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【旅は時代を写すために。】高橋ヨーコ

世界の生活文化をフィールドワークするように撮影しながら移動を続ける写真家・高橋ヨーコ。「撮りたいものに出会いたいから、仕方なく旅している」という言葉をキーワードに、その想いを伺いました。

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旅は時代を写すために。

自分がそこにいたかった時代にそこにいて、写真を撮ることができた方々をいつも羨ましく思う。

Skate Park / Eberswalde (former East Germany) 2018

Bus Terminal / Transnistria 2019

見せてもらえないものほど見たくなり、過去を覗き見しているような気持ちになる。

「旅に出るのは撮りたいものに出会いたいから。どこか遠くに行かないとそんなに写真を撮らなくなってしまう気もしていて、それはやっぱり、見慣れていないものがあるほうが撮りたくなると思うから。なので、実際は行ってみないとわからないですが、旅先は撮りたい欲がわき上がりそうな場所を選びます。とくに好きなのは、長い間鉄のカーテンによって見えなかった旧ソビエトや共産圏。見せてもらえなかったものって、やっぱり見たくなる。社会構造の違いは興味深く、過去を覗き見しているような気持ちにもなる。異国であることをより強く感じられます」。

Communist-era Apartment blocks / Bulgaria 1998

Elena, / Romania 1998

撮りたいものに出会いたいから、仕方なく旅しているのです。

「旅写真を撮りたいとは思わず、その時々、私は時代を写したいのです。撮るための旅は、その国や街の文化、歴史など、知らなかったことを知り、知識や経験をもたらしてくれます。実際に行ってみないと、あるいは現地の人と交流しないとわかり得ないことはたくさんある。気になったものは撮りたくなり、撮るとそれについてまた知りたくなり、さまざまなことを知っていくことになる。写真のおかげでいろいろと旅をしていますが、旅で得たものは写真以外のことのほうが大きいかもしれません。観光もしないし、美味しいものも食べない。ただ自分が好きなように、カメラを持って、徒歩か公共交通機関で移動をし、お茶をしながら観察する。カメラを持たずに旅に出られるかといったら無理ですが、ずっと旅はしていたいと思っています」。

Market / Tbilisi Georgia 2003

Mulakhi, Mestia

高橋ヨーコ

写真家 世界の生活文化をフィールドワークするように撮影しながら移動を続け、その作品は国内外で高く評価されている。2010年よりカリフォルニアベイエリアへと拠点を移し、2020年帰国。現在は横須賀市秋谷に居を構え活動中。写真集に『グルジアぐるぐる』(2005)、『イースト・サイド・ホテル』(2009)、『WHITE LAND』(2019)、『SAN FRANCISCO DREAM』(2021)など。
愛用カメラ:Plaubel makina67、PENTAX67、Linhof Master Technika、iPhone13 Pro、Leica他多数。

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GENIC vol.68【旅は時代を写すために。】高橋ヨーコ
Edit:Chikako Kawamoto

GENIC vol.68

10月号の特集は「旅と写真と」。 まだ見ぬ光景を求めて、新しい出逢いに期待して、私たちは旅に出ます。どんな時も旅することを諦めず、その想いを持ち続けてきました。ふたたび動き出した時計を止めずに、「いつか」という言葉を捨てて。写真は旅する原動力。今すぐカメラを持って、日本へ、世界へ。約2年ぶりの旅写真特集。写真家、表現者たちそれぞれの「旅のフレーム」をたっぷりとお届けします。

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