ハービー・山口
1950年、東京都出身。大学卒業後の1973年にロンドンに渡り10年間を過ごす。帰国後、福山雅治、吉川晃司、尾崎豊など多くの国内アーティスト、そして市井の人々にカメラを向け、モノクロームのスナップ・ポートレートというスタイルで作品を残している。幼少年期にカリエスという病気を長く患った経験から写真のテーマを「生きる希望を撮る」と定めている。その優しく清楚な作風を好むファンは多く、幅広い年代層から支持されている。写真の他、エッセイ執筆、ラジオのパーソナリティー、講演会、さらにはギタリスト布袋寅泰には数曲の歌詞を提供している。主な著作に「LONDON AFTER THE DREM」「代官山17番地」「HOPE 空、青くなる」「良い写真とは」「人を幸せにする写真」など。
作家名のハービーは、敬愛するジャズフルート奏者ハービー・マンより。
2011年度日本写真協会賞作家賞受賞。大阪芸術大学客員教授。
ハービー・山口からのメッセージ
ポートレイトに限らず写真とは、被写体や撮影者の心の中を写し出す内視鏡やMRIのようなものではないだろうか。
これまで私のカメラの前には英雄も市井の人々も、幸せな人も、不幸な人も現れた。
そうして撮られたポートレイトを見ることによって私たちは、その方に憧れたり、共感したり、勇気をもらったり、あるいは何かを学ぼうとする。
このプロジェクトでカメラの前に立って下さったのは、人類の大敵である癌などの難病、病いに果敢に立ち向かっている人々であった。
現在、または過去に癌を患った患者さん、それを治そうとする医師、その間に入って医療をよりスムーズにしている支援者の方々だ。
患者さんの心には察して余りある失望と悲しみが渦巻いていることか。
その患者さんを救おうと自己犠牲もいとわず立ち向かう医師の力強い眼差し。
自らの患者としての経験を活かし、患者さんやご家族を精神的にサポートする方々の優しさ、、。
ファインダーに捉えた方々の心の中はいずれも純粋で美しいばかりではなく、生きるという明日への道を照らし導く、燃える炎を見つけたのだった。
ハービー・山口
病いとともに生きながら希望を失わない姿と想い
医療が発達した現在でも、治療法が見つかっていない、有効な薬が開発されていない、治療に伴う負担がある、などの「アンメット・メディカル・ニーズ」や、海外で承認されている薬が日本で承認されていない、または開発自体が行なわれていない「ドラッグ・ラグ/ロス」と呼ばれる課題が存在します。
望む薬をいつか使える日が来ることや治療法が見つかる日を信じて、日々、病気と向き合っている患者やその家族、支援者、医療関係者など、さまざまな立場で病気と闘いながら希望を失わずに挑戦している人々の姿や想いを、ハービー・山口撮影のポートレートやメッセージの形で展示。自分自身が当事者でない多くの人に対し、医薬や医療の課題に対する気づきや、無関心から関心へ、無理解から理解へと変化を促す趣旨の写真展です。
展示写真とメッセージは、展示会に合わせて、日本製薬工業協会ウェブサイト内で本写真展の紹介ページが公開されています。
「病いと生きる。希望と生きる。写真展 ~まだ見ぬ答えを、生み出す未来へ~」情報
開催日時
2023年12月12日(火)~12月17日(日)10:00~19:00
12日のみ15:00~19:00、17日は17:00終了予定
入場料
無料
会場
sorama gallery
〒000-0000 東京都渋谷区神宮前1-12-6 ドヒビル1階
行き方・アクセス
<電車>
JR「原宿駅」から徒歩で5分
東京メトロ千代田線「明治神宮前駅」3番出口5番出口から徒歩で3分
- 【お問い合わせ先】
- 日本製薬工業協会
- www.jpma.or.jp