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写真にまつわるエトセトラJOB レタッチャー/金澤佐紀

写真家に寄り添うことを目指す写真ラボ経営者、画像処理に楽しさを感じ転職したレタッチャー、自由な結婚式写真を追求するチームを作ったウェディングフォトグラファー、自身の作品撮りもしながら人を育てる写真学校講師。素敵な職業の4名が登場します。
こんな仕事もあります「写真にまつわるエトセトラJOB」。2人目は、レタッチャーの金澤佐紀さんです。

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目次

レタッチャー

What’s your JOB?

写真の画像処理や編集をするのが仕事。具体的には、フォトショップなどを使って、色補正や、被写体の修正、合成など。カメラマンからだけではなく、出版社、デザイン会社、広告代理店がクライアントになることもある。

デジタルの画像処理を教えてもらったら夢中になって、プロの道へ

Beauteenパッケージ(hoyu) Photo:中村和孝 Design:DESIGN BOY Inc.

作業中の金澤さん

「カメラマンを目指して都内のスタジオで働いていたのですが、ずっと自分の写真に自信を持てずにいました。デジタルへの移行が強くなっていた時代で、いろいろな人にフォトショップやデジタルのことを教えてもらっていたら、元々絵を描くのが好きだったからか、夢中になれる感覚がありました。下手なりにも、レタッチやデザイン的な作品を作っている時間が楽しくて、もっとステップアップしたい、プロの技術を身につけたい、と思いレタッチの会社に入社。みんなずっと座ってる!ってことにまず驚き、こんなに座れるのかなと不安に思ったことを覚えています。会社には10人ほどレタッチャーがいましたが、一人一人本当に絵作りが違いました。同じは絶対に無いんだなと感じて、自分の感覚の大事にしたいところを忘れないようにしようと思いました」。

さまざまなところからの指示をまとめつつ、自分なりの提案もプラスするのが大事

& ROSY 2022年3月号(宝島社) Photo:YUJI TAKEUCHI

LoveLiner(ラブ・ライナー) Photo:吉田崇

「カメラマンやデザイナー、クライアントからさまざまな指示がきますが、各方面の意見をまとめ、イメージを具現化できた時はすごく嬉しいです。自分なりの少しの提案をプラスすることも大切だなと思っています。この仕事の好きなところは、想像、空想の世界を作れるところと、マラソン的な心地よい達成感があること。心掛けているのは、イメージを丁寧に表現すること、古くならないこと、電話はなるべく明るく!(会わずに納品までする案件がほとんどなので)、の3つです。レタッチャーは、前職がある人が多く、いつからでも目指せると思うし、むしろ何かを経験してからのほうがいいと思います。作業は長丁場になることも多いので、コツコツと地道にできる人、気分転換が上手な人に向いている仕事かなと。これからの夢としては、引き算的なレタッチを意識していきたい。あと、映像の処理にも興味があるのでチャレンジしてみたいです」。

プロフィール

金澤佐紀

1984年生まれ、長崎県出身。レタッチャー歴17年。都内の写真スタジオに勤務後、レタッチ技術を学ぶため、デジカプセルに入社。2022年、結婚を機に独立し、夫婦でレタッチ専門の会社「ame」を設立。
愛用カメラ:RICOH GR DIGITAL、写ルンです

ame Inc.

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