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【DEAR MY PEOPLE 愛する人を撮る #5】嵐田大志

「大切な人をカメラに収めたい」。写真を愛するクリエイターにとって、それはとても自然な感情。かけがえのない時間を切り取りたい、愛しい気持ちを写真で表現したい、その人が生きた証を残したい…。
「愛する人」をとらえたクリエイターたちの写真には、それぞれの深い愛が込められています。
#5は、双子の成長記録を撮り続けるフォトグラファーの嵐田大志さんです。

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嵐田大志

フォトグラファー 1977年生まれ、大阪府出身。東京を拠点に、家族写真やスナップなどを中心に撮影。国内のみならず、海外のメディアにも写真を提供。著書『デジタルでフィルムを再現したい』、『カメラじゃなく、写真の話をしよう』(ともに玄光社)が発売中。
愛用カメラ:Canon EOS R、Nikon Z6
愛用レンズ:Canon EF50mm F1.4 USM、NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

双子の成長年表

2009年・0歳

「眠っている息子たちの手の仕草に注目して撮影。新生児ならではのポージングを、シンメトリーに配置しました」。

2011年・2歳

「双子ならではのダブルバギー。子供たちの姿だけでなく、その時々の愛用品も写真に残しておきたいと思っています」。

家族が過ごした時間の証を写真を撮ることで残したい

「自分の写真は作品ではなく、”記録”でありたい」という嵐田さんが撮りためた双子の息子さんの写真は、まさに彼らの成長記録=家族の歴史。
「家族の写真は、写真映えのために演出することはせずに”ありのまま”を撮ります。何年、何十年後に見返した時に、楽しかった本物の記憶として眺められる写真に価値を見出しています。美しい光景や子供たちが存在して、僕は”シャッターを切るだけ”の係に徹する。自分らしさを出すとすれば、その瞬間に価値を見出せるか否か。撮りたくなる瞬間は、子供たちと風景がシンクロしている、と感じた時。1mmでも心の琴線に触れればシャッターを切るし、それを感じなければ一枚も撮らない。撮ること以上に”撮らないこと”を大切にしています。以前は表情などのディレクションを試みた時期もありましたが、男の子は基本的に言うことを聞きません(笑)」。

2013年・4歳

「当時お気に入りだったストライダー。ファニーなサングラス姿を、バンドをイメージした配置で撮影しました」。

2015年・6歳

「いつも決まって、長男が次男を押します。双子であっても、兄と弟の関係性があることが面白い一枚。対角線構図で疾走感も意識」。

撮りたくなる瞬間は、子供たちが風景とシンクロしている、と感じた時。

2016年・6歳

「小学校に上がる緊張感ある表情をおさえたくて、薄曇りの拡散した光の中でシャッターを切りました」。

2017年・8歳

「双子にしかわからない、二人だけの会話。葛西臨海水族園で、ガラスの写り込みが少ないポジションとアングルを探して撮影」。

撮っておいてもらって良かった、と言ってもらうまでが写真

「家族との時間や空間が撮影によって侵食されないことが大事で、子供たちが写真嫌いにならず、後で見返した時に撮っておいてもらって良かった、と言ってもらうまでが写真だと思っています。子供を撮っていると、時間の経過とともに物事が変わる諸行無常感を強く感じます。背丈や顔つき、そして子供との距離感も変わる。写真という形で僕と家族が一緒に過ごした時間の証を残せることに、喜びを感じています」。

2018年・9歳

「江戸東京たてもの園で、いつもとは違い情報量の多い感じの一枚。子供ならではの、つっこみどころのある格好がお気に入り」。

2019年・10歳

「イベントごともしっかり撮っておこう、と自宅の壁に布を貼ってスタジオ風に撮影。珍しくディレクションありきで撮りました」。

2021年・11歳

「歳の離れた小さな妹が生まれてから、すっかりお兄ちゃんらしくなった双子の頼もしい背中。3分割よりも下に人物を配置した”ギリギリ構図”」。

嵐田大志 Twitter
嵐田大志 Instagram

GENIC VOL.59 【DEAR MY PEOPLE 愛する人を撮る】
Edit: Satoko Takeda

GENIC VOL.59

特集は「だから、人を撮る」。
最も身近にして最も難しい、変化する被写体「人」。撮り手と被写体の化学反応が、思ってもないシーンを生み出し、二度と撮れないそのときだけの一枚になる。かけがえのない一瞬を切り取るからこそ、“人"を撮った写真には、たくさんの想いが詰まっています。泣けて、笑えて、共感できる、たくさんの物語に出会ってください。普段、人を撮らない人も必ず人を撮りたくなる、人を撮る魅力に気づく、そんな特集を32ページ増でお届けします。

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