みなとみらい駅に降り立つと広がる異世界
2004年のみなとみらい線の開通に伴って開業した、みなとみらい駅。路線名を冠するにふさわしく、横浜美術館や横浜ランドマークタワー、クイーンズスクエア横浜などの文化施設や商業施設が立ち並ぶ「みなとみらい21中央地区」の中心にあります。
みなとみらい駅の設計を手掛けたのは、建築家・早川邦彦氏。鉄筋コンクリート造による小住宅や集合住宅を得意とし、「霧島アートの森」なども手掛けた建築家です。
デザインコンセプトは“巨大な地下チューブ空間の「船」が躍動する”というもの。白と青を基調に黄や赤などの鮮やかな色が使用され、商業施設や美術館のイメージが駅デザインに取り込まれています。
駅全体を“交通の装置体”として捉え、単に電車を待ち、乗降するという機能を提供するに留まらず、駅を利用する人々に安らぎや愉しみをも提供できる未来型の駅となっています。
随所にあるカラフルな配管も印象的です。通常は天井裏に隠されて人の目に付かない空調ダクトが、カラフルに色付けされデザインの一部になっています。
地下ホームから「クイーンズスクエア横浜」にかけての巨大吹き抜け
みなとみらい駅最大の特徴は、オフィスやショップ、ホテル、コンサートホールなどが入った大複合施設「クイーンズスクエア横浜」と巨大な吹き抜けにより空間的に一体化していること。地下4階にあるホームから、クイーンズスクエア横浜の1階にある「ステーションコア」と言われるスペースまでが、赤い長大なエスカレーターでダイレクトに繋がっています。
エスカレーターを上っていると頭上には、2階にある「スヌーピータウンショップ」のシンボルである、スヌーピーの巨大バルーンが。港町・横浜ならではの、水兵の格好をしたスヌーピーです。
エスカレーターに乗りながら、駅のホームやみなとみらい線の電車の乗り入れの様子を見ることができます。また、駅のホームからは、地下にいながらも自然の光を感じることができます。このような構造の駅は全国的に見ても珍しく、開業当初はとても話題になりました。
地下ホームに地上を思わせるような街灯があるのも面白いです。
コンコースは巨大スクリーンのあるイベント広場
巨大な地下チューブ空間「みらいチューブ」
地下3階の改札外コンコース。クイーンズスクエア横浜方面と反対側の通路には、「みらいチューブ」という巨大なチューブ空間のイベント広場があります。横浜美術館へのアクセスを兼ねていて、映像をはじめとする様々なメディアを通して、アートやイベント、地域情報などに人々が気軽にふれ合う場(ギャラリー)となっています。みなとみらい線開通15周年イベントや駅ナカライブ、マルシェなどの会場として使用されたことも。
壁面上部のカーブしている部分はスクリーンとしての役割も担っています。人の動きを感知するカメラでインタラクティブ映像が映し出され、通る人の目を楽しませています。
みなとみらい線の他の駅も一緒に巡る
みなとみらい線は他にも、横浜駅、新高島駅、馬車道駅、日本大通り駅、元町・中華街駅があり、横浜駅以外のみなとみらい線開通に伴ってできた新駅は、伊東豊雄氏や内藤廣氏などの有名建築家が「アーバンギャラリー」という発想のもと設計をしています。
それぞれの駅に降り立って、個性豊かなデザインを見て回るツアーを楽しんでみては。
みなとみらい駅/神奈川<日本>
みなとみらい駅 基本データ
<住所>〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目5
行き方・アクセス
<車>首都高速神奈川1号横羽線「みなとみらい出入口」から約5分
<電車>横浜高速鉄道・みなとみらい線「横浜駅」から約3分
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