イベントは杉本さんによる講座からスタート!
Canon EOS R8は、精度の高い色づくりで肌色の再現性が高く、撮影者がイメージした通りの画像を提供してくれるフルサイズミラーレス一眼カメラ。軽量コンパクトのため持ち運びの負担が少ないことに加え、被写体に対する威圧感もなく、また優れた人物検出とAFトラッキングにより撮影に集中することができる、ポートレート撮影にもオススメのカメラです。
まずは、杉本さんによる「Canon EOS R8 ポートレートの楽しみ方」講座からスタート。
自身のポートレート撮影について触れながら、「奥さんの写真だけで12テラ(笑)。自分でも気持ち悪いなというところまで来ましたが、生きているうちに3桁まで行けたら」と軽快な自己紹介を済ませると、さっそくEOS R8の魅力紹介に入っていった杉本さん。EOS R8の骨格となるシャーシ部分に堅牢なマグネシウム合金が使われていることについて、「マグネシウム合金を制するものは世界を制すんです」といった言い回しなど、杉本さんの楽しく軽快な講座はテンポよく進み、参加者も時折笑顔を見せながら耳を傾けます。
実際にEOS R8を使ってみた際、画づくりの幅が広く、気軽なカットから印象の強い作品を意識した写真までカバーしてくれたことに感激したとのこと。フルサイズのため最大限のボケを享受できる一方で、F値を絞ったときは非常に繊細な写りを実現してくれたそう。
乗り換えを前提としていない設計で、“これさえあれば撮れるという品質”であることに太鼓判をおす杉本さん。モニターに写された、杉本さんがEOS R8で撮影したポートレート作品からもそのことがよく伝わり、参加者の皆さんもうなずきながら聞き入り、見入っていました。
また、ポートレート撮影ならではのEOS R8の魅力としては、小型軽量であることにも注目。カメラが小さいと緊張感のない撮影ができ、友達や家族などを日常のありのままの姿に撮ることができることも、EOS R8の魅力として紹介されました。
ワークショップに向けて、基本のカメラ操作を紹介する「基礎講座」
杉本さんの講座のあとには、Canonスタッフの谷岡さんに、より詳しく具体的に、Canon EOS R8の紹介をしてもらいました。
EOS R8は、フルサイズの中間機種。とはいえハイエンドにも劣らない優れた被写体検出機能、高い連写性能、より直感的になった操作性など、魅力が満載。谷岡さんも「手持ちで機動力の高いポートレート撮影を実現できます」と自信たっぷりです。
また、今回参加者に貸し出す、約210gの軽量コンパクトな標準ズームレンズ「RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM」と、大人気の単焦点レンズ「RF50mm F1.8 STM」についても紹介。手にしやすいRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMはレンズ内光学手ブレ補正効果が4.5段と強力なことも特長なのだそう。
ひと通り機材についての紹介が済むと、参加者も一緒にカメラのセッティングをしながら、操作方法の解説に入ります。ボタンやダイヤルの基本操作から、ポートレート撮影でのオススメ機能となる「瞳トラッキング」やモノクロ撮影などもできる「ピクチャースタイル」の設定方法、構図決めをサポートする「グリッド」の画面表示方法などを紹介。このあとに控える撮影ワークショップで即実践できる、丁寧な講座です。参加者の皆さんも手元のEOS R8に実際に触れながら操作に慣れていきます。
ちなみに「8」は、EOSシリーズにおいて初となるナンバー。8はラグビーチームにおけるエース級のナンバーであり、EOS Rシステムの中でも、エースを担っていくぞ!という存在なのだそう。ラグビーチーム「横浜キヤノンイーグルス」を持つキヤノンらしい秘話に、思わぬところで目を丸くしていた皆さん。こんな小ネタも、イベントだからこそ聞ける話です。
講座の最後には、本格印刷を楽しめる「SELPHY CP1500」と、手軽にプリントできる「SELPHY SQUARE QX10」についての紹介も簡単に行われ、いざ実践へと入っていきます。
モデルさんも参加!お楽しみの撮影ワークショップへ!
撮影ワークショップは場所を移し、カフェと屋外で実施します。ここでは、モデルの柊 里杏さんが参加してくれました。
まずカフェに移動すると、杉本さんは全員に向けて、鼻の下に影ができてしまうと写真になったときにそれが気になるので、室内の撮影ではライトの光を避けるといいこと、またサイド光を意識すると女性の顔に陰影ができ輪郭が引き締まることなど、室内におけるポートレート撮影のポイントを伝えていきます。
そして最初は、参加者一人ひとりがモデルさんと1対1で向き合い撮影することからスタート。遠慮がちな参加者には「最初に思い切り寄ってしまえば引くのは簡単!」と背中を押すなど、杉本さんも傍らに立ちアドバイス。それぞれに合った声かけをしていく様子はマンツーマンレッスンのようで、贅沢な時間となりました。
また、今回のイベントでは、Canonのカメラを使うのは初めてという方が多い反面、比較的写真上級者の方が集まりました。1対1の撮影を終えフリータイムになると、あちらこちらで鳴りやまないシャッター音。積極的に、かつ粘り強くモデルさんの撮影をしていく皆さんの姿が印象的でした。
ロケーションを移し、みんなで撮影散歩へ。壁のペイントが印象的な高架下や歩道橋の上、ブルーの反射ガラスが美しい建物前、人が行き交う河川沿いなど、よさそうなロケーションを見つけては撮影を繰り返していきます。
当日は強い日差しが降り注ぐ夏の盛り、「日陰」の使い方についてのアドバイスもありました。直射日光よりも日陰のほうが肌が美しく写るため、木陰や建物の影など日陰を探し、“日陰の中にある光”をよく見て撮影場所を決めることもポイントだとか。
また、真っすぐに伸びる道路での撮影は、モデルさんは道路中央ではなく左右どちらかに寄ってもらい、その反対の位置から撮影することで奥行が出て、写真にバリエーションをつけることができるそう。
そうした実践的なアドバイスを踏まえながら、各々撮影に没頭。この頃にはすっかり慣れてきて、「歩きながらクルクル回れますか?」など、撮りたい画を想像してモデルにポーズや動きのリクエストをする参加者の姿も多くなっていました。
そうして約2時間、充実の撮影ワークショップは終了です。
発表タイム。この日撮った写真の中からお気に入りの1枚
講座会場へと戻り、イベントは撮った作品の講評へと進みます。各々がこの日撮影した中で一番のお気に入りをセレクトする間、杉本さんが撮った写真も紹介。モニターに写した写真を例に、ここでもポートレートのポイントを披露する杉本さん。
参加者がもっとも食いついたのは、「ワンピースの一番下を切って足を写らないようにすると、5cmくらい身長が高く見える」というもので、深くうなずく参加者に向け、「ズボンのときも同じ。ショートパンツなど足が見えているときは逆に全部入れてしまったほうがいいです」と追加のアドバイスもされました。
さまざまなアドバイスや杉本さんカラー全開の魅力的な写真の数々に、セレクトする手が止まる参加者もちらほら。スタッフにうながされカメラの液晶に視線を落とし、今度は真剣そのものの顔つきで、撮った自分の写真と向き合います。
発表がはじまると、「背景の直線とモデルさんの体の曲線の対比が素敵」、「空が白トビしているのがかえって、白と青の2色写真のような面白さになっている」「羽根のように舞うスカートが、シャッターを切ったときの瞬間的な軽さが生んだ奇跡の1カットに感じられる」など、それぞれ杉本さんならではの視点で写真の講評が進んでいきました。
あっという間に4時間が過ぎ、実り多きイベントも終了です。
イベント終了後、希望者は会場に並んだCanonのプリンター体験も。当日撮った写真をプリントしつつ、皆さん会場を後にしました。
「普段使う機会のないカメラを使えること、講師の方から教わりながら実際にモデルさんを撮れることがとても嬉しいイベントでした」「レクチャーからプリント体験、機材レンタルと至れり尽くせりで本当に楽しかったです」といったうれしい声も届き、みんなにとってよい1日となりました。
EOS R8で撮った、参加者たちの写真
イベントで使用した機材は、そのまま18日間、参加者に貸し出されました。参加者がEOS R8で撮影した作品を紹介します。
「浴衣姿のモデルと下町の路地に赴きました。道中、青い壁に緑の葉が生い茂っている場所に魅力を感じ撮影。強い日差しと浴衣が夏らしく、モデルの表情もとても好きでお気に入りの1枚となりました。EOS R8は軽いことがとても魅力的。普段使っているカメラより格段に軽量なため、仕事に行くときでも鞄に入れていこうと思えました。また、スマートフォンへの転送も素早く行うことができとても便利。写真の共有が面倒でなくなり、友人と遊びに行く際もカメラで撮ることが増えました」。(Lenaさん)
「ホテルの喫茶店前で撮影しました。青い階段と妻の青いスカートの濃淡差、階段の金色のラインからなる構成がお気に入りです。EOS R8はとにかく軽くて、片手での操作が容易なのが気に入りました。AFも速いのでサクサク撮影ができ、カメラを持って外出する機会が多くなりました。1日持ち歩いても疲れません」。(やすきちさん)
「友人のカフェに訪れたときに、ずっと話に聞いていた“コーヒーミル”を初めて見られたので、それを主役にして撮影しました。EOS R8の、ミラーレス一眼カメラということを感じさせない表現の幅に驚きました。普段はフィルムカメラを使っていることもあり、せっかくのデジタルカメラだし、とにかくいろいろな設定で撮影してみようという気持ちがわき、さまざまな設定で撮る楽しさを感じられました。操作が直感的で、デジタルカメラの難しいイメージも払拭されました」。(kirimi.さん)
「海面がキラキラと輝き、そこを小さな船が走っていく。遠くに見える入道雲など、なんとも夏らしい風景を詰め込んだ海外旅行中の1枚。木陰の間から撮影したため、木々が自然のフレームのようになっているのもお気に入りポイントです。単焦点レンズのRF50mm F1.8 STMは風景や旅行の際の街中を撮るのに大活躍しました。色味が鮮やかに出てくれて、ボケ感が綺麗。EOS R8はカメラ歴が浅い自分でも簡単に操作ができ、静止画から動画に瞬時に替えられる。カメラを使うことを純粋に楽しむことができました」。(Mutsukoさん)
「イベントで撮影した写真です。普段は建築の撮影をライフワークとしているため、ポートレート撮影の体験ができてよかったです。このときは、壁のディテールが心地よく、うまくモデルさんのポージングを合わせることができました。背景が幾何学模様のような感じになるため、歪まないように撮影しました。EOS R8はフルサイズカメラとして、本体の軽さ、起動の速さ、きめ細やかな性能が優れていました。最新の機材を体験できて満足!ポートレートするならこのカメラだなと実感しました」。(Yasuhito Shigakiさん)
「横浜・みなとみらいの景色が好きで、散歩しながら写真を撮ることが多く、夕方や夜の風景をフルサイズのカメラで撮ってみたいと思っていました。このときは街並みと夕焼けと海の青が調和していてとても綺麗でした。多重露光機能を使い、同じ被写体をカメラを逆さまにして撮影しています。一眼カメラは、重くて疲れることから持ち歩かなくなりがちですが、EOS R8はとても美しく撮れるのにコンパクトで軽い。それでいて、上位機種に匹敵する性能と機能性があるとも感じました」。(ともさん)
「イベントで撮影した1枚です。窓から入る光を生かして、瞳の中にアイキャッチを入れたいと思い、奥の目にピントを合わせました。背面のモニターでタッチでピントを合わせられ、そのスピードが速いところがEOS R8の魅力だと感じました。ピント合わせにかかる時間が減ることで、撮影そのものが変わったように感じます」。(NAYAさん)
「花火の迫力や鮮やかさが感じられるところが気に入っている1枚。今まで花火の撮影をしたことがなかったので初めて挑戦してみました。Mモードで、その都度微調整しながら、三脚、レリーズを用いて撮影しました。ボディーの軽さが魅力で、どこにでも気軽に持ち運んで撮影しようと思えるカメラでした。また、AFが早くシャッターチャンスを逃さないところも気に入っています。普段は他社のカメラを使用していますが、EOS R8では捉える光や色味が全く異なるので新鮮な気分で撮影することができました。以前は一眼レフ(EOS 5D mark IV)を使用していましたが、R8ではコンパクトながら十分によい画が撮れるので、改めてCanonのカメラの凄さを実感しました」。(がっちょさん)
EOS R8 製品情報
EOS R8・RF24-50 IS STM レンズキット
RF50mm F1.8 STM
杉本優也
フォトグラファー。 #嫁グラフィー というテーマで自身の妻を被写体にした撮影をしている。日本中を車で駆け巡り、様々な景色の中に被写体を配した撮影が得意。テレビやラジオへの出演などを通し、身近な人を撮る楽しさを伝えている。雑誌への寄稿や出版、広告撮影など、様々な分野の撮影を行う。