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プロフィール

Rinaty
セルフポートレート写真家 1998年生まれ、兵庫県出身。公務員を経て2021年にフリーランスフォトグラファーとしてデビュー。シューティング・モデル・ヘアメイク・スタイリング・アートディレクションを一人でこなす、セルフポートレート写真家として活動。ブライダルの前撮りや、広告などの撮影も行う。2023年4月からは上田安子服飾専門学校にて講師を務めている。2024年9月、「撮影もモデルも全部わたし。#セルフポートレートの裏側」(玄光社)を出版。
愛用カメラ:Nikon Zf、FUJIFILM GFX100、Sony α7R IV
愛用レンズ:SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art、GF20-35mmF4 R WR 、Tamron 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2
Q1. セルフポートレートのために持っておきたい三種の神器は?
A. ①三脚 ②カメラ用キャリーケース ③インターバル機能付きカメラ
①三脚

「セルフポートレート撮影において必ず必要な機材です。選ぶ際に特に重視する部分は重さと三脚の高さ。重すぎる三脚は持ち運ぶだけでかなりの体力を消耗するし、三脚の高さによって撮れる構図のバリエーションが大きく異なります。自由に動いてくれるカメラマンはいないため、セルフポートレート撮影は三脚だけが頼り。妥協せず、自分の撮影スタイルに合ったものを購入するべきだと思います」。
三脚プレートもあると便利
「三種の神器以外で、私が最近気に入ってよく使っているのは、縦横変換プレート、Fotopro X-Rotator95です。これは三脚の雲台にカメラを付けたまま安定的に、縦構図と横構図の切り替えができる画期的な製品。三脚に元からついているプレートだと、縦構図にした際に重心がずれ、水平に撮影することが難しいので、特に縦構図がメインとなる、SNS用の作品撮影をする方は持っておくと便利です」。
②カメラ用キャリーケース

「カメラマン、モデル、ヘアメイク、スタイリングなど全てを一人で行うため、荷物量が通常の撮影の3倍ほどになることも。私はドレスなどの衣装は65Lの大きなバックパックに、機材はカメラ用キャリーに入れて持ち運びます。機材をコンパクトにして、体への負担を少しでも減らせば、撮影に集中することができます。荷物が少ない人であれば、リュックとキャリーの兼用タイプもおすすめです」。
③インターバル機能付きカメラ

「私はリモコンではなくセルフタイマー、およびインターバル撮影を使っています。リモコンはカメラから離れると電波が届かないし、ドレスにポケットがないと隠し場所に困るからです。また、インターバル撮影で開始時間、撮影間隔、撮影枚数を自分で設定して撮影することで、セルフポートレートでも、いろいろなポージングや表情が撮影でき、しかも全体の撮影時間が短縮できるので便利です」。
Q2. セルフポートレートの魅力とは?
A. 自分の頭の中にある理想を表現できる

「私にとって、セルフポートレートは自分がなりたい理想の姿です。理想の世界の中で美しく写ることができた自分を見ると、嫌なことがあっても元気になれます。そして、そんな作品を撮ることができたという達成感も生まれます。作品の理想形を最も理解しているのは自分であり、一人きりで撮影を行うため、基本的に時間を気にせず撮影し続けることができるのが、セルフポートレートの醍醐味。納得するまで妥協せずに撮影できるからこそ、自分の頭の中にある理想をとことん追求して作品として表現することができます」。
GENIC vol.73【Portrait Q&A】Q. セルフポートレートのために持っておきたい三種の神器は?
Edit:Satomi Maeda
GENIC vol.73

2025年1月号の特集は「Portrait Q&A」。ポートレートの答えはここにある
人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「答え」はここにあります。写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のQ&A特集です。