Sakura Maya Michiki
モデル フォトグラファー 2014年、モデルデビュー。数々の雑誌や、広告、ブランドのカタログ等で活躍中。フォトグラファーとしても活動し、アーティスティックな写真や動画で表現する世界観はSNSでも人気。
愛用カメラ:CONTAX RX
素の私が宿る瞬間
写真は情緒を伝えるツールだからこそ、その時の素の気持ちが表れる気がする
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「これは海外に行った際に撮った自分の手なんです。少しホームシックになっていたので、写真に寂しさが溢れていて今見ると面白いですね」。
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「友達のモーガン茉愛羅と旅行に行った時に、ホテルの部屋で。朝、まだ眠くて布団でゴロゴロしている時、ウトウトする彼女の表情が素敵で思わずシャッターを切った一枚」。
その人の動作の中に宿る「素」を捉えたくて
中高生の頃に両親の古いカメラを見つけ、写真を撮り始めたというMichikiさん。モデルとしても活躍していますが、実は自身の体についてずっとコンプレックスを抱いていたのだそう。
「モデルの仕事をしていると、やっぱり他人と自分の体を比べて落ち込むことがありました。でもフォトグラファーとして人物の写真を撮っているうちに、お人形みたいに完璧な肉体も素敵だけど、その人らしさのあるルックスを持っている人の方が撮っていて魅力的だと感じ始めて。そこから自分の体が嫌いとは思わなくなったんです」。
Michikiさんの思う「素」は、何かの動作の中に宿るといいます。
「初めて会った人と会話をしている時でも、さりげない言葉使いや、動きの中にその人の素は表れますよね。モデルや役者が何かを演じていても、それがその人の素だという時もあるし、演技の中に素が宿っていることもある。その人の無理のない状態や、意識していない部分が素なんだと思います」。
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「友達と一緒に出かけた際に、偶然見つけた場所で撮影しました。肌の質感や表情の、自然な感じが気に入っています」。
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「砂漠が見たくなって、イスラエルへ。これほど人工物も背の高い植物も何もない土地を見たのは初めてで、まるで地球の素肌を見たような気がしました」。
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「この写真を撮った時、彼女のお腹の大きさは私にとって衝撃的でした。幼稚園児の時から知っている彼女に赤ちゃんが出来たということは感動で、気が付けばたくさん写真を撮っていました」。
素の自分自身を受け入れられるその時、人はとても美しく見える
妊娠中の友達を撮影した写真は、思い入れのある一枚。
「自分の中にある命のために生活をする妊娠期って、実は女性が一番素の自分自身を受け入れられる時なんじゃないかって思います。いくら自分のお腹が大きくなっても、体重が増えても、毎日のその変化が愛おしくなる。自分だけのものじゃない大事な体だから、人からどう思われるかなんて関係ない。素敵な時間ですよね」。
その人の素の表情を撮影する時は、リラックスした空間を作ることを意識しているそう。
「写真は情緒を伝えるツールだと思うんです。だから、その時その人が感じている気持ちも表れてしまう。まずは私自身、写真を撮る前に被写体の人に会って、会話するところから楽しんでいます。撮影中もよく話しますね。そうすると相手の硬さもやわらいで、この人のこんな表情が好きだとか、撮りたい瞬間が生まれてくるんです。シャッターを切った瞬間に、今の表情好きだったなと思えた時が幸せです」。
冷んやりしてるけど、優しい。そんな温度感で素肌を撮っていきたい
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「これもイスラエルの砂漠で撮影した一枚」。
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「外で遊んだ後に、寝てしまった友達の子供。母親の腕に顔を埋めているところって、ピュアな素の瞬間だと思います」。
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「友人と出かけた時に。人が何か食べている時の表情が好きです。普段の笑顔とは別の表情になるから。食べているところを撮ると恥ずかしがる人が多いですが、その表情がまたいいですね」。
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「素肌と花はとても相性がいいと思います。組み合わせるたびに相乗的に美しく見せ合うので不思議。これは花びらを顔に貼り付けて撮っていたシリーズのもの。彼女の表情が素敵です」。
GENIC vol.62
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テーマは「素肌と素顔を写す」。
人の美しさを大切に写しとった「素肌」と「素顔」の世界をお届けします。「性」ではなく「生」を感じる、神秘的で美しい森に迷い込んでしまったような写真たちと、そこにある撮り手の想いに迫ります。