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【独自の作風で素肌を表現 This is My World:2】Nasu Sayaka

自分なりのテーマを持って「素肌」を撮影するフォトグラファーたち。どんな経緯で、どんなものに惹かれ、自らの表現に辿り着いたのか?たくさんの想いをのせて作品を創り上げる、彼らの「マイワールド」へ足を踏み入れてみて。
2人目は、その人だけの美しい所作を引き出し表現する、Nasu Sayakaさんです。

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Nasu Sayaka

Photographer・Director 1985年生まれ、大阪府出身。趣味で始めたカメラに夢中になり、OLの傍ら副業でカメラの仕事をスタート。3年前にフォトグラファーに転身。現在はブランドビジュアルやエディトリアル写真を撮影するほか、ブランドディレクターとしても活躍。
愛用カメラ:Sony α7R III
愛用レンズ:Sony Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA/ Planar T* FE 50mm F1.4 ZA、Carl Zeiss Batis 2.8/135

“BITCH”は永遠のマイテーマ

「テーマは“秘事(ひめごと)”。曲線美が美しい身体だけにスポットを当て、色気を浮かび上がらせました。男性的な目線を想像して、情事中の一コマを私なりに表現した作品です」。

「感情の底流を表している“Undertow”というコンセプトの作品。ポージングを変えるときの自然な仕草を切り取りました。立ち上がる瞬間?跨っている瞬間?背中を伸ばしている瞬間?など受け取り側にストーリーを妄想してもらえたら」。

外面的な色気と内面的な色気、その両方を探し出すことが大切

自由奔放で自分の芯がある、なぜだか無性に惹きつけられる“BITCH”な女性像。そんな憧れの姿を作品に投影しているという、Nasuさん。
「頭文字を取ると“BITCH”にもなる、“Beautiful,Inteligent,Talented,Creative,Honest” という、5つの言葉をモチーフに、モデルの“所作”を意識しながら撮影しています。表情や全体像よりも、その人から自然と出てくる所作に色気を感じるんです。美しさや色気の80%は、正直さや自然体の中に潜んでいると考えているので、仕草にフォーカスすることでストーリー性を想像しやすくなるんです」。

「顔にかかった髪の毛が最高にセクシーな瞬間を、光と影のメリハリを意識して撮影。肌に纏ったランジェリーの美しさがポイントです」。

「まるで絵画のように、パッと見だとポージングがどうなっているかわからない、不思議な構図を狙いました。伝えたかったのは、水分と透明感のある柔らかな肌の質感」。

見せすぎず最小限の情報のなかに美しさとミステリアスさを残して

「美しい所作は誰にでもあって、それを現場で見つけることが私の課題だと思っています。敬愛する建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉に、“Less is more”(=少ない方が豊かである)という、シンプルなデザインを追求することで、美しく豊かな空間が生まれるという信念を表したものがあります。この言葉のように、すべてを見せすぎず最小限の情報で、どこかミステリアスで美しい雰囲気を残すことを意識しています。また、素肌を見せることは勇気がいることなので、極力安心感を与えるように、話をよく聞いて共感することも大事。外見と内面の特徴を掴むために、何気ない会話をする時間を必ず作っています」。

「シーツって最高にセクシーだな、とシーツのシワに惹かれて撮影しました。人は脇役でシーツが主役。情事中の一コマをイメージ」。

Nasu Sayaka Instagram

GENIC vol.62【独自の作風で素肌を表現 This is My World】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC vol.62

テーマは「素肌と素顔を写す」。
人の美しさを大切に写しとった「素肌」と「素顔」の世界をお届けします。「性」ではなく「生」を感じる、神秘的で美しい森に迷い込んでしまったような写真たちと、そこにある撮り手の想いに迫ります。

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