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プロフィール
山本勇夢
写真家 1995年生まれ、熊本県出身。写真スタジオでアシスタントを経験した後、2020年に独立。熊本を拠点に人物や風景、広告、暮らしの記録など様々な撮影を行う。2024年11月、自身初の写真集『雨の中』を出版。
愛用カメラ:PENTAX 67II、Nikon F3、FUJIFILM GF X 100S
愛用レンズ:SMC PENTAX 67 105mm F2.4/90mm f2.8
雨の中
雨の前後におとずれる静けさに、その存在を強く感じて
布団に入ると雨の音が聞こえてきた。
屋根をぬらし、
ゆっくりと体の上を通り過ぎていく。
気がつくと雨は止んでいて、
さっきよりも大きな静けさがやってきた。
田んぼから見えるこの眺めは何度目だろうか。
遠くにあるはずの阿蘇の山々は靄で霞んでいるが、
確かにいつもそこにある。
この町で育ち、そして今もここにいる。
少しずつ変わっていくものと、
残されていくものを、
ただ見ている。
写真集を制作することで、自分の写真と深く向き合い、また自分自身とも向き合うことができた
「写真集『雨の中』は2019年から2024年にかけて、地元 熊本で撮影した写真をまとめたものです。2020年に初めて個展『ほのめく』を開催した際、展示とは異なる形で写真を残したいという思いが、この写真集を制作するきっかけとなりました。日頃から心惹かれる瞬間を写真に収めてきましたが、それらを振り返ると、雨の存在がいつも近くにありました。昔から天気に興味があったからだと思います。特に雨の前後におとずれる静けさに、雨の存在を強く感じます。この写真集ではその“静けさ”を表現したかったので『雨の中』というタイトルを付けました。熊本で撮影した写真ではありますが、場所にとらわれず、できるだけフラットな気持ちで見てもらいたかったので、熊本という場所のイメージが出すぎないよう意識しています。あくまでも日常の中で撮りためた写真の中から、自分にとってより“身近なもの”を写真集として残すことを大切にしました。写真集を制作することで、自分の写真と深く向き合い、また自分自身とも向き合うことができたと感じています」。
写真と共に生き、写真を好きであり続けるために、オリジナルプロジェクトは自分にとって大切なもの
「『雨の中』は、写真集だけではなく、個展も開催しましたが、その両方の力を借りて初めて伝わるものがあったと思います。オリジナルプロジェクトは、写真と共に生き、写真を好きであり続けるために、自分にとって大切なものです」。
Photo Book『雨の中』
私家版
GENIC vol.76 【雨の中】
Edit:Izumi Hashimoto
GENIC vol.76
2025年10月号のテーマは「 撮ることのその先へ This is My Project.」
あなたは「何」を撮っていますか? 自分の表現を説明できますか?
タイトルをつけることができますか?
オリジナルのプロジェクトを持つことは、自分の写真を「言語化」すること。
1つの企画によってまとめられた作品群からは、“作家の声”が聞こえてきます。
あなたも、写真プロジェクトを始めませんか。
一歩進む。撮ることのその先へ。