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市川渚が切り取る「日々の中で大切にしている7つのこと」

特別ではない、繰り返される日々だからこそ大切に、そこに自分なりの想いをのせて暮らしたい。
今回は、フルサイズでありながら小型・軽量で日常を写すのに最適なミラーレスカメラ「Canon EOS RP」で、クリエイティブ・コンサルタントの市川渚さんに「日々の中で大切にしている7つのこと」を撮影していただきました。「日常を撮ることは、今を記録に残しておくこと。撮りためておいた過去の写真を眺めて、今、現在、未来への想いを巡らせます」という市川さんの、素敵な写真と暮らしをお楽しみください。

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市川 渚

クリエイティブ・コンサルタント 1984年生まれ、千葉県出身。国内外の企業、ブランドのクリエイティブ・ディレクションやコンサルティング、コラム執筆、フォトグラファー、モデルなど多岐にわたり活動。YouTube「Nagisa Ichikawa」で、日常と旅をゆるく発信中。

1.自分のための朝時間

レンズ RF35mm F1.8 MACRO IS STM 焦点距離 35.0mm シャッタースピード 1/4000秒 F値 f/1.8 ISO 100

だいたい毎日6時から7時の間に起床している。朝時間は不可侵な、自分だけのもの、という感じがして、のびのびと過ごせるのだ。起きたら、窓を開けて、外の空気を吸い、顔を洗って、洗濯機のスイッチを入れる。お香に火を灯し、ニュースとメール等のチェックをしつつ、朝ごはんを軽く食べ、英語の勉強をして……などというふうに過ごしていると、あっという間に世の中が動き出す9時、10時くらいになっている。家の中でカメラを手に持ちシャッターを押したくなるのも、朝がほとんどだ。

【Photo Point】
我が家のリビングのカーテンは“綿ローン”という細い糸でやや粗目に織られた薄い素材なので、太陽光を透かしたとき光や影の輪郭がぼんやりしすぎないところがお気に入り。ちなみに他の部屋には細い糸を緻密に織ったポリエステルのカーテンを付けていて、こちらは太陽光を柔らかくしてディフューザーのような役割を果たしてくれる。家の中での撮影でも、カーテンの素材を使い分けると光の種類を色々楽しめます。

2.手間暇かけることをたのしむ、コーヒータイム

レンズ RF24-105mm F4-7.1 IS STM 焦点距離 105.0mm シャッタースピード 1/8秒 F値 f/7.1 ISO 640

コーヒーはあまり得意ではなかったのだけれど、数年前に浅煎りのコーヒー豆に出会ってからハンドドリップのコーヒーを飲むことがわたしの日常に加わった。毎回、豆を量り、ゴリゴリと豆を挽き、お湯を沸かし、1杯1杯ドリップで淹れる。効率重視の夫に電動ミルをすすめられるのだけれど、豆によって異なるハンドルの感触や音を実感できるのが、なんだか良いのだ。効率的にすることはいくらでも出来ると思うけれど、お気に入りの道具を使って、あえて手間暇をかけることがのぞましい。わたしにとってはメディテーションのような時間である。

【Photo Point】
三脚に固定したEOS RPをWi-Fiでスマホに繋ぎ、ズームレンズを使って画角を確認しながら、セルフタイマーを10秒に設定してセルフ撮影しました。ポットのお湯やドリッパーから落ちるコーヒーがきれいなラインを描くよう、マニュアルモードを使い、シャッタースピードを調整しながら何度かテストをして、最終的にSS1/8で撮影しています。

3.そだてる、みまもる

レンズ RF35mm F1.8 MACRO IS STM 焦点距離 35.0mm シャッタースピード 1/1600秒 F値 f/1.8 ISO 100

最近、新しい植物をむかえたり、以前からお家にあった植物を植え替えたり、わたしの熱視線が植物たちに向かっている。観葉植物はとんでもないマニアな方たちがたくさんいるので、ハマっているとまでは恐れ多くて言えないけれど、毎日お手入れをしながらその姿の変化や成長を目にすることは「一緒に毎日を生きている」実感が得られて、うれしい。手をかけすぎても良くないし、放置しすぎるのも良くないのは、人も植物も同じだなあ、なんて思ったりする。

【Photo Point】
窓から差し込む朝日をうまく使って光が当たる部分と影になる部分がはっきりとする位置に鉢を配置、葉の一部が光を受け、そのシルエットが際立つように撮影しました。キットレンズにもなっているRF35mm F1.8 MACRO IS STMは絞り開放(F1.8)で撮影すると、ピントピークのシャープさと、滑らかなボケがとても美しいです。

4.余白の時間

レンズ RF35mm F1.8 MACRO IS STM 焦点距離 35.0mm シャッタースピード 1/100秒 F値 f/1.8 ISO 100

フリーランスで多種多様なお仕事をさせていただいているのはとてもありがたいことなのだけれど、常になにか新たなアウトプットを求められる立場にいると、インプットの時間が取れないことは死活問題で、気づけば絞っても絞っても何も出てこないぞうきんのようになってしまう。そんなこともあり、ここ数年はとにかく余白の時間を意識的に確保するようにしている。ソファーでぼーっとしたり、本を読んだり、気になっていたことを調べたり。誰に求められるわけでもなく、自分がやりたいことをとことんやりこむ時間がわたしの日常には大切なのだ。

【Photo Point】
いつもぐーたらしている自宅のソファーで、セルフタイマー2秒を使って撮影。写真左側に窓がありカーテン越しの自然光は肌をきれいに見せてくれるので、このソファーは自宅の撮影スポットになっています(笑)。

5.花とくらす

レンズ RF35mm F1.8 MACRO IS STM 焦点距離 35.0mm シャッタースピード 1/80秒 F値 f/1.8 ISO 500

自宅に置いてあるものや身の回りのものをほとんど白やシルバーで揃えているのだけれど、それだけだとなんだか味気ない空間になってしまうので、花や観葉植物、木や土のぬくもりを感じさせるようなものを意識的に部屋に置くようにしている。その中でも、お花は部屋全体をぱっと華やかなムードに変えてくれる、ありがたい存在。お花の定期便を購入したり、友人のお花屋さんにアレンジをお願いしたりすることもあるのだけれど、近所のなんてことないお花屋さんに出かけて、そのときのフィーリングで1本1本選んで自宅に連れて帰る、その時間がなんだか無性に愛おしく、お花屋さんからの帰り道はいつもひとりでにやにやしてしまうのであった。

【Photo Point】
RF35mm F1.8 MACRO IS STMを使って、寄れるギリギリまで寄ってみました。花の束の中にレンズの頭を突っ込んでいくような感覚で近づき、周囲のお花をボケさせてフレームのように。F値は開放F1.8。開放だとピント合わせがシビアになってくるので、AF方式はスポット1点AFで撮っています。

6.カメラとあるく

レンズ RF35mm F1.8 MACRO IS STM 焦点距離 35.0mm シャッタースピード 1/500秒 F値 f/1.8 ISO 100

悲しきかな、最近は外に出る機会がとても少なくなってしまったけれど、外出するときはなるべくカメラと一緒に出かけるようにしている。ちょっとした旅に出るときはもちろんのこと、ひとりで近所をちょっとプラプラするようななんでもないときでも、それは一緒だ。作りものではない日常の美しい瞬間は、ふとしたときに目の前に現れる。そんな瞬間を写真に残しておきたい。とくに、西から陽の光が強く差し込む夕暮れ時は、ドラマチックな日常の風景に最も出会える時間帯だと思う。

【Photo Point】
夕日がちょうど木の幹と葉の間から差し込むようにカメラを構えながら細かく動いて撮影位置を調整し、構図を決めました。光と影が柔らかな印象になるように開放(F1.8)で撮影しています。

7.かおりとともに

レンズ RF24-105mm F4-7.1 IS STM 焦点距離 105.0mm シャッタースピード 1/30秒 F値 f/7.1 ISO 1600

以前から、空間にどのような香りを漂わせるか、自分がどんな香りを纏うか、ということには人並みにこだわりがあったのだけれど、ここ1年半ほどは家にいる時間が圧倒的に長くなったということもあり、ホームフレグランス関係のプロダクトを色々試してみることが日々の楽しみのひとつになっている。中でもお気に入りはお香。30分ほどで燃え尽きてしまうけれど、ゆらゆらと部屋に漂っていく煙を眺めながら、ほっと一息つくことができる。ほかにもお天気や気分、ムードに合わせて8〜10種類ほどのお香やエッセンシャルオイルを使い分けている。

【Photo Point】
こちらはRF24-105mm F4-7.1 IS STMの望遠端105mmで撮影。そんなに広くない室内で広角レンズを使おうとすると、余計な部分まで写ってしまったり、フレームの中で要素がバラついてしまったりするのですが、望遠の圧縮効果を活かすと画面の中の要素の整理がしやすくなるなと感じています。また、お香からたちのぼる煙が引き立つよう、少しアンダー目に仕上げています。

EOS RPを使ってみて

とにかく軽くて小さくて「このサイズ感でフルサイズ機!?」と初めて触ったときはびっくりしました。また、ホワイトバランスは基本的にAWBで使っていたのですが、どんな環境下だったとしても、色被りしたり変に色が転んだりすることなく、撮って出しの時点で現実に忠実な色を得ることができて、好印象でした。
白い箇所の色出しにはこだわりがあり、いつも現像時には細かく色味を調整していたのですが、EOS RPはとくにハイライト、ホワイト部分の色出しがとても綺麗で、変にいじることなく現像完了できるので、作業効率もアップしてありがたかったです。
パキッとカリッとした描写よりも、柔らかい表現のほうが好みなのですが、他の色味の表現も良い意味でニュートラルでありながらこっくりとしており、レンズのピントピークから柔らかなグラデーションを描くボケも好きな絵作りだなと感じました。また、タッチシャッターは、誰かにカメラを預けて「撮って」とお願いするときにとても便利。今までは、意図しないところにフォーカスがこないように、出来る限りF値を絞って被写界深度を深くして預けることが多かったのですが、EOS RPはタッチシャッターがあるので「ここをタップするだけでいいから」とお願いすることができて、フォーカスを気にせずF値を設定できたのが良かったです。

交換レンズも好印象

望遠レンズ RF24-105mm F4-7.1 IS STMは、そんなに広くない室内でのモノスナップをするのにぴったり。今回のテーマは家の中で撮ることが多かったので、望遠端側が重宝しました。キットレンズのズームレンズというと、これまで“あまり面白みのない写り”というイメージをもっていたのですが、ぐっと近づくとボケも楽しめ、こっくりとした色表現もとても美しかったです。また広角から望遠までをまるっとカバーできて、このサイズ感&重さは旅行にもぴったりですね。
もうひとつのキットレンズ、RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、柔らかなボケとキレが美しく、こちらもとても気に入りました。これがキットレンズとして発売されているなんて、かっこよすぎます。

RF50mm F1.8 STMはとにかく軽くてコンパクトなので、RPのボディと相性抜群。この組み合わせはお散歩カメラとして最強だと思いました。開放だとぼんやりする感じがあるので、ピントをキリッと合わせるために、1,2段階絞って使うことが多かったです。

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Canon EOS RP 商品情報

フルサイズなのに気軽に持ち歩ける小型・軽量が魅力。どんなアングルも楽々撮影できるバリアングル液晶モニターや、機能や撮影モードの意味・効果を写真やイラストでわかりやすく表示してくれるビジュアルガイドを搭載。
初心者向けのサポート機能も充実しているので、初めてのカメラとしてもおすすめ。交換レンズも豊富なので、本格的な表現も楽しめます。

Canon EOS RP 詳細
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