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【わたしが創る おいしい世界#5】@saki_sadolife

さまざまな素材で、方法で、自分なりの「おいしい」を創作する表現者の方々に、クリエイションの秘密を伺いました。食べるだけではもったいない、デリシャスな写真をお届け。
#5は、パーソナルカラリスト・フリーランスフォトグラファー、@saki_sadolifeさんの創り出すおいしい世界を紹介します。

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@saki_sadolife

パーソナルカラリスト・フリーフォトグラファー 1989年生まれ。岐阜から上京し、ネイリストを13年。2020年6月、佐渡島に移住。料理人である旦那様と古民家カフェを経営しながら、豊かでいとしげな佐渡島Lifeを満喫中。パーソナルカラー診断とそれを活かしたウェディング、マタニティ、企業SNS用商材などの撮影も手掛けている。
愛用カメラ:Sony α7 Ⅲ、OLYMPUS PEN E-PL9。愛用レンズ:TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXDHELIOS 44-2、M.ZUIKODIGITAL 25mm F1.8。

私にとって佐渡島は宝島。 四季折々の豊かな食材と美しい自然の魅力を発信したい

佐渡のいたる所にある無人販売所でご自由にどうぞの箱があり、一本お持ち帰り!夏らしく鮮やかな食材に合わせて、可愛いのれんも写したくて、このポーズに(笑)。

旦那様の故郷である佐渡島に移住し、毎日の食にスポットをあてて撮影しているsakiさん。
「佐渡の魅力はなんといっても豊かな自然。ひとつの島で暖地と寒地それぞれで育つ植物が自生する、日本の縮図のような面白い島です。歴史があり、四季折々の景色が美しく、食べ物もおいしい佐渡島は私にとって宝島。驚くほど食材が豊富で、いろいろなレシピを作ることがどんどん楽しくなり、記録に残したいと思うようになりました」。

感情や思い、匂いや味がぶわっとよみがえる1枚を

梅ソーダは2年ものの梅を使って作ったもの。まだ青かったり、黄色く熟していたり、いろいろな梅の表情を捉えたくて、自然光がたっぷり入る縁側で撮影。食材を撮る時はほとんどサイド光で、レトロ感がより伝わるように粒子加工をプラス。

sakiさんの撮欲を刺激するのは、色彩溢れる季節の移り変わりが感じられる時。「春は山菜、いちごやさくらんぼ。夏は西三川のスイカやトキ色メロン…、秋はおけさ柿やル・レクチェ…、冬は小木みかんや佐渡レモン…。採れる食材が多すぎて作りたいものが次々と浮かびますが、自分が心からおいしい!と思ったものを、匂いや温度、味が伝わるように空気感まで閉じ込めて撮りたいですね。写真を見て、その時の温度感や香りがぶわっとよみがえると、おいしいを表現できたかなと感じます」。

佐渡の小木で採れた桃にホイップを乗せた、夏の贅沢スイーツ。ひんやり感のあるアルミ皿で涼やかに、蜂蜜とベリーソースのシズル感を写したのがポイント。

夏に庭で収穫したバジルと佐渡の胡桃でジェノベーゼソースを作った時の一枚。フードプロセッサーではなく、70年ほど前の特大すり鉢や30年前のすりこぎ棒など古道具たちを使って、温かみや季節感を。バジルの緑と合わせて、初夏の美しい新緑を収めました。

カラリストでもあるsakiさんらしく、色味にはこだわりが。
「色数を絞り、食材の魅力を生かすシンプルなコーディネートが多いですが、色彩学をスタイリングに取り入れています。そして写真にはいつも大切な古いアイテムを入れて、どこかレトロなイメージに。‶懐かしくてほっこり”は、私にとって‶おいしい”のキーワードなんです」。

いとしげで大切な日々の中で、心からおいしい!と思ったものを記録

おけさ柿が出回り始める10月に作った「おけさ柿バターとあんこバケット」。和風なレシピなので器はお揃いの信楽焼のものに。けさ柿をくり抜いてバター容器にしたのもポイントで、暖かい印象になるよう暖色で統一。

いちょうの黄色に合わせてレモンのおやつを作り、佐渡のりんごも写り込ませて季節感をアップ。156年前(江戸時代末期)に作られた、ロマンを感じる"おかもち”を持って紅葉ピクニックがしたい!という野心を叶えた1枚は、ぐるぐるボケで有名なオールドレンズ、ヘリオス44で撮影。

小ぶりだけど味が濃くてジューシーな佐渡みかんは冬の楽しみのひとつ!オレンジが映えるよう、白を基調としたスタイリングで、ガラスのケーキスタンドに綺麗な光が差し込むように角度を調整して撮影。

冬に出回る佐渡レモンは、年中楽しめるようにシロップ漬けに。どうしても余るピールをおいしく活用する方法を考えている時、佐渡の寒サバ缶が目に入り、思いついたのがこの「レモンさばサンド」。高さを出すとよりおいしそうに見えるのでカッティングボードに乗せ、重ね置き。スパイスやハーブを取り入れて、華やかに仕上げました。

夫の実家での大家族生活で、みんな揃っての夕ご飯は楽しい時間。特に姪っ子がいい顔をするので食卓にカメラは欠かせません。年末定番のお餅つきでは、終始味見係に徹し、しゃもじダイレクトを決めていたので、大笑いしながらシャッターを切りました!姪っ子にメロメロな私にとって、彼女のいい表情を切り取ることは楽しみのひとつ。お気に入りのレトロな床と作業する家族の手を写り込ませたのもこだわりです。

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GENIC VOL.58 【わたしが創る おいしい世界】
Edit:Yuka Higuchi

GENIC VOL.58

テーマは「おいしい写真」。
口福を感じる料理やスイーツとの出会い、オリジナリティ溢れるフードの創作、こんなシーンには二度とお目にかかれないかもと思った瞬間。様々な表現者たちが繰り広げる “おいしい” の世界を召し上がれ。

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