menu

やらない勇気/夏南の法則Vol.141

大屋夏南<連載コラム>第2月曜日更新
モデルの大屋夏南が
ありのままに自由でいるための
カナ的イズムを書き綴る♡

  • 作成日:

ADVERTISING

やらない勇気/夏南の法則Vol.141

明けましておめでとうございます。

2025年ですね。数字だけ見るととんでもない未来にでもやって来たような気分になってしまいますが、またフレッシュな気持ちで1年を始められることをとても有り難く感じています。

去年の年末は静岡にある実家に帰って家族とゆっくり過ごしました。ここ数年は夫の実家に帰っていたので、久しぶりの日本でのお正月はしっとりとしていてなんだか心に沁みました。

両親はすこぶる健康とはいえ、会うたびに皺が増えたり少し小さくなったりするような気もして、一緒に過ごす時間を大事にしないとなあ、と帰るたびに思います。

毎年、年末にはラストスパートをかけるかのようにやることや予定を詰め込みすぎてしまうのが恒例だったのですが、昨年は「できそうだからってなんでもやろうとしない」と心に決めて、例年よりは少し余裕のあるスケジュールにしたところ、心身ともに調子を崩さず快適に過ごせました。

これまで「頑張って物事が改善するなら頑張ればいい」という少々シンプルすぎる考え方により、そこに生じてくるメンタル面へのコストを完全に無視して突っ走ってきた私は、体調ばかりでなく心の調子を崩すことが少なくありませんでした。

やることリストばかりに目がいってしまい、「やらないこと」を丁寧に選んだり、きちんと決断したりするのが億劫になっていたのは、その決断によって失われる可能性というものにいつまでも未練が残っていたからだと思います。

何かを選ぶというのはそれ以外を選ばないということであって、その認識をしっかりと持つことで自分が選んだものに対するコミットメントを高めていく。行動に移す勇気と同じくらい、やらない勇気も大事なのだと気づきました。

年齢を重ねて”時間”というものの有限性をより強く感じるようになり、短い人生で思いついた物事をすべてをやろうとするのには無理があるというのを少しずつ受け入れられるようになってきた今、私は何を“やらない”のか。

そんなことを実家からの帰り道に考えていました。

2025年は手放すものを見極め、覚悟を決めて潔く決断をし、快くサヨナラを言って、身軽な状態で楽しむ予定です。

今年もみなさんにとって豊かで実りのあるキラキラとした1年でありますように♡

プロフィール

大屋夏南

1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、スタイルブックや旅エッセイガイドを出版するなど幅広く活躍中。

次の記事