を信仰する海の民だった。独創的な木造船をつくりあげ、世界の海を股にかけ各地に進出し、やがて故郷の地に国を建てた。その国は《デーン人の土地》と名づけられたという。ヨーロッパ最古の君主制国家として北欧諸国に名を連ねる、現在のデンマークである。現代英語では、デーン人を意味するDanes(デーンズ)はデンマーク人という意味で使用される。
Anonymous Danes(アノニマス デーンズ)は、ろうそくをアトリビュートとしてデンマークの人を撮影するというプロジェクトだ。ろうそくはデンマークの暮らしを象徴する道具だろう。長く暗い冬を快適に過ごすために、デンマークの人々はあかりにこだわる。なかでもろうそくは、 “生きているあかり(levende lys)”と呼ばれ、多くの人が日々の暮らしに取り入れている。デンマークでは優れたデザインのランプも数多く生み出されてきたが、それでもろうそくのあかりは格別なのだ。和ろうそくの光が満ちるなか、彼らは一人一人が特別でかけがえのない存在であると同時に、“デンマークの人”というあいまいなイメージの一部でもある。
村上 賀子



第23回(2021年度)三木淳賞受賞作家新作展 村上賀子「Anonymous Danes」情報
開催日時
2024年5月28日(火)~6月8日(土)10:30〜18:30
休館日:日曜日
入場料
無料
会場
ニコンプラザ東京 ニコンサロン
〒163-1528 東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
行き方・アクセス
<電車>
JR東日本・京王線・小田急線「新宿駅」西口20番出口から徒歩で約3分
東京メトロ丸ノ内線・都営地下鉄新宿線「新宿駅」A17出口から徒歩で約3分
都営地下鉄大江戸線「都庁前駅」N3出口から徒歩で約5分
都営地下鉄大江戸線「新宿西口駅」D4出口から徒歩で約6分
西武新宿線「西武新宿駅」から徒歩で約7分