プロフィール

岡嶋和幸
福岡県福岡市出身、千葉県御宿町在住。東京写真専門学校卒業。撮影スタジオ勤務、写真家助手を経てフリーランスとなる。セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集『ディングル』『風と土』ほか著書多数。写真展も数多く開催している。
ステートメント

この国を初めて旅したとき、“不毛な海岸地域”と形容される場所に偶然たどり着いた。丈の短い草に覆われたピート(泥炭)の平原と、大小たくさんの湖。これまで見たことのない地形が広がっていた。複雑な海岸線と点在する家々。地中から顔を出した無数の岩が入植を拒み、強烈な海風が吹き曝す。遠浅の海は、潮が引くと遙か彼方まで干上がる。その光景を目にしたとき、脳裏を過ったのは地震や津波のこと。いつかまた来たいと思ったが、ほかにも行きたい場所がありずっと後回しになっていた。数年後、ようやく訪れることができたが、帰国直後に震災が発生。その惨状とこの荒涼とした大地の記憶が重なり、恐怖心からその後は足が遠のいてしまった。あれから時が過ぎて怖いと思う気持ちは薄れ、“野蛮で美しい”この景色をまた眺めてみたくなった。
── 岡嶋和幸
展示作品の一部と解説
「風土」をテーマに作品作りを続けている岡嶋和幸。Jam Photo Galleryでは4度目となる個展「NO DOGS」を開催いたします。今作の舞台となっている土地は、旅の途中に偶然たどり着き魅了されたそうです。もともと起伏の少ない平坦な場所を好むのは、生まれ育った環境が影響していると語る一方、ステートメントには初めて目にしたときの興味と不安が感じさせる文章が記述されています。過去の経験に繋がる光景、そして少しの違和感が混ざり合ったとき、人はそれに惹きつけられるのだと感じました。コンタクトプリントに写る数々の風景を見ながら、岡嶋が恐る恐る、そして淡々とカメラを向けている様子が目に浮かびました。今展では撮影年や撮影地を前知識として提示していません。先入観を持たずに写真に写っている風景を眺めて欲しいという岡嶋の思惑によるものです。
── Jam Photo Gallery 鶴巻育子




岡嶋和幸 フォトレビュー情報
写真のさまざまな悩みを相談できるフォトレビューを開催します。現在取り組んでいる作品について、「テーマを見つけたい」「技術力や表現力を高めたい」「ポートフォリオにまとめたい」「写真展を開催したい」など、経験豊富なJam Photo School講師が各々の目的に応じてアドバイスをします。「何を撮れば良いのか分からない」「ほかの人がどのような写真を撮っているのか見てみたい」「作品制作のことを知りたい」「自分にぴったりのフォトスクールを探している」などの相談でも問題ありません。作品を売り込むための「ポートフォリオレビュー」とは違い講評が中心なので、写真のレベルなどに関係なくどなたでも気軽にご参加いただけます。
── Jam Photo School
開催日時
2025年6月15日(日)10:00~12:00
講師
岡嶋和幸
参加費
3,300円(税込)
募集人数
6名 ※最少開催人数3名
※当日の持ち物、注意事項等は、申し込み画面で確認ください。
岡嶋和幸 写真展「NO DOGS」情報
開催日時
2025年6月3日(火)~ 6月15日(日)12:00~18:00
※日曜は17:00まで
休廊日:月曜
入場料
無料
会場

Jam Photo Gallery
- 〒153-0063 東京都目黒区目黒2-8-7鈴木ビル2階B号室
- Google Map
行き方・アクセス
<電車>
JR山手線、東急目黒線「目黒駅」から徒歩で5分