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撮欲を満たす福井の旅へ!第3回:禅に触れゆっくり自分と向き合う「永平寺町」

東京から新幹線で約4時間、飛行機を使えば約3時間で行くことのできる福井県。今回は、プロトラベラーのChihiroとトラベルブロガーのyucoが、県庁所在地である福井市に隣接する「大野市」「勝山市」「永平寺町」を旅しました。2人が口を揃えて「本当に行ってよかった!」と言うこの3つのエリアの魅力を、“撮りたい!”が止まらなくなるフォトスポットを中心に、3回にわたって紹介します!

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第3回:「永平寺町」で心安らぐ禅の世界を体験!

第3回は、約760年の歴史を持つ大本山永平寺と禅の里「永平寺町」。永平寺川のマイナスイオンを浴びられる散策の道、禅コンシェルジュが案内してくれる坐禅や写経の禅体験ができる宿など、心が穏やかになるスポットがたくさんあります。
日常のあらゆることから解放され、自分とゆっくり向き合える永平寺町へ、静かな場所で旅に出てみませんか?

心を浄める場所「大本山永平寺」

13世紀に坐禅修行の道場として開かれた由緒ある禅寺「大本山永平寺」。ガイドブック“ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン”でも二つ星に認定されている、緑豊かな境内は、なんと約10万坪の広さ!
2018年から復元工事が行われていた旧参道には、約350mにわたり4種類の石を使った石畳が敷かれています。歩きながら変わる景色を楽しめるよう、あえて道をくねらせて作られたそうで、飽きることがありません。永平寺川のせせらぎや滝の音、森の草木が揺れる音をバックミュージックに、心落ち着く散策を堪能できます。

天井に絵がずらりと飾られている「傘松閣(さんしょうかく)」も大本山永平寺のみどころの1つ。春夏秋冬の花が描かれた絵が季節順に並んでいて、その姿は圧巻です。晴れの日には日が差し込み、とても幻想的で美しい場所です。

約760年の歴史があるお寺ですが、僧侶の方たちが毎朝4時に起きて水拭きされているそうで、廊下や階段などどこもかしこも手入れが行き届いていて、ピカピカで艶やかです。昔から大切にされてきた場所なんだということが伝わってきます。

寂光苑に向かう参道の途中にある玲瓏(れいろう)の滝は、空気もひんやりとして気持ちいい空間です。
写真は、僧侶が写らなければ基本的にどこを撮っても大丈夫です。広大な敷地の中で、どこを切り取るか?考えるのも楽しいスポットです。

“禅の世界”が体験できる「永平寺 親禅の宿 柏樹関」

旅館のように快適に過ごせ、宿坊のように坐禅や写経、精進料理など禅の世界が体験できる「永平寺 親禅の宿 柏樹関(はくじゅかん)」。大本山永平寺認定の“禅コンシェルジュ”が禅の指導をしてくれます。
入り口の扉が開いた瞬間から、お香がフワーッと香ってきて、真新しい木でできた建物の清潔さと日本家屋のカッコよさが一瞬で伝わってきます。

客室のベッドの横にある畳のスペースは、旅の疲れを癒してくれるくつろぎスポット。洗練された素敵な部屋は、動画でルームツアーを撮影したくなります。

“旅館と宿坊の中間に位置する宿泊施設”、というコンセプトで設計された柏樹関では、宿坊とは異なったかたちで、本物の禅の心に触れることができます。永平寺杉、越前瓦、越前焼、越前和紙、越前漆器を使用するなど、地産地消、地域貢献も目的とされています。内装に使われている木材はほとんどが無垢材のため、色が違ったり、節や割れがあることもありますが、それが味となっています。1階のフロントの梁もとても素敵で、写真を撮りたくなる空間です。

朝食、夕食とも精進料理がいただけるのもうれしいポイント。
“人間は生きているものを食べなければいけない”ということを理解し、感謝しながらいただくのが精進料理。“なるべく食材を余すことなく使う”というお話にも感銘を受けます。
福井県の特産や郷土料理を知ってもらうため、食材や調理法にもこだわりながら作られています。

坐禅体験

20分間の坐禅体験では、足の組み方など基本の姿勢から教わるので初めてでも安心です。始めはモゾモゾしてしまいますが、時間がたつにつれ集中力が高まります。穏やかな心で自分と向き合うことのできる、貴重な体験です。

写経体験

最初に合掌し一礼してから文字を書いていく写経も、この宿ならではの体験です。書き終わったらお守りとして持ち歩くもよし、永平寺に納めてもよし(有料)。背筋を伸ばし、一文字一文字丁寧に書き進める作業は、その瞬間に没頭して全てを忘れることができます。
日常の心のザワつきを落とし、自分を見つめ直す時間をくれる柏樹関。禅を知り、禅から学ぶ、新しい体験ができる宿です。

永平寺伝統の味が楽しめる「胡麻豆腐の里 團助」

永平寺の精進料理の伝統の味を受け継ぎ、全国からの参拝者を胡麻豆腐でおもてなしする「胡麻豆腐の里 團助(だんすけ)」。蔵のような佇まいの綺麗で落ち着いたお店です。
熱殺菌していない生胡麻豆腐は本葛が使用されていて、なめらかな食感。今まで食べたことのある胡麻豆腐と比べてクセが少なく、ごまの優しい風味を感じます。
甘味噌とあずきをつけて食べるので、甘いのとしょっぱいのを交互に味わうことができるのも楽しい!箸休めに用意されている生麩佃煮“精進しぐれ”も、永平寺の精進料理のメニューのひとつです。

モチモチの新しい食感に出会える「羽二重餅の古里本店」

大本山永平寺御用達の”羽二重餅”発祥の店「羽二重餅の古里本店」。大きな看板とたくさんの恐竜がお出迎えしてくれます。羽二重餅と温かいお茶がいただける直売店で、店内で試食も楽しめます。いろいろな種類がある羽二重餅の中でも、一番人気は甘くてモチモチとした生羽二重餅。ヘラですくいながら食べるのが面白く、つい動画を撮りたくなる姿です!

大正時代に生まれた白い駅舎が可愛い「永平寺口駅」

白い駅舎が可愛い、こぢんまりとした駅「永平寺口駅」。
2014年に新駅舎が建てられたあとも、大正時代に建てられたレトロなデザインの旧駅舎が残され、今でも1日1本永平寺口駅始発の電車が発車しています。旧駅舎内は改装され、現在は“地域交流館”として地元の人たちの憩いの場として大活躍。

駅前広場には、県内では数少ない大規模煉瓦造の「旧京都電燈古市変電所」も。旧駅舎と旧京都電燈古市変電所は、ともに国の登録有形文化財に指定されています。永平寺町の写真に残したいスポットです。

お店で焙煎!本格的コーヒー専門店「COZY COFFEE」

コーヒーと福井を愛する店主が九頭竜川のほとりで営む、シックでおしゃれなカフェ「COZY COFFEE」。「浄め」や「精進」など、“禅の里”を感じさせるネーミングの、お店で焙煎したオリジナルのコーヒー豆が人気のコーヒー専門店です。わざわざコーヒーを飲むためだけに訪れてほしい、という店主の想いのもと、コーヒー以外のメニューはありません。

「精進」はコクと苦みが凝縮された味わい。アイスコーヒーは、氷をコーヒーで作っているので氷が溶けても薄まらず、最後まで美味しくいただけます。

山の滝からインスピレーションを受け作られた「浄め」コーヒーは、カフェインレスながら香りが良く、コーヒーらしい苦味の中にコクを感じる味。カフェインを取れない人でも飲め、苦手な人でも飲みやすいコーヒーです。
店内では「浄め」や「精進」に合わせて作られたオリジナルの陶器タンブラーで飲むことができます。

コーヒー豆のパッケージには、“コーヒーと音楽でリラックスする時間を楽しんでもらいたい”というオーナーのこだわりから、その豆に合わせた音楽を聴くことができるQRコードがついている、という珍しいサービスも。
テイクアウトはもちろんドライブスルーもあるので、ドライブ途中にもぴったりです。

ここにしかないお土産が手に入る!道の駅「禅の里」

永平寺からも勝山市の恐竜博物館からも車で約20分という、アクセスしやすい道の駅「禅の里」。この道の駅の名物は、永平寺町の特産でもある、糖度18度のとても甘い“ピクニックコーン”を使用した大福。よく伸びるお餅と、コーンの粒の存在感もある甘くふわっと柔らかいコーンクリームがマッチした洋風のスイーツです。道の駅「禅の里」限定販売で、ここでしか手に入れられないので、永平寺町を訪れたら必ず食べたいひと品。
胡麻豆腐に合わせる永平寺の禅みそなど、ほかにも永平寺の特産品や地元の食材が数多く売られているので、旅の途中で出会った永平寺町の「美味しい」を、自宅にお持ち帰りしてください。

自分を見つめなおす機会をくれる「福井県永平寺町」

禅に溢れ、神聖な空気が漂う「永平寺町」。日常ではなかなかとれない、自分と向き合う時間をくれる場所です。身も心も浄められ、生きていることに感謝するという当たり前のことを思い出させてくれる旅。自分にもちょっぴり優しくなれる、そんな永平寺町です。

永平寺町観光ガイド

プロトラベラー Chihiro

プロトラベラー/街並みを散策しながらカワイイモノ・ヒト、文化に触れる旅行スタイルが好き。コーヒーとチルライフを愛する博多っ子。

Chihiro Instagram

トラベルブロガー yuco

旅、ファッション、カフェ情報から、おしゃれな写真の撮り方まで、みんながHappyになれる情報をSNSで発信しているトラベルブロガー。世界で流行っている写真加工や動画のスタイルをいち早くキャッチし、実践している。

yuco Instagram

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