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ボクが見たベトナム 澤村洋兵|連載「写真家が選んだ、最高の旅先」第9回

どんな思考回路で「最高の旅先」を選ぶのか。人それぞれだからこそおもしろい。15名が選んだBest Destinationには、熱き想いとたくさんのストーリーが詰まっています。誰かの旅をなぞりながら、「いつか自分の目で」とウィッシュリストに書き加える。そんな楽しみ方をしてみてください。全15回の連載、第9回は豊かな感性と色彩で表現する、フォトグラファーの澤村洋兵さんが旅したベトナムです。

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目次
GENIC SHOP:澤村洋兵コレクション

プロフィール

澤村洋兵

フォトグラファー 1985年生まれ、京都府出身・在住。美容師、和食料理人、バリスタ、珈琲焙煎士などさまざまな職業を経験してきた異色の経歴を持つ。企業案件や広告写真、SNSブランディングアドバイザーなど幅広く活動。カメラアクセサリーブランド『THE Buddy』のディレクターも務めている。2026年2月、フォトグラファー歴10年を記念した自身初の写真集『10(TEN)』(ミツバチワークス株式会社)を発売。
愛用カメラ:Nikon Zf
愛用レンズ:NIKKOR Z 40mm f/2、Z 24-70mm f/2.8 S II、Z 50mm f/1.8 S

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ボクが見たベトナム

写真家としても、人としても、大きな気づきのあった旅

「ベトナムは2度旅しています。1回目は2020年2月、コロナが流行り始めてすぐの頃にダナンとホイアンに。2回目は2025年6月、その2か所に加えて、ハノイにも行きました。特にホイアンの町の色味はお気に入り。1回目にホイアンに行ったときは雑さやローカル感があって、2回目は様子が変わっていましたが、どちらも撮っていて楽しかった。写真を見返すと、その変化もまた楽しいです」。

街をぶらぶらして写真を撮って、お茶をしてまた撮って……なんとなく過ごす時間が心地よくて落ち着く

「ベトナムを人生最高の旅に選んだのは、2回行ったどちらとも自分にとって大きな気づきがある旅だったから。1回目に訪れたときは写真を始めて初の海外旅行で、海外で撮るのってこんなに楽しいのかと実感しました。視界に入るすべてが新鮮に見えて、石ころさえ撮りたくなるような気持ち。五感すべてで感じられる新鮮味というのは文化の違いがある海外ならではで、その経験はその後の自分の写真にも、なんなら自分の人間力みたいなものにも影響を与え続けてるなと思いました。あとベトナムは“仲間と行く楽しさを知った地”でもあります。2回目のベトナムは撮ることが好きなメンバー10人くらいで行きました。そんな大勢で行く海外は初めてで、これがいろいろな意味でとても楽しかった。この楽しさを知った今、もう一人旅ができない体質になりましたね(笑)。まずわいわいできる。撮る楽しさや撮ったものをその場で共有できる。そして自分なら選ばないような場所にも足を運び、結果、行ってよかった!と思える体験ができる。あと、これが大事。自分が写った写真を残してもらえて、思い出をいっぱい持って帰れる。というのもボクは本当に自分を撮ることがなくて、旅に行ってもいつも自分が写っている写真がないんです。今回はみんなが撮ってくれたので、帰ってからも『よかったなー、楽しかったなー』と思い出を見返す良さというものに気付かされました。普通なら当たり前のようなことですが、カメラを始めたことによって離れてしまっていた感覚でしたね」。

都会と歴史と自然を全部味わえる。東京と京都と沖縄が集まっているみたい

「いつも旅のとき、ピンポイントでこれ撮りに行きたいというのがあまりないのですが、なんとなくこの街、気になるなということはあり、それがホイアンでした!行ってみて思いました。あ、なんかボクここ好きだって。ホイアンの観光スポット、特にトゥボン川のあたりが一番好きです。行くタイミングやエリア次第で、観光地としての魅力もローカルな光景も味わえて、一気にいろいろと体験できる良い街だと思います。地形的に視界が開けているので夕焼けの時間帯もおすすめです」。

「ベトナムを訪れるなら、ただ普通に過ごす日を作ってほしいです!どこがベストということはないのですが、おすすめはやはりホイアンでしょうか。朝から晩までのんびり過ごして、食事もローカルなお店で楽しんでほしい。あと、暑くていっぱい歩いて疲れた時に飲むココナッツコーヒーは最高です!」。

リアルでゆるくて生き生きしていて人間臭いベトナムとはなんだか気が合う

「ベトナムが好きなところは自然と都会のバランス。特にダナン、ホイアンは都会と歴史と自然を近距離で全部味わえるところが好きです。都会だけになってしまうと似たような姿になってしまい、興味が半減しがちですが、ベトナムは東京と京都と沖縄が集まっているみたい(笑)。あとはまさに国が発展している最中だからか、湧き上がるパワーみたいなものに魅力を感じます。10年以上前にも一度、フランスに行く乗り継ぎで空港に降り立ったことがありますが、その時と比べると違う国かと思うくらい。行くたびに変化が味わえて、『世界はこんなにも進化しているのに、自分はどれだけ成長できているのだろう』なんてカッコつけて見つめ直すきっかけにもなります。ベトナムとはなんだか気が合うんですよね(笑)。この国でただ過ごす時間が好きで、自分的にはすごく落ち着きます。リアルでどこかテキトーで、人目を気にせず楽しんでいる人が多くて、雑然としたお店もご飯がおいしい。雑さと丁寧さの両極端な感じを味わえる文化なんです。なんというか、人も街も生き生きしていて、ボクの好きな人間臭さみたいなものを感じます。ただ街をぶらぶらして、写真撮って、喉が乾いたらカフェに入ってのんびりして、また写真撮って、お腹が減ったらご飯を食べて、また写真撮って、あ、夕焼けだーなんて思って、また写真撮って、夜の街もぶらぶらしてみて、写真撮って。ただなんとなく過ごせるのが心地いい。そういうのが自分にとっての最高の旅なんです」。

GENIC vol.77【Best Destination 写真家が選んだ、最高の旅先】

GENIC vol.77

2026年1月号のテーマは「写真家が選んだ、最高の旅先」

どんな旅をしたらいい?
その答えは、As you like. お好きなように、自分らしく。ルートを持たない余白たっぷりの旅でも。行先を詰め込んだ時間割びっしりな旅でも。
だって、旅は表現だから。
さて、旅人でもある写真家たちが選んだ「最高の旅先」はどこでしょうか?何かがあなたの心を撫でたなら、そこは次の目的地かもしれません。
永久保存版、GENICらしい、新しい旅のガイドブックの登場です。

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