menu

都会から離れた絶景を旅して、その感動を届けたい 長谷川美和

レンズの先に広がる世界は、時を忘れて撮影に没頭するほどの絶景だったーー。
日本を撮り続けるフォトグラファーたちが、これぞ“新・世界遺産”にふさわしいと選んだ日本の光景を紹介します。
「世界遺産に推薦したい!日本の新百景」8人目は、季節の花やマジックアワーを幻想的に描くフォトグラファー、長谷川美和さんです。

  • 作成日:
  • 更新日:

ADVERTISING

都会から離れた絶景を旅して、その感動を届けたい

「旅先は、可能な限り行ったことがない場所を選びます。公共交通機関で移動することが多いため、『青春18きっぷ』が利用できる期間にはできるだけ遠くのスポットへ。その時その時の自分だから感じられることがあるので、1980年代のJR広告『距離に負けるな、好奇心』というフレーズのように、“思い立ったが吉日”という気持ちで行動するようにしています。また、私にとって写真=写心。カメラを通して自分を掘り出し、再発見していきたいと思っています」。

OSAKA【大阪府・南河内郡】

<5月>日本の棚田100選のひとつ「下赤阪の棚田」

「大阪で唯一の村にあり、日本の棚田100選にも選ばれている場所。高齢化で棚田の維持管理が困難な中、この風景が未来に引き継がれるよう、ボランティアの方が活動を続けています。大都会大阪らしからぬノスタルジックな景色と、それを支える人々に感動して選びました。水鏡の初夏や黄金の稲穂が波打つ秋など四季折々に楽しめますが、私は特に紫陽花ブルーと夕暮の瞬間が好き」。

MIE【三重県・北牟婁郡】

<7月>夜空と水面を埋め尽くす「きほく燈籠祭の彩雲孔雀」

「過疎化が進み一時期は中断していたのですが、町の未来や伝統への熱い思いを寄せる、地元商工会青年部を中心とする若者が復活させたお祭りです。中でもこの『彩雲孔雀』は、ここでしか見られない花火の仕掛けを、3年かけて自分たちで試行錯誤しながら作り上げたもの。毎年テーマに沿って花火の種類や構成、色に至るまでこだわっているので、ぜひ見に行ってほしいです」。

長谷川美和

フォトグラファー 京都府出身。2019年1月、尊敬する写真家の別所隆弘氏と小林淳氏が主宰するフォトコン「本気彩郷展」に応募するために写活を開始。同年12月には東京カメラ部10選に選出。最近では2023年発売のDAISOカレンダー「日本の大自然」にも選出されている。2023年9月に開催された「東京カメラ部2023写真展 in Hikarie」に参加。
愛用カメラ:Sony α7 IV
愛用レンズ:FE 16- 35mm F2.8 GM、FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS、FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

長谷川美和 Instagram
長谷川美和 X

GENIC vol.68【世界遺産に推薦したい!日本の新百景】
Edit:Satomi Maeda

GENIC vol.68

10月号の特集は「旅と写真と」。まだ見ぬ光景を求めて、新しい出逢いに期待して、私たちは旅に出ます。どんな時も旅することを諦めず、その想いを持ち続けてきました。ふたたび動き出した時計を止めずに、「いつか」という言葉を捨てて。写真は旅する原動力。今すぐカメラを持って、日本へ、世界へ。約2年ぶりの旅写真特集。写真家、表現者たちそれぞれの「旅のフレーム」をたっぷりとお届けします。

GENIC公式オンラインショップ

おすすめ記事

絶景収集は写真を撮り続ける理由であり旅の目的 Ryogo Urata

バラエティ豊かな日本の風景を世界に伝えたい tsumizo

次の記事