モーガン茉愛羅
モデル/フォトグラファー/女優
1997年生まれ、東京都出身。16歳でモデルデビューし、2015年より女優活動をスタート。モデルとして雑誌、CMで活躍するだけではなく、フォトグラファーとしても2018年に初個展「Roots ⇄ Routes」を開催。
愛用カメラ:CONTAX RX
愛用レンズ:Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.7
RELAX and LAUGH Mala's PORTRAIT
その人のムードを大切にしてその人から出た表情の中で、瞬間を切り取る
「広瀬すずさんとは舞台でご一緒させていただいてから交流が始まり、2021年度カレンダーを撮らせていただきました。彼女のありのままの姿を撮りたかったので、自然光を生かせるスタジオで撮影。たくさんの表情を届けたかったので寄りの写真が多いです」。
人を魅力的に撮るには相手の素敵な部分を素直にみつめることが大切
写真を撮ることでその人のことを改めて好きになる
10年来の親友と、綺麗な夕焼けを背景に、フィルムカメラで撮りあいっこ。人を撮るきっかけになった1枚です。
その人が魅力的に見える瞬間を感覚で切り取る
「初めてカメラを持って親友と撮り合ったとき、 思いっきり笑っている姿を見て”この笑顔に私は救われているんだなあ”と思ったのと同時に、その瞬間が写真になって残ることにも感動しました。 改めて親友のことを好き
になったし、そこから人を撮ることが好きになった気がします」。
モデルをやっている経験が、撮る側になったときにもたらした影響は?
「モデルとして撮られているときは、それぞれの状況において、何を求められているのかを考え、それに応えるよう努めます。撮られる経験があるからこそ、モデルとの呼吸の合わせ方みたいなものは感覚的にあるかなと思いますね」。
隣の席に座っていた友達のくるみ。光が綺麗だったので「こっち見て」と言って、ふいに撮りました。
仲川希良ちゃんの妊娠中に撮らせてもらった貴重な写真。横になったときにお腹の大きさが変わったりしてすごく驚きました。これから母になる、ありのままの希良ちゃん。何も無駄な情報がないものを撮りたかったので、645のモノクロフィルムで撮りました。
この景色、この瞬間を忘れたくない!と思う一瞬を逃さず撮る
茉愛羅さんが考える、人を魅力的に撮るために必要なことは?
「相手の素敵な部分を見つけて、それを素直に見つめられることかなと思います。また、撮る方も撮られる方もお互いリラックスして、自然体でいることがとても大切です。それが何より表情に出ると思うので。その人が醸し出しているムードをとらえて、コレだ!っていう瞬間にシャッターを切る。構図などあまり考えずに、感覚で撮るのが私の撮影スタイル。これからも、この景色を忘れたくないと思った瞬間、飾らないもの、を撮り続けていきたいです」。
おばあちゃんが並んでご飯を食べている姿と、驚いた様子が可愛くて。
2人の距離が均等に見える構図を狙いました。
雪玉を持って誰かを待っている様子のおじいちゃんを発見。可愛くて撮ろうとしたら、まさかの雪玉を投げられた写真(笑)。この瞬間を逃すまい!と、すかさず撮りました。
Marc Jacobsのキャンペーンで友達の男の子たちを撮影。感光させたかったので、フィルムを巻く前に一瞬開けて光を入れてから巻きました。
Information
6月にPUBLIC TOKYO とのコラボTシャツをリリース。
2021年11月には、園子温監督の映画『エッシャー通りの赤いポスト』が公開予定。
『広瀬すず 2021 カレンダー』 東京ニュース通信社刊
<卓上タイプ> 2,750円
<壁掛けタイプ> 3,300円
GENIC VOL.59 【撮って撮られて】
GENIC VOL.59
特集は「だから、人を撮る」。
最も身近にして最も難しい、変化する被写体「人」。撮り手と被写体の化学反応が、思ってもないシーンを生み出し、二度と撮れないそのときだけの一枚になる。かけがえのない一瞬を切り取るからこそ、“人"を撮った写真には、たくさんの想いが詰まっています。泣けて、笑えて、共感できる、たくさんの物語に出会ってください。普段、人を撮らない人も必ず人を撮りたくなる、人を撮る魅力に気づく、そんな特集を32ページ増でお届けします。