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【#フォトグラファーが伝える地元の冬景色:5】イナガキヤスト<富山>

自分の故郷や住む土地の魅力、空気感を伝える写真を撮り続けているフォトグラファーたち。季節感豊かな美しい地元の風景を追いかけ、風光明媚な四季それぞれの表情を切り取っています。地元愛の深い彼らが撮る、素晴らしきニッポンの冬景色をお届けします。
5人目は、愛する家族と富山の素晴らしい風景写真を発信する、イナガキヤストさんです。

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イナガキヤスト

フォトグラファー。1981年生まれ、富山県出身。普段は一般企業の会社員として勤務する傍ら、富山の魅力をSNSに投稿。その素晴らしい写真が話題となり、現在はさまざまな団体からの撮影依頼も受ける。
愛用カメラ:Sony α1
愛用レンズ:Sony FE 100- 400mm F4.5-5.6 GM OSS

富山

伝えたいのは「富山の本気」。記憶に残るような写真を撮りたい

「雨晴海岸(あまはらしかいがん)は何度も通っている場所。ある日、お気に入りの構図のど真ん中に飛行機が飛ぶことがあることを発見して一緒に撮りたいと思いました。納得のいくタイミングで撮れるまで半年くらいかかった、思い入れのある写真です」。

写真を見た人が自分と同じ感動を味わえるよう構図や色を工夫する

「小さいころから立山連峰はとても美しいなと感じていましたが、写真で富山を撮るようになり、どんどん富山の魅力に気づいていきました」というイナガキさん。
「富山は何もないところだと思われがちですが、海越しから3000m級の山々が見えるという、世界的にみても珍しい風景があったり、自然が豊かで食べ物も美味しい本当に素敵なところ。それを、写真を通じて県内外の方はもちろん世界に発信していけたらいいなと思って写真を撮っています。富山の好きなスポットはたくさんありますが、一番は雨晴海岸。氷見線の電車も走っているので、写真を撮るのにも楽しいスポットですが、なんといってもそこから海越しに見る立山連峰が美しく、とくに冬の晴れた日の姿がお気に入り。立山連峰は、県内いろんなところから見えるのもポイントです」。

「新湊内川の朝。日の出とともに漁に出ていた船が戻ってきて、それまで静かだった港町が一気に活気づきました。また、奥の橋にあるステンドグラスが朝日に照らされて、とても美しかったのが印象的でした」。

とにかくたくさん撮ってたくさん考える。写真は「伝えるためのツール」です

「南砺市にある、雪が降り積もる相倉合掌造り集落を展望台から撮影。目の前には白色と黒色しかなく、まるで水墨画のような世界でした」。

「僕の写真は、その場で見てきれいだなと感じた部分が写真を見てくれた人にも伝わるように、ポイントとなる色や明るさを調整しています。また、定番のスポットだとしても新しい発見をするために何度も通うんです。新しいアイデアをプラスして、誰も見たことのない、記憶に残る、見ただけで僕の作品とわかってもらえるような写真を撮るように心がけています」。

「庄川峡の雪景色です。雪がたくさん降った翌日の晴れ間を狙って撮影しました。本来遊覧船と一緒に写すのがメジャーな場所ですが、水面が鏡のようになってとても美しかったので遊覧船を入れずに撮影してみました」。

「2021年、全線開業50周年を迎えた立山黒部アルペンルートにある雪の大谷から、天の川を撮りました。イベントのメモリアルフォトグラファーとして活動させていただき、特別に夜に撮影することができました。富山の風景を発信し続けた結果のご縁で撮れたものですので、とても大切な一枚です」。

「ピンク色に焼けた世界遺産。相倉合掌造り集落へ家族と訪れたとき、突然空が夕焼けで美しいピンク色に染まりました。合掌造りと家族が入るように、持っていたカメラで慌てて撮影した一枚です」。

イナガキヤスト Instagram
イナガキヤスト Twitter

GENIC VOL.61 【フォトグラファーが伝える地元の冬景色】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC VOL.61

特集は「伝わる写真」。
私たちは写真を見て、何かを感じたり受け取ったりします。撮り手が伝えたいと思ったことだけでなく、時には、撮り手が意図していないことに感情が揺さぶられることも。それは、撮る側と見る側の感性が交じり合って起きる化学反応。写真を通して行われる、静かなコミュニケーションです。

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