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少しの発見、新しい視覚。 Yuki Kamishima

普段目にする建物や景色を、アートへ昇華させる4名のクリエイターにフィーチャー。ランドスケープの新たな捉え方を知ることで、日常の風景の見え方が変わるかもしれません。アートフルな世界を堪能してください。
「ARTFULL LANDSCAPE」2人目は、絵画のような自然風景を独自の視点で優しく写し出す、フリーランスフォトグラファーのYuki Kamishimaさんです。

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目次

プロフィール

Yuki Kamishima

フリーランスフォトグラファー 1991年生まれ、 富山県出身。カメラ歴は約13年。現在は写真家に向けたワークショップやウェブマガジンの販売などを手掛ける。
愛用カメラ:FUJIFILM GFX 50S II
愛用レンズ:GF 35-70mm F4.5-5.6 WR、GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR、SIGMA100-400mm F5-6.3 DG DN OS

ARTFULL LANDSCAPE

少しの発見、新しい視覚。

「夏の海。目線を少し変えてカラーがストライプになっているのを見つけて」。

壮大なシーンよりもシンプルな自然風景を撮ることのほうが難しい

「夏の渋峠。オレンジと青のコントラストがまるでイラストのようでした」。

「写真を始めた頃はスケールの大きな自然風景を撮影していました。長い年月をかけて自然と向き合い、壮大なシーンを数々目にしましたが、それは写真家だけでなく様々な人に感動を与えます。それがとても好きでした。しかし今はそこから半分脱却して、よりミニマルになったと思っています。頭の中で額装を思い浮かべ『どんな写真が飾ってあると部屋の雰囲気が変わるだろう』『あの美術館に一枚の写真を飾るとしたらどんなカラーが素敵かな』などと考えシャッターを切っています。情報量の多い複雑な風景写真よりも、少しポップでシンプルなほうがその枠の中で映えるだろうなと思い、ミニマルに撮影するようになりました。しかし、自然の中でシンプルなシーンやカラー、模様、規則性を見つけることは、大きな景色を撮ることよりも個人的には難しく感じています」。

「砂浜、白波、海、夕焼けがボーダー状に分かれていて美しかったです」。

一つの生命に対し知識を深めることで、より多角的な視点で撮影したい

「霧氷した木。真冬の朝山の上で、霧氷と月が淡いトーンで美しくて」。

「今は大きくて広い場所の中に見つけた小さなシーンや、マクロレンズが必要な緻密なシーンを好んで撮影しています。観察や成り立ち、一つの生命に対して知識を深めることで、より多角的な見方で撮影したいのです。見る人にも新しい発見や、視覚の楽しみ方を知っていただけると嬉しいです。写真は私にとってのライフワークであり、私を表現する唯一の方法です。この先も見た人が美しいと思える作品を一つでも多く残していきたいと思っています」。

「落ち葉。葉脈のオレンジのラインが綺麗でそれを写したくて」。

「木立の新芽。春の始まりに森の中が芽吹くのが美しく印象的でした」。

「窓の霜。プリズムで虹色に発光する光景が綺麗で撮りました」。

GENIC vol.72【ARTFULL LANDSCAPE】
Edit:Megumi Toyosawa

GENIC vol.72

9月6日発売、GENIC10月号の特集は「Landscapes 私の眺め」。
「風景」を広義に捉えた、ランドスケープ号。自然がつくり出した美しい景色、心をつかまれる地元の情景、都会の景観、いつも視界の中にある暮らしの場面まで。大きな風景も、小さな景色も。すべて「私の眺め」です。

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