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【わが街の道の上で:6】kamosan<京都>

玄関のドアをあければ、そこは被写体の宝庫。毎日通る道、慣れ親しんだ場所。そこには、自分の視点だからこそ写し出せる「何か」がきっとある。地元フォトグラファーの写真から、ファインダーを通して自分の街を愛する方法を学びます。
6人目は、京都の日常の中にあるドラマを切り取るカメラマン、kamosanさんです。

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kamosan

カメラマン 1992年生まれ、京都府出身、在住。2018年頃に趣味として写真を始め、徐々に写真を仕事にしたいと思うように。現在はブライダルを中心にカメラマンとして活動中。
愛用カメラ:Nikon FM2、Mamiya RZ67 Pro II、Canon Autoboy S
愛用レンズ:AI Nikkor 50mm f/1.4 s、SEKOR Z 90mm F3.5 W

わたしにとっての「京都」

「名もつかないようなローカルな場所にこそ、京都の魅力が転がっていると思っています。もちろん有名な観光地も良いですが、騙されたと思って目的地を決めずに、適当にふらふら歩いてみてください。新鮮な京都らしい光景に出会えるはずです」。

ローカルな場所にこそある魅力

夏の夕暮れに鴨川デルタの三角州を行き来する人々「奥に見える山や建造物がすべて一望できる場所を橋の上で見つけて」。

「お坊さんがタクシーを止めようとしている僅かな瞬間に、なんだかやけに魅力を感じたんです。古都の生活感がにじみ出る良い一枚に仕上がりました」。

「下鴨神社を守る小さな鳥居が、こぢんまりと頑張っている感じを出すために目線を低くして撮影」。

「京都駅で足止めを食らった嵐の日。普段は当たり前に存在しているこの京都タワーですが、この日はなんだかとてもカッコよく見えました」。

碁盤の目状に配されたたくさんの通りに、その数だけのドラマがある

停車中の市営バス内「座席が浮き上がるような露出で。バスの中でひっそり座席が休憩してるみたいで何とも言えない魅力を感じました」。

生まれてからずっと京都に住んでいるというkamosan。「京都は“程よくコンパクト”なところがいいなと思っています。広すぎず、狭すぎない。少し足を延ばせば欲しい物が手に入り、見たい景色はすぐ見られる。新しいカルチャーを取り入れつつも、どこか懐かしい昔ながらの風景はちゃんと残っているから、いつ出かけても飽きることがなく、面白い光景にたくさん出会えます」。

夏祭りで賑わう大通りの裏路地で「家族の微笑ましい光景にとても懐かしい空気を感じて、心が温かくなったのを覚えています。京都は碁盤の目状にたくさんの通りがあります。通りの数が多いということは、それだけたくさんのドラマがあるということです」。

新しいカルチャーと昔ながらの光景と

「水面に反射した夕日がたくさんの玉ボケを作ったりするので、川端通り沿いでは魅力的な光景にたくさん出会えます」。

どんなときに撮影することが多いのでしょうか?「撮りたいシーンを探すというよりは、出会い頭で撮ることのほうが多いですね。いいシーンを見つけたらすぐカメラを構えて、できるだけ何も考えずすかさず撮ります。難しい構図や光の向きなど、写真を撮る上で大切な技術や知識はたくさんありますが、まずは感動したままに、心のままにシャッターを切ることが大切だと思っています。なんとなく『キレイだなぁ、好きだなぁ』と感じたら、その気持ちに素直に従う。難しいことを考えてシャッターを切るより、そのほうが断然いい写真が生まれると思っています」。

川端仁王門の河川敷「スケーターの集まる広場で。ほぼ毎日誰かがここで技の練習をしているので、個人的には地元の風物詩だなと思っています」。

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GENIC vol.63 【わが街の道の上で】

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ただの一瞬だって同じシーンはやってこない。切り取るのは瞬間の物語。人々の息吹を感じる雑踏、昨日の余韻が薫る路地、光と影が落としたアート、行き交う人が生み出すドラマ…。想像力を掻き立てるストリートフォトグラフィーと、撮り手の想いをお届けします。

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