キュートなフォルムのカメラ「Z fc」がやってきた
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「撮っている時間も持っている時間も楽しい、自分らしさが表現できるミラーレスカメラ」として世の中にZ fcというカメラがNikonのZシリーズから誕生した。
このカメラがフォトグラファー界隈を中心に話題になった理由は、懐かしい旧Nikonのロゴと、これまた懐かしいフィルムカメラを想起させるキュートな姿のにあるのだろう。
普段わたしは同じZシリーズの「Z 6II」というフルサイズカメラを使っている。
NikonのZシリーズはどれも外見ががっしりしているから、全然異なる姿のZ fcを「同じシリーズなんですよ」と出されたときは、全然ピンとこなかった。
だけど触ると確かにこれはいつも触っている、Z 6IIの匂いがする。
いつも使っているZレンズも、この子に付けられるらしい。
懐かしさと新しさ。その両面を兼ね備えたカメラが、わたしの手元にやってきた。
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「Z fcで普段撮らない、ポートレートを撮ろう」と決めたのは、この子のコンセプトが「わたしの世界を変えたモノ」だったから。
今までずっと風景や日々の何気ないものばかりにシャッターを切ってきた。だからこそ、人を撮ることにあえて挑戦してみようと思った。この子と一緒に「わたしの新しい世界」を見に行きたかったのだ。
安心して目の前の景色に没頭できる理由は、Z fcが「Zシリーズ」だから
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当日のお天気は曇り。今日初対面の女の子を、少し薄暗く光が入る部屋で待つ。
手の中にあるのは、いつもとは違う見慣れない新しいカメラ。きちんと撮れるのかな...と途端に不安になって、Z fcを覗いてみるとちゃんと向こう側には、Z 6IIを見ていつも覗いているのと同じ、綺麗な世界が広がっていた。その途端に「ああ、このカメラも間違いないのだな」と安心感が生まれた。
見た目は違うけれど、やっぱり確かにこれは、いつも変わらず側に居てくれるZシリーズだ。
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カチカチっとダイヤルを回しながらF値やISOを合わせ、彼女に向かって丁寧にシャッターを切っていく。普段使っているZ 6IIとは違う設定の仕方なので最初は戸惑っていたけれど「アナログでひとつひとつ作り上げていく」感覚は写真の手触りをとてもリアルに感じる気がしてで、ちょっとピントが甘くなった写真も「自分が一から作ったものなのだ」と思うと許せてしまうくらい愛おしい。
その瞬間の気持ちや空気感を表現する、色の魔法をかけてくれる
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Z fcの中には「クリエイティブピクチャーコントロール」という機能があって、気分にあわせて色を着替えることができる。わたしのお気に入りは寂しげな色の「ブルー」と、ノスタルジックな色の「ソンバー」 。
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下は上の写真に、後からクリエイティブピクチャーコントロールを使って「ブルー」をのせたもの。この日は曇りだったこともあって、しっとりした気分によく似合う。
こうやって、Z fcはその時の気分やお天気に合わせて色の魔法をかけてくれる。
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ちいさくて軽いから、お散歩の足取りも軽やかに
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ところで、わたしは体力が人一倍ない。1時間も外を歩きながら撮影していると、肩に段々と食い込んでくるカメラの重さが気になって集中できなくなってきてしまう。レンズも数種類持っていきたくなくなってしまうし、挙げ句の果て「もういいや」と撮影を断念してしまうこともある(ダメですね)。
だからZ fcを外に連れ出すときも心配していたのだけれど、あまりの軽さに、これってバッテリー入ってる!?と何度も何度も心配になって確認してしまった。まさにこれは「持っている時間も楽しい」カメラだなあとしみじみ思った。
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わたし多分、このカメラとなら何時間だって一緒に楽しいお散歩ができる気がする。
バリアングルモニターが、いつも見つめている日々の世界を少しだけ変えてくれる
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お散歩を終えた彼女が、今日の撮影で使ったクッキーとお花を、おもむろに交互に机に並べはじめた。「なんだかアメリみたい」とはしゃいで、わたしもシャッターを切る。
上下や左右に自由自在に回る、バリアングルモニターをくるくるさせながら、自由に遊ぶ彼女を追う。
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いつもと違う目線で見る世界って、なんて新鮮なのだろうか。
「わたしの世界を変えたモノ」はまさにこのカメラだ
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「Z fcで普段撮らない、ポートレートを撮ろう」。そんなテーマで始まったわたしとZ fcの初めましての作品は、もしかしたら完璧ではないかもしれない。「もっとこう撮りたかったな」とか「この機能使ってあげればよかったな」とか、色々振り返ると、悔やむこともある。
だけれどもしかしたらこの先のわたしの写真人生、Z fcがなければ、ポートレートを撮ってみようだなんて思わなかったかもしれない。
Z fcが新しい世界に連れ出してくれた。
まさに「わたしの世界を変えたモノ」はこのZ fcだ。
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最後に、Z fcが気になった方へ。
購入時、16-50mm または 28mmのレンズキットが選べるので迷ってしまうかもしれない。わたしはどちらもオススメだけれど、すでにZ機を持っている方であればどちらのレンズでも使えるので、自分の手持ちのレンズと相談しながら選んであげるのが良いかもしれない。
ぜひ1人でも多くの人が、このカメラと一緒に新しい自分を探しにいけますように。
それでは。
- Model: emi_3_(https://www.instagram.com/emi_3_/)
- Cooperation: HIGASHIYAMA BUILDING(https://hym-bldg.com/)
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古性のち
1989年横浜生まれ。世界中を旅しながら「写真と言葉」を組み合わせた作品を作るフォトグラファー / BRIGHTLOGG,INCの取締役。飾らない日々をドラマチックに表現することが好き。
撮っている時間も持っている時間も楽しいZ fc
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人気のNikon Zシリーズから、伝説的なフィルムカメラ「ニコン FM2」にインスパイアされたクラシカルデザインがかわいいミラーレスカメラZ fcが7月23日に新発売。Z fcが生み出す独自の世界観に合わせ、特別なデザインを施した2種類のレンズキットで登場です。
静止画にも動画にも使える、人物、犬・猫の瞳を検出し瞬時にピントを合わせる瞳AF・動物AFや、20種類のクリエイティブピクチャーコントロールなど、Zシリーズで人気の機能はそのままに。新しく、セルフィー撮影時にも心強いバリアングルモニターを採用。バッグに入れても気にならない小型軽量なのも嬉しいポイントです。また、専用アプリ「SnapBridge」を使えば静止画と動画をWi-FiまたはBluetooth経由で転送できるだけでなく、スマートフォンをリモコン代わりに遠隔撮影をすることもできます。
Z fc 16-50 VR SL レンズキット
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約135gの小型・軽量ボディーで気軽に持ち歩ける、使いやすい標準ズームレンズ。風景・スナップ、ポートレートからテーブルフォトまで幅広いシーンがカバーできます。Z fcのボディーと同じシルバー仕様。
2021年7月23日発売。
Z fc 28mm f/2.8 Special Edition キット
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手軽にボケを楽しめる小型・軽量の単焦点レンズは、「ニコン FM2」発売当時のマニュアルレンズにインスパイアされたヘリテージデザイン。フルサイズにも対応しているレンズです。
2021年10月1日発売予定。
マイクロレンズならではの写真表現を手軽に楽しめるNIKKOR Z MC 50mm f/2.8
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お花のクローズアップやテーブルフォト、焦点距離50mmの画角を活かしたスナップ、ポートレート、風景まで、日常の幅広いシーンで活躍できる小型軽量のマイクロレンズ。Zマウントだからこその優れた描写力が魅力。