aika
写真家 1992年生まれ。フィルムカメラの風合いを好み、"空気を閉じこめて"をコンセプトにInstagramを中心に作品を発表。2021年に個展を開催。現在はアクセサリー、アパレル、アーティスト写真やウエディング撮影を行っている。またアクセサリーブランドenn.運営のウエディングフォトサービスにて、主に関東地区での写真を担当。
愛用カメラ:Nikon FM10、FUJICA ST605 Ⅱ、KODAK M35 他
愛用レンズ:NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5、Super Takumar 55mm F1.8
"好き"への固執
人は常に変わりゆく存在。だからこそ撮り続けられる
「女性は美しいということ、大自然の中で自然体でいることの大切さを表現したかった作品。広いロケーションに衣装を纏ったモデルさんがポツンとなる構図で」。
「上の写真と同じ撮影で、顔に寄った写真。冬の空気感と前髪がポイント」。
「ファッション×シュールがテーマ。洋服をメインに、髪色やカーテンなど、色のバランスを考えて撮影。仕草がかわいくてシャッターを切った1枚」。
「千葉県の南房総にて。この日は夕焼けがとても綺麗で、空の色と月に感動し、人の存在を残して月も入れると一枚の絵になるのではないかなと思った写真」。
「現代ではなく、少し前の時代の乙女心を表現するようなイメージで撮影。鏡に映る表情と実際のモデルさんの表情が角度によって違うように見えて面白いなと思いシャッターを切った」。
好きだと思った瞬間を逃さず直感を信じてシャッターを切る
「この日の撮影は異国情緒をテーマにしていたので、窓に漢字を発見したとき利用しない手はない!と思い、外にいるモデルさんにジェスチャーで"覗いて!"とお願いした。表情に少し余裕が見えた瞬間を逃がさずに」。
「見てくださる方に世界観が投影されていると言っていただく機会が多いのですが、正直自分の世界観がなんなのかわかっていません。ただ、"好き"を表現することに固執している結果として、私らしい作品が出来上がっているのかなと思っています。だからこそ好きだと思った瞬間を逃さずに、直感を信じてシャッターを切るようにしています。モデルさんと一緒に撮影するときはテーマに沿って、その中で一番自然な動き、表情を撮りたいと思って撮影に臨んでおり、作りあげた世界が少しでも現実に近づくよう、非現実的になりすぎないようにしています。またチームで行う作品撮りがとても好きで、写真を撮る私の感性だけでなく、モデルさん、ヘアメイクさん、スタイリストさんの視点も聞いて、イメージを出し合ってひとつの世界を作り上げています。関わる人が変われば写真の印象も変わってくるので、その過程も楽しいんです」。
aikaさんが人を撮る理由とは?
「人は常に変化し続ける存在。同じ時が絶対に戻ってくることは無く、終わることも決して無い。だから人を撮り続けられるのだと思います。そして自分自身の変化もとても大事にしています。芸術に触れることは常日頃からしていて、写真・アート・映画・アニメ・建築など様々なクリエイターの感性から常に吸収し、自分の捉え方の変化を理解しようとしています。写真は自分の分身のような感覚で、私が表現したいことを具現化してくれる存在。それが自分への直接の評価になるので辛くなることもありますが、表現が尽きるまで写真と向き合って生きていきたいです」。
GENIC vol.65 "魅せる"ポートレート
Edit:Megumi Toyosawa
GENIC vol.65
GENIC1月号のテーマは「だから、もっと人を撮る」。
なぜ人を撮るのか?それは、人に心を動かされるから。そばにいる大切な人に、ときどき顔を合わせる馴染みの人に、離れたところに暮らす大好きな人に、出会ったばかりのはじめましての人に。感情が動くから、カメラを向け、シャッターを切る。vol.59以来のポートレート特集、最新版です。