目次
- 第3回:禅の里「永平寺町」で身も心もととのえる癒し旅
- 秋色に染まる禅の里へ、ゆるりと巡れる観光スポット
- 静寂の世界へと誘われる「曹洞宗大本山永平寺」
- 永平寺の奥にある隠れたパワースポット「寂光苑の玲瓏の滝」
- 鹿の伝説のイメージと重ねて切り取りたい水スポット「鳴鹿大堰」
- シーズンにはイチョウのじゅうたんが見られる黄葉の名所「興行寺」
- 商売繁盛を願いに「弁財天白龍王大権現」へ
- ノスタルジックな田舎の風景が楽しめる「永平寺口駅旧駅舎」
- レトロ建築好きにはたまらない「旧京都電燈古市変電所」
- 「永平寺町松岡公園」から街並みを一望
- 見た目も楽しめる。とろける永平寺町グルメ
- ヘルシーな豆腐創作料理を堪能できる「永平寺禅どうふの郷 幸家」
- かわいくて縁起のいい永平寺名物「だるまぷりん」
- 郷愁を呼び起こすお宿
- 昔ながらの日本家屋を一棟貸し切り「禅の里 笑来」
- 禅の里「福井県永平寺町」で心も体もリフレッシュ
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第3回:禅の里「永平寺町」で身も心もととのえる癒し旅
第3回は、約760年の歴史を持つ大本山永平寺のおひざもととして栄えた、禅の精神が息づく町「永平寺町」。永平寺をはじめ歴史的スポットが多く、九頭竜川や雄大な自然を満喫できる公園など癒される観光スポットもたくさん。また、豊かな自然から生み出された食材をつかった精進料理やご当地グルメなど、この地でしか味わえない魅力がたくさんあります。禅のこころにふれあい、心身ともに癒されるリフレッシュ旅をしたい人におすすめです。
秋色に染まる禅の里へ、ゆるりと巡れる観光スポット
静寂の世界へと誘われる「曹洞宗大本山永平寺」
永平寺は、鎌倉時代に曹洞宗の開祖、道元禅師によって坐禅修行の道場として開かれた由緒ある禅寺。
参道に足を踏み入れると、森閑とした空気に変わります。紅葉で色づいた木々の隙間から差す光が美しく、寺の奥へ奥へと散策を進めるうちに心がどんどん洗われていく癒しのスポットです。
参道を進むと見えてくる通用門の向かいには、永平寺川が流れています。この川に架かる赤い橋「偃月橋(えんげつきょう)」は、美しい和の絶景シーン。川沿いの色づく紅葉を手前に入れて参道や橋を撮影すれば、秋を感じる絵になります。
さらに奥へ進むと、永平寺にとって大切な場所「唐門(からもん)」が見えてきます。一般の人は門の中に入ることはできませんが、杉の大木や苔むした巨石に囲まれた唐門は見ているだけでも厳かな気持ちに。
永平寺の境内は、約10万坪という広大な敷地に70を超えるお堂と楼閣があり、花鳥風月をあらわした日本画がはめ込まれた格天井が美しい「傘松閣(さんしょうかく)」など、見どころがたくさん。紅葉や苔などの自然と調和した建築美を堪能しながら、禅の精神にふれることができます。
曹洞宗大本山永平寺 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町志比5-15
<TEL>0776-63-3102
<参拝時間>8:30~16:30
※行持の都合により変更あり
<休業日>年中無休
※行持の都合により変更あり
<駐車場>
※駐車場は永平寺半杓橋すぐ近くのコインパーキングを利用
拝観料
大人 500円
小・中学生 200円
※坐禅の体験などは別途
行き方・アクセス
<車>中部縦貫自動車道「永平寺参道IC」から約10分
<電車>えちぜん鉄道「永平寺口駅」から京福バスで終点下車、徒歩約5分
永平寺の奥にある隠れたパワースポット「寂光苑の玲瓏の滝」
唐門から「寂光苑(じゃっこうえん)」へと川沿いを少し歩くと、「玲瓏の滝(れいろうのたき)」があります。福井には水がキレイなスポットがたくさんありますが、玲瓏の滝もそのひとつ。
自然がつくりだした滝のように見えますが、実は、昭和7年頃に永平寺鉄道によって造られた人工の滝。人の手によってつくられたものとは思えないほど自然に溶け込み、力強い美しさを秘めている滝なので、隠れたパワースポットとも言われています。
岩が欠けたところから流れる滝に光が当たり、虹が見えることも。
玲瓏の滝からさらに進むと、自然を生かした禅の庭「寂光苑」が。「寂照の鐘(じゃくしょうのかね)」と呼ばれる鐘楼もあり、誰でも自由に鐘を打つことができます。
気持ちをリセットしたい人は、鐘を鳴らしに訪れてみてください。
寂光苑「玲瓏の滝」 基本データ
<住所>永平寺町志比5-15(永平寺内)
鹿の伝説のイメージと重ねて切り取りたい水スポット「鳴鹿大堰」
福井県を代表する川、九頭竜川の中流部にある「鳴鹿大堰(なるかおおぜき)」。
堰は、この地域に伝わる「鳴鹿伝説」に登場する鹿をイメージ、堰全体は管理橋に繋がれた「鳴鹿の舟橋」を連想できるように設計されています。
鳴鹿大堰をより鹿っぽく撮るには、2本のツノが見える手前側から切り取るのがおすすめ。
すぐ近くにある「九頭竜川流域防災センター」では、川を泳ぐ魚の姿を覗いたり、ダムカードをもらったりできます。
周辺には遮るものがなく、遠くの山々も見え、川沿いを散策するだけでも気持ちが良いスポットです。
鳴鹿大堰 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町法寺岡
<TEL>0776-63-7100(九頭竜川鳴鹿大堰管理所)
<駐車場>あり(九頭竜川鳴鹿大堰管理所駐車場)
行き方・アクセス
<車>北陸自動車道「福井北IC」から約15分
<電車>えちぜん鉄道「永平寺口駅」から徒歩約15分
シーズンにはイチョウのじゅうたんが見られる黄葉の名所「興行寺」
1406年に開創された本願寺派の寺院「興行寺(こうぎょうじ)」。蓮如上人が越前に浄土真宗を広めたときの拠点にもなった由緒ある寺院です。春は樹齢350年以上といわれる“しだれ桜”、秋は黄金色に輝く“イチョウ”の名所として知られています。
実際に近づいてみると、イチョウの木は驚くほどの大きさ。
黄葉後は、まるで美しい黄色いじゅうたんのように、イチョウの落ち葉が地面を覆う、色鮮やかで特別なシーンが広がります。
興行寺 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町藤巻34−2
<TEL>0776-64-2744
<参拝時間>境内自由
<駐車場>あり
拝観料
大人 300円
小人 200円
行き方・アクセス
<車>中部縦貫自動車道「上志比IC」から約7分
<電車>えちぜん鉄道「越前竹原駅」から徒歩12分
商売繁盛を願いに「弁財天白龍王大権現」へ
商売繁盛の神様として有名な弁財天が祀られ、全国から参拝者が訪れる神社「弁財天白龍王大権現(べんざいてんはくりゅうおうだいごんげん)」は、地元では「へびがみさん」の愛称で親しまれているパワースポットです。蛇のようにくねくねと曲がった参道には、小さなお社がたくさんあって不思議な雰囲気。御神体の裏に住んでいる白蛇を岩の割れ目から見ることができると、商売が繁盛するという言い伝えがあります。
弁財天白龍王大権現 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町竹原31−9
<TEL>0776-64-2566
<休業日>年中無休
<駐車場>あり
行き方・アクセス
<車>中部縦貫自動車道「上志比IC」から約7分
<電車>えちぜん鉄道「越前竹原駅」から徒歩約15分
ノスタルジックな田舎の風景が楽しめる「永平寺口駅旧駅舎」
白を基調とした洋風のデザインがかわいい「永平寺口駅旧駅舎」は、1914年の路線開業時に建てられた歴史ある駅舎。国の登録有形文化財に指定されていて、現在は地域交流館になっています。
旧駅舎の反対側には、旧駅舎のイメージを引き継いだ新駅舎があります。
山々を背景に田舎の駅ならではのノスタルジックな風景が見られると人気の、観光スポットです。
永平寺口駅旧駅舎 基本データ
<住所>福井県永平寺町東古市
<TEL>0776-61-3921(永平寺町商工観光課)
行き方・アクセス
<電車>えちぜん鉄道「永平寺口駅」からすぐ
レトロ建築好きにはたまらない「旧京都電燈古市変電所」
えちぜん鉄道永平寺口駅の駅前にある、「旧京都電燈古市変電所(きゅうきょうとでんとうふるいちへんでんしょ)」。
電車を走らせるための変電所として大正時代に建てられた建物で、国の登録有形文化財に指定されています。中に入ることはできませんが、美しいレンガ造りの外観は写真におさめたいレトロなビジュアル。建築全体が見えるように引いて撮影すると、雰囲気のある一枚に。
旧京都電燈古市変電所 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町東古市
行き方・アクセス
<電車>えちぜん鉄道「永平寺口駅」から徒歩1分
「永平寺町松岡公園」から街並みを一望
小高い丘の上にあり、松岡藩の城下町として栄えた松岡の街並みと、九頭竜川周辺の景色が楽しめる「永平寺町松岡公園」。春は桜の名所、紅葉の季節はお散歩するのにとても気持ちのいいスポットです。公園内には春日山古墳という円墳もあり、見学可能です。
松岡公園 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町松岡室
<TEL>0776-61-3948(永平寺町建設課)
<駐車場>あり
入場料
無料
行き方・アクセス
<車>北陸自動車道「福井北IC」から約5分
<電車>えちぜん鉄道「松岡駅」から徒歩約10分
見た目も楽しめる。とろける永平寺町グルメ
ヘルシーな豆腐創作料理を堪能できる「永平寺禅どうふの郷 幸家」
大本山永平寺の参道口にある「永平寺禅どうふの郷 幸家(さちや)」。
緑に囲まれたスタイリッシュな外観、明るく開放的な店内で、窓から見える美しい景色を眺めながら食事を楽しめます。
幸家名物は、目の前でつくってくれる“できたて豆腐”。何もつけずに食べると大豆本来の味を味わえます。できたてほかほかのお豆腐はつるんとした舌触りで絶品。
店内で提供される豆腐やスイーツは、お土産としても購入できます。実際いただいたものを持ち帰れるのは嬉しいポイント。おすすめのお土産は、とろけるような舌ざわりの“ごまどうふ”です。
永平寺禅どうふの郷 幸家 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町京善41-53-1
<TEL>0776-63-1167
<営業時間>10:00~16:00(レストラン 11:00〜14:30)
<休業日>水曜日
※季節により日曜定休あり
<駐車場>あり
行き方・アクセス
<車>
中部縦貫自動車道「永平寺参道IC」から約1分
永平寺から車で約5分。
<電車>えちぜん鉄道「永平寺口駅」から京福バスで終点下車、徒歩約5分
かわいくて縁起のいい永平寺名物「だるまぷりん」
永平寺の門前にある、コンテナハウスを利用したプリン専門店「永平寺だるまぷりん」。
禅と関わりの深いだるまをイメージしたプリンは、常に行列ができるほど人気です。
プリンの瓶に描かれた、だるまの顔がかわいいので、手にもって撮影するのもおすすめ。
曹洞宗大本山永平寺駐車場のすぐ近くにあるので、車の中で食べても◎。
福井県産にこだわって作られたプリンは、とろとろクリーミーで、ぺろっと食べられます。
永平寺だるまぷりんの定番の味「ぷれーん」は、ほろ苦いカラメルソースとのハーモニーを楽しんで。「まっちゃ」は、抹茶と黒豆がベストマッチ。福井県産いちごを使った「いちご」や季節限定の「まんごー」もあるので自分好みのだるまを選んで。
プリンの蓋の裏に、ノベルティがもらえるチャンスがあるシールが貼られていることもあるのでチェックして。さらに、蓋のQRコードがおみくじになっているので運試しを。“超大吉”が出ると、好きなプリンがもう一つもらえます。食べ終わったあとも楽しめる、だるまぷりんです。
永平寺だるまぷりん 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町志比28-2<TEL>0776-63-3333
<営業時間>10:00~17:00
※11月~3月は16:30まで
<休業日>不定期
<駐車場>
普通車70台/大型バス10台
行き方・アクセス
<徒歩>永平寺から徒歩約5分
郷愁を呼び起こすお宿
昔ながらの日本家屋を一棟貸し切り「禅の里 笑来」
「禅の里 笑来(みらい)」は、閑静な山里に佇む日本家屋を改装したお宿。一棟貸し切りで、1日1組限定です。
とにかくリビングや和室が広く、こたつがあったり、縁側があったり、まるで田舎のおばあちゃんの家に泊まりにきたかのような懐かしい気分に浸れます。
アメニティはもちろん、キッチングッズ、食器、部屋着となんでも揃っているので、快適な時間を過ごせます。
食事の持ち込みや、近隣の料理屋や食事店からの出前もOK。食材を買ってみんなで料理することもできるので、グループ利用にもおすすめのお宿です。
禅の里 笑来 基本データ
<住所>福井県吉田郡永平寺町諏訪間4-11
<TEL>0776-63-3001
<駐車場>あり
行き方・アクセス
<車>JR「福井駅」から約20分
<電車>えちぜん鉄道「永平寺口駅」から徒歩約10分
禅の里「福井県永平寺町」で心も体もリフレッシュ
福井県を代表する観光スポットである「永平寺」を中心に、自然や歴史を感じることができる観光スポットがたくさんあります。禅の教えに基づく精進料理に欠かせない豆腐が食べられるお店や、食べ歩きしても楽しいだるまぷりんなどご当地ならではのグルメも最高。ノスタルジックな風景に出会いながら、のんびりと、心も体もリフレッシュしたい人にぴったりです。
YUUKI
1984年生まれ、和歌山県出身。デザイナーとして勤務後、独立。春夏のみのブランド「TADO」を運営するNALALA LLC.のfounder。また、ブランディングディレクターの他、観光PR、ホテルや広告の撮影など、写真家としても活動している。
SAORI
トラベルクリエイター
OLを辞め、カメラとパソコン片手にわくわくを求めて旅をしながら、その経験が誰かのキッカケになったら良いなという思いで、目にした景色や素敵な体験を撮って発信している。