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猫島に個性派カフェ。心ときめく「多度津」のスポットを巡る

多度津港(たどつこう)からフェリーで片道約1時間、瀬戸内海に浮かぶ猫島、「佐栁島(さなぎじま)」。猫が防波堤の間を飛びこえる写真で有名です。人馴れした猫が島民よりも多く住むこの島は、猫好きの皆さんに最高のひとときを与えてくれるでしょう。
また、多度津町には他に類を見ない独創的なカフェがたくさんあります。今回はその中でも際立って個性的な2店、「Tetugakuya(てつがくや)」と「清水温泉」を取材。ランチには、まるで植物園のような中で食べる、地元でも一押しの讃岐うどん「根ッ子うどん」を。
フォトグラファー・古性のちさんの写真とともに、多度津の魅力をたっぷりとお届けします。

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特集「#瀬戸大橋を渡ろう。四国の入り口、香川・中讃の旅」

8名のフォトグラファーが、この地の魅力をあますことなくお伝えします。

佐柳島

多度津港からフェリーに乗って約1時間。香川と岡山のちょうど間くらいにある、周囲約7kmの小さな島「佐柳島(さなぎじま)」。本浦と長崎、2つの集落それぞれに港があり、海岸線に沿って続く1本道で結ばれています。この小さな島が観光客から愛されている理由、それは人口(約70人)よりも多い猫ちゃんたちが迎えてくれるから。

中でも、港の近くでは、とても印象的な光景に出会うことができます。それは、宙を舞う猫。
島の東の海に浮かぶ、三角形のシルエットが可愛い無人島の小島(おしま)を背景に、堤防をぴょんぴょんとジャンプして渡る猫の姿にきゅんきゅん。

猫への餌やりは禁止されていませんが、島内には自動販売機もコンビニも飲食店もありません。餌とともに、自分のための飲み物も忘れずにお持ちください。

佐柳島 基本データ

<TEL>0877-35-3101(佐柳出張所)

行き方・アクセス

多度津港より本浦港までフェリーで約50分(片道680円)
多度津港から長崎港までフェリーで約55分(片道780円)

Tetugakuya

アンティークやデザイン雑貨を取り扱う雑貨屋を併設した哲学カフェ「Tetugakuya(てつがくや)」。元信用金庫だった建物をリノベーションして作られました。営業時間は、毎週土曜・日曜の13~19時のみ。店内は、魔法にかけられたような、心奪われる空間が広がります。

カフェでの提供スタイルはなんと、“額縁の向こうから”。コロナ感染防止対策用のアクリル板をどう設置するか考えた結果、額縁を導入したんだそう。
メニューには、「白昼のディアレクティケ」「ハンナ・アーレントの朝」など、哲学の香りが漂うドリンクが並び、オーダー前からユニークな世界観に引き込まれます。
「Tetugakuyaは終わりのない作品」というオーナーさん。お客様との出会いの中で進化し続ける、多度津町にひっそり佇む別世界です。

日常のなかで、当たり前になってしまったことや置き去りにされがちなことを、少し立ち止まって改めてみんなで一緒に考えてみる、ということをテーマに読書会やイベントなどを行う「てつがく屋」も運営されています。ぜひホームページでチェックしてください。

Tetugakuya 基本データ

<住所>香川県仲多度郡多度津町東浜2-22
<TEL>050-5897-3829
<営業時間>土・日曜日:13時~19時
<定休日>月~金曜日
<駐車場>店舗前に4台
※不規則な臨時休業などもあるため、訪問前にTwitterやHPを確認してください。予約をして訪問することをお勧めします。

行き方・アクセス

JR多度津駅より徒歩約10分

藝術喫茶 清水温泉

大正の末期から1980年頃まで営業されていた、歴史ある銭湯「清水温泉」の跡地をリノベーションし、2018年5月にオープンした「藝術喫茶 清水温泉」。30年以上クローズしていた清水温泉は、カフェやイベントスペースのある複合アート施設として生まれ変わりました。知らない人にとっては、銭湯そのもの。間違って入ってしまってもおかしくありません。

木製のロッカーや銭湯内での注意書きなど、ほとんどが当時のまま。女湯の扉を開けると、実際に使われていた浴槽がそのまま席になったカフェスペースが広がります。
メニューは、アルコールにおつまみ、ナポリタンにかき氷にクリームソーダ、と幅広い顔ぞろえ。ノスタルジックな空間で、ゆっくり流れる時間と“おいしい”を味わって。

藝術喫茶 清水温泉 基本データ

<住所>香川県仲多度郡多度津町本通1-7-8
<TEL>0877-89-3587
<営業時間>木~火曜日:10時~21時
<定休日>水曜日
<駐車場>お店の向かい側にあり

行き方・アクセス

JR多度津駅より徒歩約10分

根ッ子うどん

創業は平成10年、県外のうどんファンからも愛される讃岐うどん店「根ッ子うどん」。なんと、お店の半分が温室!ビニールハウスの中は緑がいっぱいで、まるで植物園のような雰囲気の中で生粋の讃岐うどんを食べるという、ユニークな体験ができます。

入口を入ったらまずはオーダー。うどんを受け取ったら好きな天ぷらを乗せ、ネギや天かす、かぼすなどの薬味をチョイスします。店主の奥様の手作り、というトッピングは種類豊富。お会計をしたら、いざ、オアシスへ足を踏み入れます。うどんの特徴は、濃いめのいりこ出汁とその麺の太さ。今まで食べた中で一番太かったという人もいるほどの極太麺を、緑生い茂る温室の中で噛みしめて。

根ッ子うどん 基本データ

<住所>香川県仲多度郡多度津町大字青木565-2
<TEL>0877-32-3874
<営業時間>木~火曜日 10:30~14:00 
<定休日>水曜日 
<駐車場>20台

行き方・アクセス

JR多度津駅より徒歩約25分
善通寺ICより車で約10分

屏風ヶ浦海岸寺

瀬戸内海に面した屏風ヶ浦海岸に位置する、本坊と奥之院(大師堂)からなる「屏風浦海岸寺(びょうぶがうらかいがんじ)」。真言宗を開いた弘法大師(空海)の母親である玉依御前の御住屋敷付近です。海側から望む天霧、弥谷などの山々が、屏風を立てめぐらせたような形をしていることから、「屏風浦」と名づけられました。
本坊奥の「屏風ヶ浦」からは多島美が広がる瀬戸内海が一望できます。地元の人が松を使って作った大きな輪があり、天気の良い日はこのとおり、輪の中に高見島を望むことができます。

屏風浦海岸寺からのこのようなメッセージが書かれています。
「ここに立つ者
 輪の先へ心いざない 海ありて
 安堵の域に 向かいあって
 高見へと いだかれる」

屏風浦海岸寺から続く屏風浦では、美しい夕景に出会うことができます。干潮時に気象条件があえば、リフレクション写真を楽しむことも。
屏風浦海岸寺には「宿坊ホステル海岸寺」が付いているので、宿泊も可能です。

屏風浦海岸寺 基本データ

<住所>香川県仲多度郡多度津町西白方997
<TEL>0877-33-3333

行き方・アクセス

JR海岸寺駅より徒歩約5分
本州から車で:瀬戸大橋を渡り、坂出北ICから県道21号(さぬき浜街道)を西へ
高松方面から車で:三豊鳥坂ICを降り国道11号線を通り、北へ
第19番香西寺や高松駅方面から車で:県道21号線が便利
高知・松山方面から車で:さぬき豊中ICから国道11号線を東進、鳥坂ICへの交差点左折、以下「高松方面から高速道利用」に同じ
※三豊鳥坂ICは松山方面からの出口なし

古性のち

フォトグラファー/BRIGHTLOGG,INC 取締役 世界中を旅しながら「写真と言葉」を組み合わせた作品を作る。飾らない日々をドラマチックに表現することが得意。
愛用カメラ:Nikon Z 6II、FUJIFILM X-T3
愛用レンズ:NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S、XF23mmF1.4 R

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