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たまねぎは涙をながさず切れるのだ。 竹中祥平

フィルムで撮った味のある作風が人気のフォトグラファー、竹中祥平さん。恐れずに発表し続けることで、写真の大切さや喜びに気づかせてくれる、と語る竹中さんに、オリジナルプロジェクトについてインタビューしました。

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目次

プロフィール

竹中祥平

フォトグラファー 1987年生まれ、大阪府出身。日本写真映像専門学校卒業後、10BANスタジオを経て横浪修氏に師事。2015年よりフリーランスとして活動を開始。2021年に合同会社竹中祥平写真事務所を設立。雑誌、広告などの撮影と並行して、自らの作品制作も積極的に行っている。2026年春に写真展『ピンクとオレンジ』を開催。
愛用カメラ:Leica M6/SL2、Canon EOS R5
愛用レンズ:Summilux-M 50mm f/1.4/Summilux-M 35mm f/1.4

たまねぎは涙をながさず切れるのだ。

玉ねぎはほんの少し工夫するだけで
涙を流さずに切る事が出来る。
それを知ったのはいつのことだろうか ?
台所でポロポロと涙をこぼしながら
料理する母を手伝っていた頃には
考えもしなかった。
師匠の元でヒカリの勉強をしてから
いつもヒカリを追いかけてる。
そこから日常が少し違って見え始めた。
玉ねぎの切り方とどこか、
似ているような気がする。

── 竹中祥平 写真集『たまねぎは涙をながさず切れるのだ。』あとがきより

見つめ方を少し変えるだけで、世界はこんなにも違って見える。

「仕事では表現しきれない自分の写真を多くの人に見てもらいたい、という思いから始めたこのプロジェクトは、独立後に日常的に撮りためた写真をまとめたものです。日々の中で、光が美しいと感じた瞬間にシャッターを切っています。ほんの少しの工夫で、涙をながさずにたまねぎを切ることができるという事実があるように、見つめ方を少し変えるだけで世界はこんなにも違って見える、ということを表現しました」。

ネーミングはプロジェクトの入口であり、ファーストタッチ。 かっこよさよりも、どこか気になるネーミングに

「ひとりでも多くの方に作品や写真集を見てもらいたいと思い、ストレートな題名ではなく『たまねぎは涙をながさず切れるのだ。』という、少し癖のあるタイトルをつけました。ネーミングはプロジェクトを見ていただくための入口であり、ファーストタッチであるため、かっこよさよりもどこか気になるネーミングになるよう意識しています」。

恐れずに発表し続けることで、写真の大切さや喜びに気づかせてくれる。

「僕にとってオリジナルプロジェクトは『原点回帰』。悩んだとき、仕事の場合は皆と相談して決めていきますが、オリジナルプロジェクトでは、進めていく過程で迷ったとしても、自分を信じ、すべて自分で決断すると決めています。企画から撮影、発表まですべて自分で行うため、成功も失敗もすべて自分に跳ね返ってくる。だからこそ、成功したときの嬉しさはなんとも言えない思いになり、これまでの苦労や不安な気持ちは忘れてしまいます。そして、また次へと挑戦したい気持ちにさせられるんです。自分の作品を写真集にして発表することは、もの凄く勇気がいることですが、恐れずに発表し続けることで、自分にとっての写真の大切さや喜びに気づかせてくれるんです。そして、それはフォトグラファーとしてのステップアップに繋がると信じています」。

Photo Book『たまねぎは涙をながさず切れるのだ。』

私家版

竹中祥平『たまねぎは涙を流さず切れるのだ。』

GENIC vol.76 【たまねぎは涙をながさず切れるのだ】
Edit:Edit Izumi Hashimoto

GENIC vol.76

2025年10月号のテーマは「 撮ることのその先へ This is My Project.」

あなたは「何」を撮っていますか? 自分の表現を説明できますか?
タイトルをつけることができますか?
オリジナルのプロジェクトを持つことは、自分の写真を「言語化」すること。
1つの企画によってまとめられた作品群からは、“作家の声”が聞こえてきます。

あなたも、写真プロジェクトを始めませんか。
一歩進む。撮ることのその先へ。

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