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プロフィール
久慈鈴奈
写真家 1995年生まれ、北海道出身。祖母にフィルムカメラを譲ってもらったことをきっかけに写真を始め、10年前から日常写真を撮り始める。以来、身近な人物を撮り続けている。 三度の飯より写真が好き。
うちの子紹介
5歳の長女ひなたは食べているときが1番可愛いと思っており、朝食シーンを定点観測で撮りためています。3歳の長男あおいは自由奔放で、常にちょろちょろ!ふたりは真逆なタイプなので撮れるシーンに差がありますが、それが個性かなと思い、その子らしい場面を撮っています。
いつもの1日。暮らしの中の「変わるものと変わらないもの」両方残したい
AM5:00 朝の自由時間
AM8:00 お着替え
AM8:00 朝ごはん
AM9:00 自由あそび
AM11:00 お昼ごはん
PM0:00 おひるね
PM4:00 グミの実摘み
PM5:00 お散歩中の犬を観察
PM6:00 晩ごはんのお手伝い
PM8:00 絵本タイム
「ママが写真を撮るのは大好きな証拠なんだよ、むふふ」
代わり映えしない毎日の中で、ふと子どもの成長に気づいたとき、逆に幼さを感じたとき、何とも言えない感情が溢れ、写真を撮りたくなります。何かに夢中になっているところを撮ることが多いので、妨げにならないよう、そーっと。こちらに気が向いてしまったときは、本人たちに撮ってもよいかを聞いて、OKが出てから撮影。たまにNGが出るので悔しいですが、そのときは潔く諦めますし、普段から「ママが写真を撮るのは大好きな証拠なんだよ、むふふ」とも伝えています。以前は子どものために全部を残したい!と思って撮っていましたが、写真を1番見返しているのは自分だと気づいてからは、ほぼ自分のためです。見返すたびに、そのときの心情や空気感などが蘇ります。単純に可愛いなと思ったり、このときは叱りすぎたなと反省したり、明日からまた1日1日を大切に生きようと思えるんです。子どものなにげない日々の写真は、自分の心の安定剤であり、生きる糧にもなっています。私の場合、「暮らし」とは変わらないものを含めて「変化」で、それを撮るときも、撮った後もとても楽しい。あまり大きな変化のない写真のようで、撮りためていくと成長の過程が見えたり、はたまた変わらない寝顔にホッとしたり。平凡な日常の尊さを再確認できることが最大の魅力だと思います。
GENIC vol.74 Every day, Greatest day 子どもたちの日常
GENIC vol.74
2025年4月号の特集は「It’s my life. 暮らしの写真」。
いつもの場所の、いつもの時間の中にある幸せ。日常にこぼれる光。“好き”で整えた部屋。近くで感じる息遣い。私たちは、これが永遠じゃないと知っているから。尊い日々をブックマークするように、カメラを向けてシャッターを切る。私の暮らしを、私の場所を。愛を込めて。