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フォトグラファーが行く、モロッコ旅行記-第4回 メルズーガ砂丘。ラクダライドと村と遊牧民の暮らし

全5回の連載「フォトグラファーが行く、モロッコ旅行記」(7泊10日)。フォトグラファー安藤マミコが、モロッコ政府観光局のプレスツアーで巡った街と観光名所、グルメ、ホテルをレポートします。
第4回は“サハラ砂漠の入り口”メルズーガ(Merzouga)。ラクダに乗って砂丘を越え、夕暮れには黄金色に染まる絶景を眺めます。夜はベルベル式キャンプでモロッコ料理と伝統音楽を楽しみ、翌日は4WDで村や遊牧民の暮らしに触れる体験も。昼から夜、そして翌日へと続く非日常の2日間を、フォトグラファーならではの視点とコメントでお届けします。

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目次

モロッコを旅したフォトグラファー 安藤マミコ

安藤マミコ

フォトグラファー 埼玉県出身。二児の母。結婚・出産後かねてからの趣味だった写真を本格的に始め、活動を開始。現在はポートレートを中心に、メディア、広告、ファッションなど活動の幅を広げている。
愛用カメラ:Sony α7 IV、Nikon New FM2、CONTAX T2
愛用レンズ:AI Nikkor 50mm f/1.4S、Sony Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA

サハラ砂漠の入り口、メルズーガってどんな場所?黄金の砂丘の魅力

“サハラ砂漠の入り口”メルズーガで見る日の出。

第4回は、モロッコ東部、アルジェリア国境近くに広がる“サハラ砂漠の入り口”メルズーガ(Merzouga)。街の周囲には「エルグ・シェビ(Erg Chebbi)」と呼ばれる巨大砂丘が連なり、高さ150メートルを超えるものも。果てしなく続く砂の世界は、訪れる人を非日常へと誘います。

メルズーガでの定番体験、ラクダライドで越える砂丘と夕暮れの絶景

砂漠観光の定番はラクダライド。昼間の砂丘は明るく広がり、ラクダのゆったりとした歩みとともに、果てしない砂の世界を進みます。太陽の角度によって砂の色は黄金から赤へと移り変わり、日が傾くころには波打つ砂丘が夕焼けに染まり、まるで時間が止まったかのような瞬間に出会えます。

メルズーガ砂丘をラクダで進む、まさに唯一無二の体験で贅沢な時間でした。背の高いラクダに揺られながら砂丘を登ったり下ったり、両手でしっかり握って乗ります。果てしなく続く壮大な景色は永遠に広がっているかのようで美しく、やがて夕暮れに赤茶色の砂が染まる瞬間はさらに幻想的で思わずうっとりしました。やさしい顔のラクダと過ごせたことも忘れられない思い出です。

ラグジュアリー砂漠キャンプに滞在。快適なベルベル式テント体験

メルズーガ砂丘にはラグジュアリーキャンプが設営されており、砂漠でも快適に過ごせるのが特徴です。代表的な施設の一つが「シャルーカ・ラグジュアリー・デザートキャンプ(Xaluca Luxury Desert Camp)」。

ここで使われているのはベルベル式テント。ベルベル人が砂漠で暮らすために用いてきた伝統的なテントを改良したもので、厚手の布で日差しを遮り、夜は冷え込みから守ってくれます。内部はベッドや水回りも整備されており、砂漠の夜を安心して楽しめます。

メルズーガの夜。モロッコ料理とグナワ音楽のひととき

砂丘の夜を彩るモロッコ料理

メルズーガの夜を彩る体験、それはモロッコ料理の夕食と、グナワ音楽の演奏です。温かな料理に癒やされ、太鼓のリズムに心をゆだね、砂漠の静けさの中で異文化との出会いを楽しみます。

タジンやクスクスなど、旅の疲れを癒やす温かな料理が並びます。野菜や果物もたっぷり使われ、彩りも豊か。テントの中で囲む食卓は、まさに“おもてなしの国”モロッコならではの体験です。

テントに響くグナワ音楽

夕食の後には、グナワの伝統音楽が響きます。太鼓のリズムや歌声がテントの中に広がり、旅人たちを非日常へと誘います。

テントいっぱいに並んだ料理を前に、モロッコのおもてなしを肌で感じました。チキンのクスクスはとろけるようにやわらかく、大きな野菜がごろごろ入っていて本当に美味しい。果物も驚くほど大きくて、自然の恵みをそのまま味わうようでした。
食後の音楽ショーも楽しく、太鼓のリズムと歌声に包まれた時間は心に残っています。最後には各国からのお客さんとも一緒に踊り、忘れられない夜でした。

砂漠を駆ける4WDツアー。ハムリヤ村と遊牧民の暮らしに触れる体験

砂漠の夜を過ごした翌日には、4WD車で砂漠を走るツアーへ。途中で立ち寄るハムリヤ村では音楽とともに暮らす人々の姿に触れ、遊牧民のテントでは家族や動物と共に営まれる素朴な生活を、それぞれ体験できます。砂漠に根付く人々の暮らしを間近に感じられるのも、このツアーならではの魅力です。

ハムリヤ村で出会う音楽と人々

砂漠の中にある小さな村では、伝統楽器カルカバの音が響き、ゆったりとした時間が流れています。人々の暮らしに音楽が根付いている様子を垣間見ることができます。

手に持ってカンカンと鳴らす伝統楽器カルカバ。モロッコの旅のあいだ、何度も目にしているうちに、その音がだんだん癖になっていきました。音楽を生業にし、日々の暮らしと共にある人々の姿が印象的で、時間がゆっくり流れているように感じられ、とても素敵なひとときでした。

遊牧民の暮らしに触れるひととき

遊牧民のテントを訪ねると、家族や動物と共に暮らす日常を感じられます。屋根の布はラクダの毛で織られていて、素朴なキッチンや手づくりの生活道具から、砂漠での豊かさの形が見えてきます。

みなさんが温かく迎えてくれて、おばあちゃんの笑顔がとても印象的でした。差し出されたミントティーは甘くてほっとする味わい。旅のあいだに出会ったミントティーは場所ごとに少しずつ違いがあり、葉っぱが入っているものもあれば入っていないものもありました。その違いを味わうのもまた楽しい体験でした。

キッチンは暮らしの息づかいが伝わる場所で、道具や野菜の下ごしらえを見せてもらえたのが嬉しかったです。私たちからすると素朴で原始的に見えるけれど、家族や動物に囲まれ、手づくりのものに支えられながら時間をかけて食事をつくる姿には、別の形の豊かさがありました。豊かさとは何かを考えさせられる体験でした。

番外編:砂漠に広がる緑のオアシス、ジズ渓谷

メルズーガ砂丘への行きの道中に立ち寄ったジズ渓谷(Vallée du Ziz)は、乾いた大地にオアシスのように広がる緑が特徴です。 ヤシの木が連なる風景は、砂漠地帯における貴重な水源を示しています。岩肌と緑のコントラストが、砂漠の旅を締めくくる雄大な景観を生み出します。

谷に見えるオアシスは何キロも続いているそうで、崖とその下に広がる生い茂るヤシとのコントラストは異国を感じさせるほど壮大でした。途中でヤギ飼いにも遭遇し、みんなしっかり指示通りに移動していて、その姿はかわいらしかったです。

もっとモロッコの魅力を知りたい方は、モロッコ政府観光局の公式Instagramもチェックしてみてください。

モロッコ政府観光局【公式】 Instagram

協力:モロッコ政府観光局 / Special thanks to The Moroccan National Tourism Office

「フォトグラファーが行く、モロッコ旅行記」全5回。モロッコの旅をたどる

このフォト旅行記は全5回。ラバトからマラケシュまで、モロッコ各都市の記事もあわせてご覧ください。

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