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The Letters ニコ ペレズ

目の前に広がる光景に対し、何を感じ、どのように向き合い、切り取っているのか?
6名の写真家それぞれが心を揺さぶられたランドスケープの写真と、その想いに迫ります。
「写真家それぞれのランドスケープ」6人目は、パーソナルな感情や気分をセンシティブに描き出す、フォトグラファーのニコ ペレズ(Nico Perez)さんです。

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目次

プロフィール

ニコ ペレズ(Nico Perez)

フォトグラファー 1986年、スペイン・マラガ生まれ。幼少期にロンドンに移住し、スペインとイギリスを行き来しながら過ごす。2008年、初めて訪れた東京で、街の「青い」空気感や孤独感に触発される。2009年、写真家 川内倫子氏のワークショップに選ばれたことをきっかけに写真家になることを決意し、東京に移住。2024年11月、12月に神戸と東京で展示会を開催予定。2026年には集大成となる写真集と写真展を企画中。

写真家それぞれのランドスケープ

The Letters

Sky scene, 2014

写真とは、手紙のように受け手に感じ取ってもらうべきもの。

何かを伝えたいのではなく、何かを感じてもらいたい

Blue morning tape, 2017

「写真は私にとって、手紙のようなもの。重要なことは、見る人がどう受け取るか。写真を通して何かを伝えたいのではなく、何かを感じてもらいたいと思っています。カメラは単なる道具です。ファッションとランドスケープなど分野が異なる撮影では、技術的な面を考えればカメラの種類やレンズを変えるなど違いはもちろんありますが、気持ちに関して違いはありません。洋服の色や質感、人物の雰囲気、場所の空気感…。それぞれを感じて、つなげることが大切だと思っています」。

それぞれの場所には、それぞれのカラーパレットがある。

Frames & words, 2019

「ランドスケープ撮影においては、私の場合、さまざまな国で暮らした経験の影響が少なからずあります。スペイン、イギリス、日本で私を囲む環境はまったく違ったものでした。それぞれの場所にはそれぞれのカラーパレット、つまり違う色のトーンや雰囲気があります。私は自分を囲む環境に反応して行動するので、異なる国で過ごした経験は、それぞれの国の空気を吸収したと言えるかもしれません。私がシャッターを切るのは、直感的に何かを感じたとき。それはランドスケープに限らず、どんな撮影でも同じです。撮影で不可欠なものは、”心”だと思っています」。

Imperfect horizon, 2020

Flowers by the sea, 2020

GENIC vol.72【写真家それぞれのランドスケープ】
Edit:Satoko Takeda

GENIC vol.72

9月6日発売、GENIC10月号の特集は「Landscapes 私の眺め」。
「風景」を広義に捉えた、ランドスケープ号。自然がつくり出した美しい景色、心をつかまれる地元の情景、都会の景観、いつも視界の中にある暮らしの場面まで。大きな風景も、小さな景色も。すべて「私の眺め」です。

Amazon:GENIC|私の眺め vol.72
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