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写真家・浅田政志が「写真プリント」の魅力を片渕ゆりにレクチャー&実践!撮影のその先へ。

自身の家族を撮った写真集「浅田家」を発表し、のちに映画『浅田家!』も公開された、写真家の浅田政志さん。さまざまな家族の写真を撮ることをライフワークとしながら、東日本大震災以来、写真をプリントすることの大切さを伝え続けています。
今回は、SNSを中心に活躍するフォトグラファーの片渕ゆりさんに、浅田さんが写真をプリントして飾ることの魅力をレクチャー。実際に片渕さんが、高画質写真を低コストでプリントできるCanonの最新おうちプリンター「PIXUS XK500」を使って、写真プリントに挑戦する姿と、プリントに対する考え方の変化をお伝えします。
※「CP+ 2022」で配信されたプログラム、「撮影のその先。~写真家・浅田政志の考えるプリントの価値~」の動画もこちらからご覧いただけます。

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「撮影のその先。~写真家・浅田政志の考えるプリントの価値~」

本動画は、「CP+ 2022」において、Canonのオンラインコンテンツとして配信されたものです。
本記事では、前半で浅田さんが伝えたい写真プリントの魅力を、後半で、そのお話を聞いて実践した片渕ゆりさんの体験や感想をレポートします。

すべての写真はかけがえのない写真になりうる

写真の専門学校に通っていたときに、「一枚の写真の中で自分を表現する」という課題に出会ったのが、自身の家族写真を撮り始めたきっかけという浅田さん。「もし一生に一枚しか写真が撮れないとなったら、自分は家族を撮りたいな、と思ったんです。そこから約20年、自分だけじゃなくていろいろな方の家族写真を撮ってきました」。

Photo:浅田政志

写真をプリントすることの大切さに明確に気づいたきっかけは、東日本大震災だそう。「震災時、写真を撮ることで人の力になれないか?と考えたんですが、その当時はまだそれができないような状況でした。それでまずは一般的なボランティアを、と思って行った現地で、写真を洗浄している人に出会ったんです。そして、それを大事に持ち帰る人も見て。自分は写真を “撮ること” にしか意識を向けていなかったのだ、と気づかされました」。

写真が<救う>対象になっていたことにも驚いたんだそう。「家の中に大切なものはたくさんあると思うけれど、この震災で救う対象になっていたのはプリントされた写真だけでした。今はデジタルで残している人が多いけれど、それは救われる対象にはなっていなかったんです。プリントされていることの尊さを体感したし、自分が洗いながら見たほとんどの写真がフィルム時代のものだったので、今はほとんどの人がプリントをしていないのだと思い知りました。データだけだと見られなくなるものが必ず出てくる。すべての写真はかけがえのない写真になりうるので、だからこそちゃんとプリントして留めておいてほしい、そう思っています」。

浅田政志さんに教えてもらいながら片渕ゆりさんが実践!「プリント」から「飾る」まで

浅田さんにプリントの楽しさをレクチャーしてもらった、SNSを中心に活躍しているフォトグラファーの片渕ゆりさん。子どものころはプリントした写真に触れたこともありましたが、初めて手にした一眼レフはデジタルで、それからずっと写真はデジタルだけで楽しんできたんだとか。
そんな片渕さんが、実際にCanonの最新おうちプリンター「PIXUS XK500」を使って、写真プリントに挑戦!写真を選び、紙を選び、額縁を選んで自宅に飾るところまでを追いかけました。

プリントとは、思い出を深めていく行為なのだという気づき

「プリント自体に興味はあったのですが、なかなか “今日しよう!” というタイミングがなく、なんとなく機会を逃し続けていました。家庭用プリンターというと、どうしても昔のイメージが強くて、お店のプリントよりも粗くて派手になってしまう、という記憶が更新されていなかったのも理由のひとつかもしれません。
当時、家庭用プリンターは、インク代がかかってしまうという話も耳にしていたので、コストの点も気になっていました」。

Photo:片渕ゆり

「でも今回の浅田さんのお話をきっかけに、プリントというのは、写真を撮ったあと、さらに思い出を深めていく行為なんだと思うようになりました。お気に入りの一枚を何度も見返したり、生活の中で眺めたりしていくうちに、撮影のときの記憶が薄れることなく残り続けるのが素敵だな、と。
そして、気になっていたコスト面も想像よりずっと気軽にチャレンジできるもので、プリントをぐっと身近に感じられるようになりました」。

1.写真は “思い入れの深さ” だけで選んでいい

「プリントする写真を選ぶときは、絵面としてプリントに向くか・向かないか、ではなく、思い入れの深さで選んでいい、という浅田さんのお話が印象的でした。こういう色がいい、こういう構図が向いている、などと難しく考えず、“気に入ってるならそれをプリントしてみよう” という姿勢だったので、気負うことなく選ぶことができたように思います。
今回の写真も、写真管理ソフトでお気に入り度を高く設定していたものの中から、とくに思い入れのあるもの、という視点で選びました」。

2.紙は実際にプリントしながら選んでみるのも手

Photo:片渕ゆり

「プリントする前に、相性などを考えて紙を選ばなきゃいけないと思い込んでいたので、“簡単にプリントできるんだから、実際にいくつかの紙で試してみよう” という浅田さんのスタンスに驚きました。プリントしてみてから、どれがしっくりくるかを選ぶ、というのはシンプルな方法ですが、自分では思いつきませんでした。
今回は3種類から試しましたが、やはり印刷してみると意外な発見があったりもしました。“光沢紙がいいと思っていたけど、この写真は絹目調が似合うな” “マットだと数枚並べるとかわいいな” など、画面上ではわからない気づきが実際にあっておもしろかったです。
L判写真が1枚10円程※でプリントできるからこその楽しさだと思いました」。

※PIXUS XK500では、L判フチなし写真1枚約10.8円(税込)で印刷可能(使用する印刷データ・用紙種類など各種条件によって異なります)

Photo:片渕ゆり

3.おうちプリンター「PIXUS XK500」はパソコンからもスマホからも操作が簡単!スピーディー!

「まずは、パソコンからプリントをしてみましたが、直感的に使えるので、説明などは一切見ずとも操作できました。プリンター自体も物理ボタンが少なく、ほぼタッチパネル化されていることに驚き。
想像よりずっとコンパクトだし、落ち着いた高級感のあるカラーで、部屋に置く際もすっきり馴染んでくれそうな素敵なデザインです」。

「プリントしてみて一番印象に残っているのは、やっぱりスピード感です。とにかく速い※、だけどちゃんと綺麗。速く出てくるイコール粗い、という印象があったのですが、それはもう昔の話なのだと知りました。
実際の写真の色も、良い意味で画面上とのギャップが少なく、思った通りの色で出てきてくれました。日陰の濃いブルーも、日向の淡いブルーも、両方好みの色が出ていて嬉しかったです。
鼻の先がくっつくくらい近くで見ても、粒子の粗さがわからないくらいで、何度も眺めてしまいました」。

※PIXUS XK500では、L判写真を約10秒でプリント可能(使用する印刷データ・用紙種類など各種条件によって異なります)

「PIXUS XK500なら、スマホからも簡単にプリントできます。アプリ※の動作もプリントが出てくるまでも、とにかく速い!待っているという感覚もないくらいのスピードでした。スマホで撮った写真は、スマホ画面以外で見る機会が少ないので、どんどんプリントしてみたくなりました。もちろんスマホ写真もとても綺麗にプリントできます」。

※キヤノンの無料アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」のインストールが必要です。

4.部屋に置くことを想像して選ぶフォトフレーム

「額縁のデザインだけを見ていたときには “合わないかも?” と思っていたものが、いざ当てはめてみるとしっくりきたり、その逆もあったりで、写真を入れることでがらりと印象が変わるのがおもしろかったです。
実際に額縁に入れてみることで、合いそうな部屋の雰囲気や壁の色などの想像ができるようになり、プリント写真のある生活のイメージがさらに膨らみました」。

5.額装した写真を実際に部屋に飾ってみたら

Photo:片渕ゆり

Photo:片渕ゆり

「今回体験するまで、額装に関しては正直なところ “わざわざそこまでしなくても” という気持ちがありました。プリントしたとしても、おしゃれなマスキングテープで壁に留めたり、インテリア用のクリップで吊るしたりするだけでも充分なのでは?と思っていたためです。
ですが、今回体験してみて、見慣れた写真であっても額装を替えれば印象がガラリと変わることに驚きました。
また、浅田さんからも、いいね!と言っていただいたのですが、一緒に思い出のある品を飾るのも素敵だと思います。今回は、インドで乗ったラクダの写真に、現地で購入した香水瓶などを置いてみました。より思い出が鮮明になります」。

Photo:片渕ゆり

「いつかしてみたいと思っている写真展のイメージも、これまではなんとなく想像しかできていなかったのですが、いっきに具体的に “こんなふうに飾ってみるのはどうだろう” などと想像できるようになってきました」。

「日常の中に小さなタイムマシンを仕掛けたような気持ち」で写真プリントを楽しみたい

「今回の体験を通じて、プリントは、自分の撮った写真や思い出そのものを、もっと慈しむ行為だなと思いました。
写真とはそもそも、過ぎゆく一瞬を形に残すもの。写真を選び、プリントし、飾るという過程の中では、同じ写真を何度も見つめ直すことになります。その時点で、忘れたくないと思った一瞬を、より深く刻みこむことができる。
プリントして毎日目にするところに飾ればなおさらです。見るたびにその一瞬のことを思い出せるし、ほんのわずかなあいだでも、気持ちがそこにワープできる。
今後は、日常の中に小さなタイムマシンを仕掛ける気持ちで、まるでいたずらを仕掛けるときみたいに楽しみながら、写真をプリントして飾れたらいいなと思っています」。

スチール撮影:6151

浅田政志 プロフィール

写真家。1979年 三重県生まれ。日本写真映像専門学校研究科を卒業後、スタジオアシスタントを経て独立。2009年、写真集「浅田家」(2008年赤々舎刊)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞。2020年には著書を原案とした映画『浅田家!』が公開され、10年ぶりの新作、「浅田撮影局 まんねん」(2020年青幻舎刊)と「浅田撮影局 せんねん」(2020年赤々舎刊)を発表。新作個展をPARCO MUSEUM TOKYOで開催した。

浅田政志 Instagram
浅田政志 Twitter

片渕ゆり プロフィール

フォトグラファー・ライター。
1991年生まれ。大学卒業後、コピーライターとして働いたのち、どうしても長い旅がしたいという思いから退職。2019年9月から旅暮らしをはじめ、TwitterやnoteなどのSNSで旅にまつわる文章や写真を発信している。旅の写真集「旅するために生きている」上梓。GENIC WEBにて「ぽんずのみちくさ」連載中。

片渕ゆり Instagram
片渕ゆり Twitter

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