【表現者が撮る東京 #8】南阿沙美(写真家)

GENIC編集部

今、まさに変化の時をむかえている東京。東京をベースに活動する女性写真家の目には、どのように映っているのでしょうか。
#8では、南阿沙美さんの伝えたい東京、そして東京への想いに迫ります。

南 阿沙美

南 阿沙美 1981年生まれ、北海道出身。2014年キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。高級感のあるファニーな写真と評され、役者、ミュージシャンの撮影や雑誌等でも活躍中。写真集『MATSUOKA!』『島根のOL』が発売中。

❝歩いてたらある東京。❞

六本木。被写体の彼女にはここで何回も走ってもらった。ありがとう。

「東京って、実は特別ではないと思う。都市のイメージの下にある、フィーチャーされなくても既にずっとある景色や住んでいる人たちの妙なエネルギーが街の骨格のような気がする」

自分らしさやテイストを放棄しても残ってしまうものが“自分らしさ”

私の家の屋上。特別なものが見えるわけじゃないけど、ちょうどいい高さで気に入ってる。この後スイカは贅沢に食べた。

目黒区。家の近所で、お腹が空いていた時に立ち寄りました。

不自由から生まれる出来事も好き

東京で最初に住んだ街は西荻窪。
「住んでいた時はあまりお店とかへ行かなかったので、駅までのまっすぐな道以外よく知らなかったのですが、輪島功一ジムがあります。引っ越した後ときどき遊びにいくと、自分が以前どんな場所に住んでいたのか後から知る感覚があって面白いです」

三軒茶屋と下北沢を結ぶ茶沢通りは、電車に乗らずに歩いて帰る時によく通ります。これは七夕の時。

都内を歩いていると、いろいろなものが“実際にここで作られている”ということを実感するそう。
「商業の中心というだけでなく、写真やアート作品なども発表する場が多いですよね。それゆえに見てもらうには力が要る場所だとも思う」     

上2枚は友人宅へ遊びに行った時。人んちは好きです。

写真を始めたのは短大の頃。
「写真とは何なんだ? ということが、今でもわからないから続けていられるんだと思います」

❝今と昔とで、自分が違うから見え方も違う。❞

上の2枚は東京で出会った友人。東京をまたいですぐの神奈川へ遊びに行った時の写真。

愛用のカメラは3台。中でもニコマートは初めて買ったカメラで、気がつけば20年使い続けているそう。
「同じ窓を覗いているのに、今と昔とで自分が違うから見え方も違うんです」

駒沢通り。近くに住む友人と散歩した。

門前仲町。友人と会う約束をしていて、たまたま見つけたセーラームーン。天気もよかった。

時間をかけて同じ被写体を追いかけることも多いという。
「12年撮り続けている親子がいて、もうすぐ子供が母親の身長を越すんです。他にも撮りためているものがたくさんあるので、後がつまらないようにスイスイとアウトプットしていけたらいいですね」

GENIC VOL.55【女性写真家が切り取る東京】
Edit:Yoko Abe

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INFORMATION

「島根のOL」

「MATSUOKA!」

GENIC VOL.55

テーマは「TOKYO and ME 表現者が撮る東京」

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